園芸ケアの模索~based on Horticultural Therapy~2nd season

ひとと緑のコラボレーション 園芸療法。ひととコミュニケートするツールとしての園芸のかたちを模索中です。

第11回目 さつま芋の植え付け

2010-05-30 14:32:14 | 地域交流活動
ホーム恒例の“からいもんつら(蔓)の植え付け”を、今年も無事に終えました。

6メートル四方ほどの畑は、「ままごとのごちゃ」とKさんが表現するように、
昔栽培していた方には比べものにならない規模です。

そこへ、10名の入居者さんと、介助・補助するスタッフ5~6名、ボランティア3名(うち2名は福祉体験学習中の中学3年生)とで、
210本のつるを植え付けていきました。

周りで見学していた入居者の中には、ターミナルケアに入っている方も混じり、穏やかな初夏のそよ風を感じながら午前のひとときを過ごした様子です。

高畝とはいえ、かがんだり、低いベンチに座りながらだったり、決して作業しやすいとは言えない場所ですが、
“さつま芋”と聞けば、畑まで足を伸ばし、声を掛ければ畝に分け入ってつるを植えこむ意欲を引き出す、
この作物にはそんな魅力があることを、毎年思い知らされます。


活動の2日前に急逝されたMさんも、そういえばカライモが好物でした。
昨年はよくミニトマトやシシトウを一緒に収穫したものです。
「農業はしちゃみらん」が口癖だけど、朝顔の支柱を手際よく組んでくださったり、
亡くなったご主人が花の手入れをしていたと話をされたり…

最期が予期しないものだったので、職員にとっては気持ちの整理がつかないここ数日でしたが、
こうして思い出してみると、一緒になって何かできたことは慰めになるものだと感じます。

Mさんのご冥福を祈りながら、今日の報告を締めたいと思います。


[普段あまり屋外へ出ようとしないTさんも、馴れた手つきです]

第9回目はハーブの植え付け

2010-05-17 07:20:19 | 地域交流活動
5月も半ば、日中は20度を超える暖かさです。

梅雨までの清々しい時期は、できるだけ外の空気に触れてもらいたいなぁと思っています。

幸い、ここまで花壇に花、夏野菜を利用者さん、ボランティアさんと植えられました。

今回も、常連のボランティアさんの手伝いを得て、ハーブなどを植え付けました。

奥の方は青シソ、手前の方はカモミールを。

低い花壇なので前かがみがきつくないかと声をかけましたが、
「大丈夫、大丈夫。」と、カモミールの背後にラベンダーも植えてくださいました。

毎年繁殖するアップルミントは、別の利用者さんに摘んでもらった葉を濾して、作業の後のお茶にしました。

ボランティアさんも「これはおいしいなぁ。」とすっきりとした香りに感心したようです。

上手く根付いてくれたら、また、香りを生かしたクラフトに使いたいと思っています。

このくらい、太くたくましく。

2010-05-08 22:19:38 | 2010年の歩み
グループホームの花壇にようやく植物が植わり始めました。

先日も雨交じりのなか、夏野菜を植えた利用者さんのVTRから
たのもしいショットがあり、ご紹介したかったのですが、また別の方法で…

というのも、今日はmy birthdayだったのです

実家に行く前に、ふっと「荒田八幡にお参りして行こう。」と思いついて立ち寄ったところ、
鳥居をくぐった瞬間、新緑の楠が鼻の奥をくすぐりました。

参拝者は私だけ。

思い切り大きな鈴を振りました。

境内を高く覆う何本もの楠が、心地よい緑陰を作っています。

女性の多くは80歳まで生きるということ。

人生の折り返しに、「これからも挑戦していけるように」と願う、ささやかな記念日でした。

第7回目 and その後

2010-05-02 22:47:39 | 地域交流活動
連休前は雨の日が続きました。

A棟での種まきは、ペットボトルでリサイクルポットを作ることから始めました。

ネットもタマネギが入っていたもの。

種は、昨年タワシ作りの時に取っておいたヘチマの種と、
実家から貰ったフウセンカズラ。

サポートの職員に、ハート模様のフウセンカズラの種が好評でした。

普段手足の不調を訴えて動きたがらないTさんが、積極的に作業に加わっていました。

収穫したヘチマをご馳走するときは、ボランティアの男性を呼びましょうね?と呼びかけるスタッフに、
「あたりまえじゃない。」
と、事もなげに答えます。

ちゃんと芽が出ることを願うばかり…

しかし、今のところまあまあの発芽率です。

小松菜は三日、朝顔・ひまわりは一週間、ゴマは十日ほどで芽が出ました。
ジャガイモも揃って元気な芽を伸ばし、植え付けした方に日々期待感を与えてくれているようです。

ようやく安定した暖かさになって、これからは水やりがひと仕事ですね