クズ

クズの花を見てまず思い出すのは、カラーパレット。一見紫色の花のようですが、実はいろんな色が隠れていて綺麗な花です。

ただクズはつる性の植物で、はびこりすぎるので嫌われます。またそのつるが丈夫なので、昔は薪をくくったりするのに使われたらしいのですが、今ではその丈夫さゆえに余計に嫌われているみたいです。

「くず餅」「くずきり」と甘味好きの女性には是非好きになってもらいたい花ですよね。クズ粉は根っこから作るらしいです。でもはびこっているクズからその根っこを探し出すのは容易なことではないので、未だに根っこを見たことはありません。

また根っこは「葛根(カッコン)」といって生薬で、漢方薬の材料になります。風邪の引き始めなんかに飲む「葛根湯(カッコントウ)」はこの葛根が主成分の漢方薬です。

こうやって見るとクズというのは役に立っているのか、嫌われているのかよくわからない花ですね。アメリカではクズがはびこりすぎて、すごく嫌われているみたいです。帰化植物というと日本の固有種が影響を受けて嫌われていますが、クズはアメリカで日本からの帰化植物として猛威を振るっているらしく、そう聞くとなんだか「頑張れ」と応援したくなるから不思議です。