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お墓参り~南相馬市へ

2011-04-16 23:53:43 | お出かけ

昨日は、初夏を思わせるような日差しの中、夫の実家があった南相馬市へ行ってきました。
今は住む人もなくお墓が残っているだけになりましたが、お盆、春と秋のお彼岸、義父母のお命日には欠かさずお参りに行っていました。

お彼岸のころには、震災後のガソリン不足もあり、お墓参りをできないでいましたが、もうすぐ義父の命日が来ます。
その前にお参りがしたいし、週末のお天気の崩れも心配だったので、平日でしたが休暇を取り行ってきました。


               


墓地では辺り一面にカタクリが咲いて、一斉に私たちを出迎えてくれました。
お彼岸のお墓参りでは叶わない、嬉しいカタクリの花との出会いでした。
連日乾燥した日が続いていたので、カタクリも少し辛そうでした。

私がこの墓地のカタクリの群生を知ったのは、義父の法事の時でした。
たくさんのカタクリに思わず歓声を上げた私を見て、義母は、庭で増やして私に送ってあげようと思い立ち家に持ち帰り植えてみたのですが、どうしても上手くいかなかったそうです。

あの時義母が、「mintちゃん、『手に取るな やはり野におけ 蓮華草』だわね。やっぱりカタクリはあの場所がいいみたいね~」と、言ったのを思い出します。


            


墓石のすぐ近くには、義母の庭から掘り起こしてきて植えた水仙。
義父の命日の頃には、多分綺麗に咲いているのではないでしょうか。


            


お参りが済むと墓地の外柵に腰掛け、遠くを眺めるのが好きだった義母。コブシの花が咲き、田舎特有の眺めです。
いつもと変わらない長閑な風景なのに、今は原発の事故のため屋内退避指示が出ているこの地域。
今後は避難指示に変わるかも知れない区域だなんて信じられません。


そして今回は、友人の災害お見舞いも兼ねていました。

津波や家屋崩壊などの被害は無かったのですが、普段なら、病院・本屋・スーパー・ファミレス・コンビニ等が近くにあり、とても便利な住環境なのに、震災の後は、放射能汚染の風評被害で物資が届かず、買い物は隣町まで行くなど不便な生活を強いられていました。

自主避難した人と、残って屋内退避を続けている人がいて、地域が通常に機能していないのです。
津波の被害は免れたけれど、何時晴れるとも分からない見えない霧に、町全体が包まれてしまったように感じたのは気のせいでしょうか。

友人宅も、原発の状況次第では何時避難指示がでるかもしれません。
食料品とお水の他に、郡山の美味しいスイーツと焼き立てパンを持参し、届けてきました。

原発の一刻も早い収束を願うばかりです。



友人宅から2キロ少し東に行くと、街の様子は道路一本を隔てて明暗を分けていました。

            


海岸からは2キロ以上あるかと思われる国道なのに、流された船がガードレールに引っかかるように、傾いて留まっていました。
津波はここまで押し寄せてきていたのです。

ここからもう少し先に、夫の従妹の家があるのですが、少し高台にある従妹の家は、奇跡的に津波被害を免れていました。
しかし、周囲は跡形もなく流され、テレビで似たような光景を何度も見たはずなのに、実際に目の前にすると言葉を失ってしまいました。

従妹たちは今、県外に住む叔母の家に避難しています。自分の家が無事でも、この中に帰ってくることは当分は無理でしょう。


根こそぎ奪われて、干潟のようになった陸地。
この光景を前にすれば、被災地にとって必要なのは、新しい生活を始めるための家であり、資金であり、物資であり、人力であることは一目瞭然。
それも一刻も早く。頑張るとかはそれからのことです。


私たちからの義援金を、みんなからの義援金を、世界中からの義捐金を、被災された方々のためにどうか一日も早く役立てていただきたいと思います。





                   
                         ozさん


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18 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
☆・_・☆ 2キロ先でも (クッキングこめぞう)
2011-04-17 23:23:16
驚きました。↑ガードレールに漁船が乗って傾いています。津波とはものすごい巨大な破壊力を持ったエネルギーなんですね。今回はテレビで中継されましたので本当に恐ろしいことだと思いました。義援金をはやくお配りして復興に
役立ててほしいものです。

