園芸ケアの模索~based on Horticultural Therapy~2nd season

ひとと緑のコラボレーション 園芸療法。ひととコミュニケートするツールとしての園芸のかたちを模索中です。

秋のひとときに園芸クラフト体験を。

2011-11-09 17:43:49 | Weblog


ホームで、年一回、地域の方々との交流を趣旨として祭りを開催しています。


昨年から、園芸クラフトの体験コーナーを設けたところ、利用者さん、ご家族、地域の方が

興味を持って参加してくださっています。

内容は、「ミニ観葉植物作り」。

要はハイドロカルチャーのひとつで、カラフルなゼオライトという基材を土の代わりに使って

観葉植物を植え込むというものです。

(ゼオライトは放射性物質を吸着する性質で農家などからも注目されているようです)

重ねた色石のポップさとミニの観葉植物の可愛さが目を惹くようです。


写真のように、親子連れでの来所を中心として、祭りは地域でのイベントのひとつとして

ある程度定着しています。

おひとりで、押し車のお年寄りや電動車いすの障がい者の方も来てくださいました。


そして、この企画がボランティアに支えられてできることを、今年改めて、ものすごく実感しました。

同じ法人の職員から、高校生、専門学校生、経験を積んだボランティアグループさん、地域から奉仕してくださる方、

皆さん、それぞれの時間とからだを使って一緒に作り上げてもらえるのはありがたいなぁ!と。


ひとつ反省は、恒例のカライモの出来がいまひとつだったことでしょうか…

来年はカライモも良いものにして、さらに楽しんでもらえるようにしたいものです。


園芸療法学会にて

2009-11-15 11:29:40 | Weblog
来年の話ですが、地域との交流を図りながら活動するため、自己啓発を兼ねて学会へやって来ました。

人間・植物関係学会から派生した園芸療法学会。
昨年第1回目は東京でしたが、今回は関西、長く所属している研究会西日本(はなとわ)の会員方も来られています。

午後から発表5題、教育講演2題。
今回から園芸療法士登録に向けた教育講演が取り入れられています。

東京農大の浅野先生は、園芸療法の「場」を、クライアントとともにダイナミズムに展開させていくということを、゛ミリュー・セラピー゛という概念で話されています。

懇親会では、大会長の公文康先生(リハビリテーション病院長)とも灘の美酒を勧められつつ、園芸療法を実践する意義の大きさを説かれたりと、和やかに交流できる雰囲気でした。

鹿児島からの数名の参加者の皆さんと知り合えたことは、収穫のひとつです。

ちょっと無理を承知で足を運んだ甲斐が、予想以上にありそうです。
ひとまず、様子まで。

ケアの場と庭

2009-10-16 21:44:01 | Weblog
木犀やしづかに昼夜入れかはる   岡井省二
            (『俳句の花図鑑』より)

自宅の公営住宅には入口の傍に金木犀があり、1階の我が家では窓のすぐそこから香ってきます。
この句のように、ちょうど夕刻あたりで良く香るように感じます。

先日も、勤務を終えて外へ出ようとした同僚と、夕闇に「いい香りだね。」と、
昼間は気に留めていなかった木の存在を思い出して家路に着いたことでした。

ホームの金木犀は、ちょうど10年前に建った1棟目の敷地の角にあります。
樹高は2mくらいでしょうか。

こうした香りのある花木、草花は、視力の低下や障害のある方には特に嗅覚に訴える植物です。
障害等がない者にも、「香り」は脳に刺激を与えて心身に働きかけるものです。

嗅覚以外にも、聴覚や触覚にまで考慮し、ある程度のバリアフリーに配慮した庭のことを、“センサリー・ガーデン”とか、
“セラピューティック・ガーデン”と呼びます。
あるいは、憩いの場としての“ヒーリング・ガーデン”であったり、交流を目的とした“コミュニティ・ガーデン”という庭もあります。

これらの庭(ガーデン)が公園(パーク)と違うのは、ただそこにあるだけの環境ではなく、そこを訪れて庭にかかわることができる、
触ったり、摘んだり、香りや葉ずれの音をもっと積極的に感じられ、誰にでも土いじりができる環境であることだといえるでしょう。

いま、ホームの敷地の図面を見ながら、そんな庭の構想を考えています。
憩いと活動、交流が生まれる場所を作りながら、土作り、花作り、野菜作りをしていきたいとの思いがめぐっている日々です。

ひとりではできないこと。
だから計画と周りの協力が重要。

この場でも経過を辿っていくことになると思います。
ご覧になっている方は、ぜひアドヴァイスをコメントしていただけると嬉しいです。



 

お彼岸、暖かくなってきました。

2009-03-19 00:01:39 | Weblog
 さし芽は前回もっとも反応が思わしくなかった活動です。
 けれども、苗を増やすには経済的な方法です。
 花いっぱいにしたい!という動機付けで、サフィニアのさし芽に挑戦しました。
 比較的機能が維持されている方向けの、手先を使う作業になります。
 イチゴパックを利用し、用土を入れてならしたところに、割り箸で穴を開け、さし穂を差します。
 霧吹きでの水やりが慣れない方もいました。
 
 せっかくの活動に成果が出るよう、管理も怠りなくすることが肝心ですね。