園芸ケアの模索~based on Horticultural Therapy~2nd season

ひとと緑のコラボレーション 園芸療法。ひととコミュニケートするツールとしての園芸のかたちを模索中です。

蒸し暑さを忘れる感動

2008-06-30 18:42:29 | 実践記録2008年
これは6月9日にさし芽をしたアジサイの鉢上げをしているところです。ひょいっと引っ張り上げてしまいましたが、しっかり根が張っていました!ご本人も実感したようで、大きな鉢に植え替えたあと「ぶちくん」と呼び掛けて(葉に白い縁取りがあるのをしっかり観察してのネーミングですね)成長を楽しみにしている様子でした。

さていよいよ次回は最終の12回目です。押し花のクラフトと活動の振り返りをする予定です。撮り貯めた写真も見ていただきたいと思っています。少しは思い出してもらえるといいな、と淡い期待を抱くおごじょ虫です。

カライモの引力?!

2008-06-24 02:01:00 | 実践記録2008年
第5回目(5月16~19日)に植え付けたさつま芋のツルが、こんなに青々と伸び始めました。梅雨の晴れ間に、A棟の方4名とスタッフ4名で草取りに行くことができました。いつも賑やかなA棟の皆さんは、この日も辛口の冗談を飛び交わせながら、目を見張る仕事振りを披露されました。畝の高さは20~30〓しかなく、レイズドベッド(高さをつけて腰を屈めずに作業できる花壇)も無いけれども、この畑に来ると利用者さんの誰もが秘めたエネルギーを発揮されるのです。それはさつま芋の収穫という楽しみが大きいでしょうがーなんだろう?土と緑のパワー?ーあまり感覚的に捉らえることは避けるようにしたいのですが、やはりそんな力があるのではないかと思ってしまいます。
普段より活動した皆さん、今夜は心地良い眠りについたかしら。。。外はまた降り出した雨の音です。

小さな作品と笑顔の瞬間

2008-06-17 17:52:13 | 実践記録2008年
梅雨真っ只中の第9回目は、ハイドロカルチャーに挑戦していただきました。ハイドロコーンは一般的な茶の大粒に、炭で出来た小粒を重ねます。炭は部屋の消臭やマイナスイオンの効果があるようなので使ってみました。透明なガラスの容器に茶色い粒を入れ、ハイドロカルチャー用の苗をその上に置いて、黒い粒で苗を埋めるように安定させていく作業です。視覚的にも目安がつけやすかったかな?と思います。
土を使う方が園芸という活動を認識しやすい方もいれば、自分の作品や何かしら収穫があれば満足する方もいて、反応はいろいろでした。今回は後日面会に来られた娘さんなどが感心したり関心を示したり、周りで見ているスタッフが興味を持つなど、もの珍しさもあって注目を集めたようです。

残すところあと三回。もっともっと皆さんの意欲を引き出せたらなぁ!という気持ちです。

降ったり、照ったり、曇ったり

2008-06-06 15:02:30 | 実践記録2008年
生き物同士はすべてそうかもしれませんが、植物との付き合いは思い通りにはなりませんね。
収穫を予定していたベビーリーフは水切れと虫食いにあって成功は半分以下、スプラウトは水のやりすぎで根腐れしたものが一部あり、二十日大根はことごとく青虫に葉を食べられて実入りが期待できなくなってしまいました!
どうしよう…まぁ気を持ち直して、採れる物を採って皆で仲良く試食します。赤茎のカイワレ大根は「ぴりっと辛~いね。」とスタッフ共々驚きの声。「虫も柔らしいから食べるのよね」とゆったり構えるYさんのおおらかな一言に、そうだよねと慰められます。写真は、98歳のOさんが試食用に取り分けて下さった場面です。

この活動期間中、日曜日を活用して、滋賀大学で行われた人間・植物関係学会に行って来ました。いろいろな情報が学術的に取り交わされる場に参加してみて、時間的に物足りなかったものの有意義な一日でした。
「これで良いのかと思うことが多いです。」と言う私に、「やって行けばそう思うのは当たり前ですよ。」と実践が大事だと励ましてくださるK先生ともお話できました。

梅雨にもマケズ楽しめる園芸療法活動をやっていきたいと思います。

スプラウトの種蒔き

2008-06-03 15:57:31 | 実践記録2008年
スプラウト(sprout)とは、植物の芽のこと。使ったのは、赤茎かいわれ大根、京水菜、ブロッコリー、白ごま です。栽培容器は豆腐の空容器を最利用しました。水に浸した脱脂綿を敷き詰めた上に、細かな種を蒔きます。一日で芽が出るので日々成長を実感出来ます。が、はたして認知症の方にはどれくらいそれを期待できるかどうかは未知数です。でも、熱心に種蒔きをして「楽しみね」という声が一人でもあれば、その日一時間の活動は報われたと思ったりします。

この日嬉しかったのは、右手首を骨折してしまった方が二週間ぶりに参加され、左手を器用に使ってごまの種を蒔き、子供の頃お母さんと見たごまの花のことを思い出して話してくださったことです。写真はその方が種を蒔いているところで、手前で種の入れ物を持っているのが筆者です。