      こめぞう
お墓参り (山小屋)
2011-04-18 04:35:02
暖かい日でよかったですね。
カタクリも歓迎してくれていたようです。

津波のエネルギーはの前では人間の力など
小さなものだと感じました。
家や車、大きな船までが流されるシーンは
まるでSF映画を見ているようでした。
世界中から義援金が集まっています。
被災者に早く渡して欲しいです。
南相馬 (キャッツ・テール)
2011-04-19 10:31:40
今回の大震災以来、TVから南相馬という地名をよく耳にしています。
義父母様のお墓はご無事でしたか?
カタクリに水仙、懐かしい田舎の風景、、いつもと変わりない姿なのに、ここにいる方たちの暮らしが一変してしまっているなんて信じられません。

そして津波の被害・・
いつもTVでは目にしていますが、実際に行って現実に見るのとでは、大きく違うのでしょうね。
TVでは縮小され過ぎてますから、本当の恐ろしさが伝わらないかもしれません。

今本当に必要な物は、励ましの言葉なんかよりも、戦力と物資と義援金ですね。
この際どの政党でもいいから、頼りになるリーダーを出してほしいです!
花咲く風景を・・・ (みさと64)
2011-04-19 11:41:09
こんにちは。
カタクリの咲く季節ですね。
我が家の庭のカタクリも、ちょうど今が花盛りです♪

お墓参りに行かれたのですねぇ~
満開のカタクリの花に迎えられて、よかったこと。
きっと、mintさんの想いが通じたのでしょうね。
たくさんのカタクリの花、本当にきれい・・・

色んなことがあるけれど、季節は巡ってきて、
花たちはそれを感じとって咲くのでしょう・・・
こんな風に自然の中で咲くカタクリが、一番美しいですね(^_-)-☆

カタクリの移植というのは、とても厄介です。
引っ越しの時に掘り上げて、今のところに連れてきたのですが・・・
1株のカタクリを掘り上げるのも、それはそれは大変でした。
でも嫁としては、お義母さんのお気持ちが嬉しかったですよねぇ~

やっぱり花咲く風景は、心が癒されます。
花咲く美しい風景を、早く取り戻したいですね・・・
Unknown (ビオラ)
2011-04-19 12:31:08
以前には桜満開のお墓参りの様子を見せていただきましたが
今はカタクリが見事ですね
水仙もつぼみをたくさんつけて…
お花の好きだったお義母さまの目をも楽しませてくれているのですね
でも今回大きな被害を受けた上放射能の心配までしなければならい南相馬
大きく変わってしまった町の様子には
ご先祖様達も心を痛めていられることでしょう
まずは一刻も早く原発事故を終息させ復興へ向かわなければならない今
与野党入り乱れての政府批判を情けない思いで見ています
Unknown (マリア)
2011-04-19 14:52:26
mintさん こんにちは。。。

記事を 大きく頷きながら読ませて頂きました。
本当に 胸が痛みます。

まずは、被災者の方々の住まいを何とかして欲しいですね。
それに、原発。
これはもう、ただただ これ以上 大きなトラブルなく
終息への道筋がつくようにと祈るしかありません。。。

南相馬 (pochiko)
2011-04-19 22:51:10
災害のあったばかりの時は
まさに地獄絵図だったらしいです。
あれから一カ月以上経ってもまだ町に船があったりしてるのですね。
原発事故の為に復興が遅れていると言う事ですよね。

反面長閑そうな景色とお墓の近くに咲いているカタクリの花。
南相馬の地で眠られている旦那さまのご両親も喜ばれた事と思います。

大災害と今でも苦しめられている原発事故と風評被害があるなんて…。
何でも良いです。
早く収束して欲しいです。
お笑いのコロッケさんが南相馬へボランティアで来られたそうですね。
原発事故でボランティアがあまり来られない所へと。
思わず胸が熱くなりましたよ。
Unknown (みなみ)
2011-04-20 07:29:18
義父さま、義母さま、mintさんがお墓参りに行かれてお喜びになった事でしょうね。

TVや新聞で被災の状況を見るにつけ、胸が痛くなりますが、やはり目前にすると言葉も出ないのでしょうね。。。
ご友人もmintさんの心のこもったプレゼントが何より嬉しかったと思います!

色々な問題が山積みですが、着実に復興に向かって進めますように応援し続けたいと思います。
♪クッキングこめぞうさんへ (mint)
2011-04-20 11:32:19
こんにちは。
原発のことばかり気にしていましたが、住むところが無いという現実はあまりに厳しいですね。
せめて仮設住宅を早く用意していただけないかと思いました。
♪山小屋さんへ (mint)
2011-04-20 11:44:02
こんにちは。
この国道の東側に、友人のご実家もあるので気になって通ってみましたが、無事で安心しました。
夫の従妹の家は、高台だったため直接の被害は免れましたが、家のすぐ下に流されてきた船が横転しています。
政府も大変でしょうが、復興のため速やかな支援の手をと願っています。

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