ウィリアムのいたずらの、まちあるき、たべあるき

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トヨタ、日産よりNHK

2009-02-02 01:39:03 | Weblog

NHKの
沸騰都市 第6回
サンパウロ 富豪は空を飛ぶ
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090201.html

は、秀逸であった。

どこが、秀逸かというと、

1.一時、トヨタがちやほやされて、カイゼンとかいいつつ、今はこのていたらく、
  ってことで、だれも見向きもしなくなった自動車産業に対して、
  復活のシナリオを明確に示した。

2.この不況は、単なる不況でない。革命なのだが、その革命という言葉を出演者
  にいわせ、どういう革命が起こっているのか、を明確に示した

3.農業をきっかけに、アフリカなど、発展途上国、後進国が一躍世界の中心に踊り出る
  ことは、ウィリアムのいたずらでも予測できたが、具体的に、それが、どういう展開
  で、アフリカのような後進国が、今、アメリカに変わり、世界の中心に出ようとして
  いるのか、その中でEUが、どう動こうとしているのか、アジアは?
  (本当に中心は中国なのか)を明確に示した。

この3点が際立ってすぐれている点。

 そして、これら3点を元に、日本はどう進むべきか、麻生内閣は何をしなければいけないのかを具体的に示しらのは、すごい!

 以下、上記3点について具体的に見ていく。



■1.日本の自動車産業、復活のシナリオ

 ブラジルでは、この金融危機化、自動車はどんどん売れ、資金もあつまっている。GDPの伸びもプラスを見込んでいる。消費意欲は衰えていない。

 理由はさとうきびからエタノールを作る産業を国が奨励、エタノール産業が発達しているため。石油の高騰時も、エタノールのため、エネルギーコストはそんなに高くなかったし、今は、エコエネルギーとして注目、世界中の投資を集めている。
 車は、石油もエタノールも両方使えるflexという形式で、そんなことで、エタノールはどんどん生産しているので、車の燃料費も、高騰せず、景気もそんなに悪くなっていないので、多少陰りはあっても、まだまだバンバン売れている。




 ここで、日本の自動車産業の誤りが見えてきたのではないだろうか?

 日本は、電気自動車、ハイブリッドの方向に行ったが、ハイブリッドは、エンジンが2つになる・・ということは、それだけ複雑になり、信頼性確保は大変だし、値段も高くなる。
 石油ともバッティングする(電気があれば、石油はいらない)。電気自動車は作るのが難しい。

 一方、エタノールを利用するflexは、電気自動車ほど複雑ではなく、値段も高価にする必要がない。ガソリンスタンドにしても、水素のような難しさはなく(実際ブラジルのガソリンスタンドはエタノール売っているし)、後述するが、エタノールは、サトウキビはアフリカでも作っているので、あとは、工場さえつくれば、エタノールはできる。そうすれば、アフリカの後進国でも、flex型の車が売れていくことだろう。先進国に比べ、後進国のアフリカは、まだまだ市場が大きい。

 ということは、

(1)日本は電気自動車の開発でなく、エタノールを使うflex自動車の開発をすればよい。
(2)まずは、国が、エコのため、エタノールも使うflex自動車に買い替える
    →ガソリンスタンドも、エタノールを売るように
    →エタノールはとりあえず、ブラジル、アフリカ諸国から輸入、
     しかし、沖縄をはじめ、サトウキビからのエタノール産業を日本でも
    →これで、とりあえず、派遣社員の人たちに(flex自動車製造の)職ができる
(3)flex車をブラジル、アフリカ諸国へ売っていく
    →エタノールを買う代わりに、flex車を売っていく
(4)エタノール農場&工場をアフリカなどに建設・技術協力していく
(5)エタノールの飛行機、ヘリコプター、火力発電所での利用などを、ブラジルなどと
   協力して探る




■2.石油(天然資源)からエタノール(後進国でも作れる作物)へのエネルギー革命

 放送で、「石油は獲得のために戦争したりするが、エタノールはみんなを平和にする」といっていた。放送ではそこまでだったが、もう一言、つっこんで言うと、石油のような天然資源は、使えばどんどん減っていくので、最終的には、取り合いになって、戦争になる。

