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日本が世界のリーダーとなるために(前編)

2023年01月20日 | 日本
(植民地支配について考える)
2008年の北京オリンピックの前には、チベット問題が盛んに報道されていました。「チベットへの侵略を行っている国に、平和の祭典であるオリンピックを開催する資格があるのか」と言って、チベット仏教の僧侶たちを中心にデモが行われたのですが、中国政府のほうは、何とかオリンピックを開催したいので、どのようにして収めるかに苦労していました。

中国の言い分は、「侵略国家は、中国だけではなく、ほかにもたくさんある。ロシアも他の国の領土をたくさん取っているのに、返していないではないか。よそもやっていることであり、中国だけではないのだ」というものです。

ちなみに、日本が北方四島の返還を要求しても、ロシアが返さない理由は何かというと、ロシアは、ほかにもたくさん外国の領土を取っているため、北方四島を返したら、ほかの国も返さなければいけなくなるからです。

また、戦後の日本では、朝日新聞や岩波書店系列のマスコミ人を中心に、「先の大戦で日本は大きな罪を犯した」ということに対する懺悔(ざんげ)の流れがずっと続いており、左翼系文化人が、その流れのなかで何十年も論陣を張ってきました。

しかし、日本の“先輩”であった欧米列強は、植民地をたくさん持っていました。アフリカを植民地にしたのは、どこでしょうか。ヨーロッパの先進諸国でしょう。ケーキを切り取るように、アフリカを植民地にしてきました。

アメリカは、どこの国の領土も取っていないかといえば、そんなことはありません。例えば、ハワイは、もとからアメリカだったかというと、違います。太平洋の真ん中にアメリカの領土があるはずはないのです。彼らはアメリカ本土を西の果てまで進み、ネイティブ・アメリカンの土地がなくなったので、海を渡ってハワイまで行ったわけでしょう。サイパンなどもそうです。

そのように、欧米諸国は、国力が強くなると、よその国まで進出していき、領土を奪い取り、国の財産を増やしていたのです。

先の大戦において、日本は、アジアの人たちに対して、戦争による被害をもたらし、苦しめた点については、反省しなければなりませんが、「欧米の人たちは、過去の植民地支配について、十分に反省をしていない」ということも、歴史的事実として知っておいたほうがよいのです。

もし、「欧米の国は植民地をつくっても何ら罪にならないが、日本だけは罪になる」と言うのであれば、それは人種差別以外の何ものでもないでしょう。

先の戦争で、日本は原爆まで落とされて、ひどい目に遭いましたが、これは日本人が有色人種であったからです。「日本人は白人ではないから、原爆を落としても構わない」ということだったのでしょう。もし白人の国に原爆を落としたらたいへんな非難を浴びることになるので、有色人種の国である日本が実験台にされたのは、ほぼ間違いないのです。

ただ、日本が敗戦した一方で、アジアやアフリカの植民地は欧米圏から独立していきました。世界的に、「植民地を持つのはよくない」ということになったわけです。

もし植民地を持つことがよいことならば、日本が行ったことも、よいことになってしまいます。「日本がしたことは悪い」と言って、日本を断罪した結果、「欧米の行った植民地政策も、やはりよくない」ということになり、結局、世界から植民地がなくなる方向に行きました。

そのように、植民地支配は悪いものとして、流れ的には押し返されてきているので、チベットのように、第二次大戦後に、いきなり取られたところが、問題になっているわけです。

---owari---
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