博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『水滸伝』その4

2011年03月04日 | 中国古典小説ドラマ
『水滸伝』第21~26話まで見ました。

取り敢えず実家に逃亡した宋江ですが、都統の朱仝と雷横が早速捜索に来て見つかってしまいます。ここで目の前に宋江がいるのに朱仝と雷横が敢えて見つからないふりをしているのにワロタw しかし結局宋江は自首の道を選び、江州への流罪を申し渡されます。そしてその途上、柴進の屋敷で武松と出会って武松篇へと突入。武松を演じているのは『侠骨丹心』などでお馴染みの陳龍です。

武松と言えば虎退治ですが、このシーンの虎は実写・CG・ぬいぐるみをうまい具合に組み合わせています。CGの虎も思ったよりリアルで、張紀中版の『天龍八部』や『神雕侠侶』であからさまにCGとわかる動物を出していたのと比べると、隔世の感を感じます。

で、虎退治の英雄として陽穀県で仕官することになった武松ですが、この地でたまたま兄の武大(ドラマでは武大郎という名前になってます)と再会し、彼の家で暮らすことになります。そしてここで武大郎の嫁として潘金蓮が登場。前回出て来た閻婆惜と同様に美人さんが演じてます。キャラクターの方もやはりアレンジされており、登場した当初は原典のような淫婦ではなく、不運と貧乏に耐える健気な若奥様という設定になっています。彼女の入浴シーンがやたらと出て来るのはサービス・シーンのつもりなんでしょうか……

しかしこの潘金蓮が武松にときめいてしまったことから破滅への幕が切って落とされることに…… 家で武松と2人きりで食事をし、酒が入って深酔いしたところで武松に思いを打ち明ける潘金蓮ですが、武松に「この淫婦め!」と手酷く罵られ、ほのかな恋慕は一転して憎悪へと変化。ここで武松に拒絶された潘金蓮が「他に好きな人がいるのね!」と、ずれたことを言ってるのが何ともおかしい(^^;)

この前後から富豪の西門慶が彼女に目を着け始めますが、この西門慶を演じるのがやはり古装片でお馴染みの杜淳。



頭に花を刺しているのに注目。高衙内も同様に花を刺していたので、金持ちの女好きキャラのシンボル・マークなのかもしれません。なお、この西門慶は潘金蓮が二階から物干し竿を落としたところ、その竿を拾って二階の窓まで軽功で駆け上がったりしているので、意外に武功高手なようです。

この西門慶の陰謀で武松は都の開封に長期間出張することになりますが、彼が出張の挨拶にやって来た時にそそくさと化粧を施す潘金蓮がかわいい(^^;) この怖い武松のいぬ間に西門慶は縫い物の依頼にかこつけて、王婆の茶館で潘金蓮と密会。彼女を誘惑して思いを遂げますが…… 

こんな調子で潘金蓮の話が延々と続くと、「えっと、このドラマ『金瓶梅』だったっけ?」とツッコミを入れたくなってきます。ぼちぼち宋江とか魯智深の顔が見たくなってきました……
コメント (2)
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