 一方、作物であれば、足りなかったら作ればいいのであるから、取り合いにはならない。みんた作るために協力して、平和になる(というか、農耕は平和でないと、成立しない。育ってるときに、戦争されると。。。)。

 石油からエタノールへのエネルギー転換は、単なるエネルギーが変わったのではなく、このような、戦争から平和への「革命」であり、もし、だれかが、爆発的なエタノールの生産手法を見出せば(というか、後進国が進出してくるだけで、価格的には安くなると思うが)、エネルギー源はいっきに、エタノールへ変わっていくだろう。

 まさに、エネルギー革命であり、人間の生き方(戦争から平和へ)の変革なのである。




■3.ブラジル、アフリカ、EU,シンガポール

 エタノールのすごさは、さとうきびならアフリカの後進国でも作っていることだ。ここに、ブラジルの精製技術を持ってきて、工場を作れば、エタノールを輸出できる。外貨獲得ができる。貧困から抜け出せる可能性がある。

 もし、ここにエタノールが動く自動車を売っていけば・・・大きな市場になるだろう。
 もちろん、日本も、アフリカのエタノール工場建設を受注したり、投資したりすることは、考えられるだろう。

 まさに、アメリカ―中国から、世の中は、エタノールにより、ブラジル―アフリカ中心になっているかもしれない。そして、番組でも取り上げていたが、EUはブラジルとの取引を増やそうとしている。

 そして、アジアでは・・・中国でもなく、日本でもなく、実際にアクティブな投資ができるのは、シンガポールでしょう。次の沸騰都市は、シンガポールを取り上げるようだ。




 って、ここまでで、このブログに何でこんなこと書くの?コンピューターに関係ないじゃん?と思っているそこのアナタ、こっから、関係します。

 ここで、農業の工業化とか、書いてきたけど、そういうことが必要になるのは、日本ではなく、ブラジルやアフリカかもしれない。
 日本はアメリカ、中国との関係が密であり、米中関係が重視されると、日本はどうなるという評論家が多い。しかし、アメリカも中国も石油を中心とした、天然資源依存国である。これらの国との関係を密にしても、今後限界が出てくる。
 むしろ、今後は、ブラジル、アフリカのような農業国に対して、肥料や加工技術、さらに農業の工業化などを共同開発していくことのほうが、重要でなはないだろうか?
 もし、国連で重要な地位を日本が取ろうとするなら、アフリカの協力は重要であり、そういう意味でも、農業の工業化、コンピューター、工業技術でアフリカの支援は意義がある。

 また、ブラジルは、中国と違い、日本人はブラジル人に悪い印象はなく、たぶん、ブラジル人も、日本人に悪い印象はない。つまり、中国よりも、組やすい相手である。また、農業国として、今後の発展余地も大きい(中国は、砂漠化が進んでいるので、農業の伸びは。。。?)
 ぜひとも、組むべき相手である(中国、韓国以上に)。




 とすると、麻生内閣はまず、

(1)エネルギー革命
 エタノールを利用した車に国で買い替えなどの導入をまじで検討する。
 石油→エタノールへ

(2)ブラジルなどの農業国との交流を深める
 農業の工業化、農作物の加工、肥料・農薬輸出などで、日本が、かかわれる余地はないか?
 とくにブラジルとは、今後、交流をもっと深める国であろう。

(3)日本の農業・工業政策の見直し
 日本もサトウキビ→エタノールのような換金性の高い農作物を育成していく。米からエタノールが作れないか?といった、現在の農業を発展させるような工業化を研究するといった、農業・工業のバランスのとれた発展を目指す政策を立てる。

 ということが重要だろう。




 まあ、とにもかくにも、トヨタはあれほど持ち上げられたのに、この金融危機化で、有効な経営指針が出せず、減産するだけ、日産も、ゴーン社長とか、いろいろ持ち上げられたのに、有効な経営方針が打ち出せていない。
 そんな中、NHKは、1つの番組で、これからは(電気自動車ではなく)flex(=石油+エチルアルコール車)と明確な方針を出したわけで、そー考えると・・・

トヨタ、日産よりNHK?

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