Dr 次元 【2】
Retraction Watch / 2011.02.07 05:33 / 推薦数 : 3
Dr 次元が取り上げておられる獨協医科大学代謝内分泌における論文不正問題です。はっきりいってあまりにも多くの不正がありすぎて、どれからとりあげてよいか迷ってしまいます。
まず、簡単なものから始めます。
雑誌Arteriosclerosis Thrombosis and Vascular Biologyに発表された論文(以下ATVB論文)を比べてみましょう。
両論文とも2007年の発表で、ATVB論文は2006年9月に投稿が受理されていますが、P論文の投稿受理日は明示されていません。両論文とも獨協大学代謝内分泌からのもので、P論文は11名の著者。ATVB論文は6名。両論文とも責任著者は同一人物です。おもしろいことに、P論文の筆頭著者は、ATVB論文の著者ではありません。なぜこのことがおもしろいのか?まずは、以下をご覧ください。
左側のパネルはATVB論文の図3で、右側のパネルがP論文の図3です。同じ図であることは一目瞭然です。
左側のパネルはATVB論文の補足図Iで、右側のパネルがP論文の図5です。これらも明らかに同じです。
これらのことはDr 次元がすでにご指摘されており、2重投稿が疑われます。
ATVB論文の筆頭著者は責任著者であると同時にP論文の責任著者であります。もし、P論文が先行論文だとすると、P論文の筆頭著者は、ATVB論文からはずされているということになるかもしれません。逆にATVB論文が先行論文だとすると、P論文の筆頭著者の単独犯行?も考えられます。P論文の筆頭著者のLast nameとFirst nameが入れ替えて表示されてあり、これが故意によるものだとするのは、考えすぎでしょうか?