夏、スズムシ

2013-07-12 23:02:32 | 日記
夜遅く、どうしてもシャンプーを買いたかったので近くのスーパーに行った。道はさすがに夜風があり「暑い」わけではないが、温い風が首筋を撫でて行く。いつも行くスーパーでなく、夜遅くまで営業している、やや遠くのスーパーだ。入り口入れば、冷房がよく効いていて、びっくりするくらい、涼しい。やれやれ、と思ったその時、「リーン、リーン」うれしかった、鈴虫(スズムシ)だ。入り口そばの花屋さんの虫かごのなかにいた。長い白いひげを、ひょうひょうと動かしている。エサは、お決まりのなすびを串に刺したもたの。夜遅いので人も減り、涼しい店内で一生懸命に鳴いている。昔、ガラスの大きなびんに入った鈴虫をもらったことがあったっけ。そうそう、あの大きな水色がかったガラスの瓶。スズムシには、毎日ナスをやって、小さな入れ物にかつお節をあげたよ。駄菓子屋さんでは、あの瓶の中に、酸っぱいスルメの串が入っていたっけ。「リーン、リーン」、小さな次の季節の予感。

夏、セミが鳴く

2013-07-12 00:43:22 | 日記
いつものさくら並木の坂で、今日はセミがあちらこちらで鳴いている。最初は、あれ、ここで鳴いている、あれ、あっちもだと感じ。そして、少しうるさいくらい…鳴いている。一昨日か、その前か、初めて今年のセミの声を聞いたような気がした。でも、そのとき、もっとその声を聞こうとしたが、気のせいだったか、もう聞こえなかった。今日は、セミが本当によく鳴いている。(セミはたぶん、クマゼミ)夏なんだ。朝、目覚めたときから暑い。キョロキョロして歩いた。見つけたよ、セミのぬけがら。少し背の高い雑草にしがみついているぬけがらを。ふふ、土から出たんだね、どこで今鳴いているの?そして、また見つけたよ、道に落ちてたよ。半分しか胴体がないセミのからだ、アリがもうやってきてたよ。私が今日の朝に出会ったものは、夏の生の喜びだったのか、それとも、儚さ(はかなさ)?死があるから、生は輝く?ならば、死によって輝きを得るものが生(命)ならば、それは残酷なものではないのだろうか。