妻のスマホに対して0800-から始まる迷惑電話が多い。ネットで掛かって来た電話番号を検索してみると、電話回線の勧誘業者のようではあるが、その都度かけて来た電話番号が違っている。『ははあ、これらは名簿を詐欺業者に売っている悪質名簿業者の仕業なんだろうか。』とも考えた。ちなみに、私のスマホについては、迷惑電話対策として、掛けて来た電話に対して、『この電話は迷惑電話対策として録音します。』とアナウンスが流れてから繋がるようになっているので、その種の迷惑電話が掛かってくる数は、妻の場合に比べて十分の一以下である。
しかし、架空請求などの特殊詐欺が始まった20年くらい前から電話番号や住所を貸す業者の存在と、それを利用した詐欺グループの存在は警察関係者などには知られていたと思われるが、20年以上経過しても、手口的にはそれほど進化をしておらず、この種の犯罪の背景にある電話や住所を貸す業者や名簿屋への規制もそれほど進んではいない。詐欺グループにしてみれば一定程度は騙される人が存在し、警察の捜査も掛け子や出し子などの実行犯は多数捕まえても、指示者や統括者、金主と呼ばれる背後にいる者への検挙が進んでおらず、最近のように、経済格差の進行から、生活困窮者が増えて実行犯などの使い捨て要員にかかる闇バイトに応募する者も多いことなどもあって、この種の犯罪は一向に止まない。
それどころか、闇バイトに応募して個人情報を送ってしまった者が警察署に相談したところ、相談された警察官は、相談者が犯人から指示されてダウンロードしたアプリは消させたものの、その者が警察による保護を断ったということで、それ以上の対応は取らず、金に困っていた相談者が別の闇バイトに応募してしまい、挙句の果てに強盗に押し入ったという事案があったと報道されている。これでは、困った時に#9110番に電話相談してとか、警察に相談してとか言っている意味が無いであろう。特に、最近では、時間が経てば消えてしまうアプリでも通話歴が復元可能かもしれないと言われているのに、その相談を受けた警察官は何を考えていたのだろうか。また、多少強引であっても、相談者が再度闇バイトに応じないようにと説得出来なかったのだろうか。私は、かねてより、警察相談にこそ、事案についての判断力と説得力のある警察職員を配置すべきだと思っているが、 この相談者は、総・警務に設置されていて、ドラマにあるような小泉孝太郎扮する頼りない警察官しかいないような、警察相談所に相談にでも行ったのだろうか。それとも、事件担当課に直接相談に行ったのだろうか。どちらにしても、警察の対応は不適切だったのだろう。