参議院議員選挙が公示となりました。安倍内閣が発足してから初めての国政選挙です。次から次へと問題が噴出していますが、一番の争点はやっぱり年金問題でしょう。国民の現在の一番の関心事です。
ところが自民党の皆さんは参院選は政権を選択する選挙ではないのだから結果がどうあれ安倍首相の進退問題にはならないと言います。だとしたら国民は今の安倍さんのやり方ややっていることに対して、どうやってYESNOを表現すればいいのでしょうか。国政選挙だけがその唯一の方法ではないですか。それなのに選挙の結果は政権に影響しないと言い切っています。だったら参議院は不必要ということですよね。何のために参議院が存在し、多額の税金を使って選挙をし、議員の給料や経費を支払っていると思っているのでしょうか。すでにこのあたりの認識から間違っていると思います。
大体現在、安倍政権が強行採決などのやりたい放題の政権運営が出来るのは、小泉前首相が郵政民営化の真を問うとして衆議院を解散し圧勝したおかげです。圧勝させてしまった国民にも非があるといえばあるのですが、決して今の安倍首相のやりたい放題まで想定して自民党に票を投じたわけではないはずです。要するに今の安倍首相は小泉さんのふんどしを借りて相撲をとっているだけです。自らが国民に支持されているわけではないともうちょっと認識してもいいのではないかと思います。それなのに強行採決の連続でどうしようもない法律を次から次へと可決させています。
僕は今は整骨院をやっていますが、大学は法学部で専攻は政治学でした。ただとてつもなく不真面目な学生でバイトに明け暮れ留年もしました。ですから大した知識も身についてはいないのですが、それでも大学時代にひとつだけ印象に残った言葉があります。誰の言葉だったかは忘れてしまいましたが、次のような言葉です。
「国民の政治的無関心がファシズムの温床となる」
というものです。今の安倍政権がファシズムだというのはちょっと乱暴だと思います。ただファシズムを独裁政治だと解釈すれば、国会閉会前の強行採決の連続は自公の独裁とも考えられ、ファシズムに近いものがあると思うのです。そして数の上で圧倒的に有利ならば何をやっても許されるということを示した形になりました。これが議会制民主主義といえるのでしょうか。安倍首相は国会が閉幕する前に必要な法律は成立させておきたかったと説明していますが、その割には実効性のないザル法ばかりです。十分な審議がなされたとは思えません。そしてそのことを身内の赤城農水相が自ら証明した形になりました。
このような状況下で参院選の結果は政権に影響しないと言い切るのならば、衆議院を解散して安倍政権の支持不支持を国民に問うというのが筋道だと思うのです。そうすれば余計なお金がかかってしまうでしょう。しかし税金も国民のために必要で使われるのであれば誰も文句は言わないと思います。実体のない事務所費や光熱水費を架空に計上したりする姑息でせこい手段を使って小遣い稼ぎをする奴らが国会議員になっているから国民は怒るのです。いずれにせよ政治に無関心でいてはいけないということです。安倍首相というバカ殿に好き放題されてしまいます。
それにしても参院選を前にして久間防衛大臣は失言で辞任するは、赤城農水大臣は事務所費の問題が浮上するはで、安倍内閣が発足してから不祥事のない時がないと言っていいほど次々とでてきます。久間さんの失言は今に始まったことではありませんが、赤城さんは事務所費でもめて自殺した松岡前農水省の後がまに座った人です。この人がまた同じような問題で追及されているというのが不思議でなりません。
この問題では何人もの閣僚や議員が問題になり、自殺者まで出してしまったのですから、普通に考えれば事務所費や光熱水費に関してだけは問題のない人を後がまの農水大臣に据えるというのがまともな思考の持ち主だと思うのです。ところがまた同じようなすねに傷を持った人を後がまに据えるなんて、どう考えても頭のよい人のやることとは思えないのです。もしばれてしまったら大問題になることがわからないのでしょうか。赤城さんの事務所費の問題よりも、大問題になることがわからなかったという安倍さんのおつむの中身の方がはるかに大問題だと思います。ひょっとしたら自民党の中には事務所費に問題のない人は存在しないのでしょうか。自民党の国会議員全員で事務所費や光熱水費をごまかして、せこくて姑息な小遣い稼ぎをしているのでしょうか。そのように考えないとやっていることの辻褄が合いません。
安倍首相も危機感をかなり感じているのでしょうね。選挙の公示前にいろんなテレビ番組に出演していました。ブラウン管越しにも焦っているのがわかりました。しかし相変わらず、風呂の中で屁をこいたようなしゃべり方で何を言っているのかわかりません。その上どういうわけか質問に対して必ずと言っていいほど適切に答えません。限られた時間の中でやっているのですから、キチンと質問にすぐに答えればいいのに、ほとんどトンチンカンな答えをしていました。ですからますます何を言っているのかがわからないのです。言いたいことは沢山あるのでしょうが、国民が聞きたいことをキャスターが代わりに質問しているのだから、それに対してきちんと答えてから自分の言いたいことを言えよと、テレビの前でつっこんでしまいました。
おそらく質問者の質問の意味が即座に理解できないほど頭の回転が鈍いのでしょうね。あらかじめの打ち合わせで決めてあることはしゃべることが出来ても、それ以外のことはわからないし、あまりしゃべるとバカがばれてしまうので、決めてあること以外のことはしゃべらないようにしているとしか思えないのです。たぶん安倍さんの辞書には「レジーム」という言葉は載っていても、「臨機応変」だとか「ケースバイケース」という言葉は載っていないのでしょう。こんな方が政権をとっているというのは、ある意味やっぱりファシズムではないかと思ってしまいます。
僕は山口県民ですから、最初のうちは安倍さんに期待している部分もあったのです。ところが血統一流、実力三流以下というのが早々にばれてしまって、今では早く消えてくれよと思っています。ただ僕以上に期待を裏切られたと感じているのは拉致被害者の家族の皆さんではないでしょうか。小泉さんの時に北朝鮮による拉致の問題が進展し、そのときに安倍さんは拉致問題の顔ともいうべき立場にありました。その安倍さんが首相になったのですから、そのまま一気に問題解決に繋がると拉致被害者の家族の方が考えるのは当然だと思うのです。ところが問題は一向に進展せず、むしろ後退してしまったような感すらあります。拉致被害者の家族の皆さんもすでに安倍首相には期待していないように感じます。安倍首相に批判的な山崎拓元副首相などとコンタクトをとっていることからもわかります。
このように散々期待させておいて裏切るというのはとても罪なことです。横田さん夫妻も最近ずいぶんやつれてしまったように見えます。最近では安倍首相も拉致問題のことには極力触れないようにしているように見えます。できないんだったら最初から出来るようなことは言わないで、「出来ません」と言えよと本当に憤りを感じます。
そういえば安倍首相の近くにも人に散々期待させておいて裏切るという似たような行為をした人がいましたね。類は類を呼ぶですかね。明日はその人物についてちょっと書いてみたいと思います。
それにしても自民党はやっぱりヤバそうですね。原因は年金問題だと云われていますが、果たしてそうでしょうか。年金の問題は安倍さんの責任ではなく、社会保険庁のあるいは厚生労働省の体質の問題です。もちろん今起こっていることの救済に関しては安倍さんの責任において行われなくてはいけません。国民もバカではありませんから、年金の問題だけで安倍政権にNGを出そうとしているのではないと思います。やはり安倍さんの首相としての能力に対してダメ出しをしているのです。選挙後はこのあたりのけじめをきちんとつけてもらわなくてはいけません。
何が云いたいのかと言うと、おそらく今度の選挙は与党の敗北で終わります。ただその原因は年金問題だから安倍政権のせいではないと決められることが怖いのです。だから前もって政権選択の選挙ではないなどと予防線を張っているのです。数の力でいろいろな法案を成立させましたが、どれだけ国民のためになっている法律があるでしょうか。例えば学校の先生の免許は更新制になりました。つまり教育をダメにしたのはあたかも先生だと云わんばかりです。とんでもない話です。学校をダメにしたのは制度を決めている政治家や官僚、あるいは管理職である教育委員会の職員や校長などが無能で仕事をしなかったせいではないですか。そのあたりを放っておいて、それでなくても忙しい先生の用事をさらに増やすというのはどうかしています。
「ゆとり教育」と鳴り物入りで始めた制度はわずか数年で破綻しました。ところが誰も責任はとっていません。振り回された現場の先生や子供たちが迷惑を被っただけで、机の上の理論だけで制度を決めている文部科学省の官僚は涼しい顔をしています。こいつらにこそ更新制を採用すべきではないですか。このように安倍首相が成立させてきた多くの法律はうわべだけを取り繕ったザル法ばかりで、何の実効性を持たないものばかりです。ところがどんなザル法でも成立してしまえば拘束力を持ってしまいますから、結局迷惑を被るのは国民なのです。だから国民は安倍政権に対してNOを出そうとしているのです。
残念ながら安倍さんは無能で何も出来ませんから、首相だけでなく、国会議員も辞めていただきたいです。たぶんこの人は国会議員ではなくて、地域の世話人でもやらせたら、とても親切で熱心にやりそうですから、そういうことをやればいいと思います。国政を担うのはちょっと荷が重いようです。悔しかったら参院選挙の敗北後に衆議院を解散して総選挙をやってみればいいです。国民のために政治をしていると言い張るならばそうするのが当然です。そこで勝てれば安倍政権が信任されたということですから、堂々とやりたいことをやればいいのです。ただ残念ながら自民党も公明党もそれを許さないでしょうね。それをおしてでも解散総選挙に打って出たら僕は安倍さんを見直します。
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ちょうど、早川(衆議院)議員のブログを閲覧して、妙に腹立たしかったので・・・
ルンバルンバさんのお話で溜飲が下がったような気分です。
ありがとうございます。
ちなみに↑のURL貼っておきますネ!
決してお勧めじゃありませんw
「国民のせいにするのかよ~」と私は思ったのですが・・・
ルンバルンバさんなら、どう読みとられるでしょうか?
もし良かったら、覗いて見て下さい。
http://ameblo.jp/gusya-h/day-20070719.html
早川議員のブログとホームページを見てみました。第一印象は「この人すごく若く見えるなぁ」でした。とても62歳には見えませんね。
確かにマスコミの報道も感心しない部分があります。ただ何でもマスコミのせいにするのはおかしいと感じました。多少は影響するでしょうが、それだけでこれだけ自民党を嫌うわけはないのです。もっと真摯に現実を受け入れるべきだと思いました。
国民が勘違いしているのは、立法を行う国会議員と、行政を行う官僚を同一視している点です。つまり官僚の不祥事も国会議員のせいになっているのはかわいそうなのですが、あれだけ大臣が次々と不祥事を起こし、失言を繰り返していては、これもまた仕方がないと思います。
早川さんは安倍首相は一生懸命やっているのに国民は理解していないというような事を書いていますが、国民はずっと我慢を強いられてきたのです。「痛みを我慢しろ」と言われて10年以上我慢してきたのです。その結果が年金問題と増税と官僚と国会議員の無駄遣いと税金の合法的な横領です。どんなにできた人でも怒るでしょ。そこが理解できないこの早川議員も安倍首相同様に辞めて貰わないといけませんね。若く見えればよいというものではありません。