2017年も残すところ5日ほどとなりました。誰にとってもいろいろなことがあった一年だったと察せられます。今日からしばらくの間、メンテナンス休暇に入ります。佳き年末年始をお過ごしください。「俳句の箱庭」透次◇Hakoヽ(^ι_^)ゞノ♪◇
●次元俳句363・月22=師走(時間)1・岡本綺堂1・2017-12-26(火)
○「昼も寝て聞くや師走の風の音」(岡本綺堂1)
○季語(師走・暮)(「今はじめる人のための俳句歳時記新版(角川学芸出版)」より引用)【→次元俳句-索引1・索引2・索引3 →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
【鑑賞】:病床なのか午睡なのかは定かではありませんが、師走の風を床の中で聴いています。「虎落笛(もがりぶえ)」という季語を想起しました。
●岡本綺堂(おかもときどう)(1872~1939)
○好きな一句「北向きに貸家のつゞく寒さかな」(『独吟』1932)2
○季語(寒さ・三冬)(→「増殖する俳句歳時記」より引用)
【Profile】:東京高輪生れ。小説家、劇作家。別号に狂綺堂、鬼菫、甲字楼など。著名な作品は、新歌舞伎の作者及び「半七捕物帳」などがある。
●色彩俳句363・真白1・朝妻力1・2017-12-25(月)
○「白く咲く蕾真白し春星忌」(「蕪村俳句大会」2012)(朝妻力1)
○季語(春星忌・晩冬)(「俳句201305」より引用)【→色彩俳句-索引1・索引2・索引3・索引4 →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
【鑑賞】:「蕪村忌(春星忌)」を取り上げるのは12月25日ですが、新暦では「今年」は2018年2月10日にあたります。2月10日は立春後であり「初春」に入りますが、おおかたの歳時記に従い「晩冬」とします。「春星」は蕪村の画号だということで、さらに複雑にしています。
●朝妻力(あさづまりき)
○好きな一句「冬草やくろぐろ匂ふ土竜塚」2
○季語(冬草・三冬)
【Profile】:1946年新潟県西蒲原郡赤塚村出身。1977年、俳句結社「風」入会。→沢木欣一、→細見綾子、→皆川盤水の指導を受ける。1889年「春耕」に入会、同人。勤務先社内に俳句同好会を組織。同好会誌「俳句通信」を創刊。2001年俳句通信を俳句結社「雲の峰」と改称主宰。俳人協会幹事。
●挿絵俳句363・ポインセチア・透次377・2017-12-24(日)
○「ポインセチアどこから見ても紙細工」(→透次377)
○季語(ポインセチア・仲冬)【→Haiku and Illustrationへ →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
a white and pink poinsettia
a red poinsettia seems
to be a papercraft most Touji
【作句メモ】:「クリスマス」によく似合う冬の花、ポインセチア。白やピンクもあるようですが。なんといっても赤が最も「紙細工風」ですね。
●五感俳句362・嗅覚78・藤田麻依子1・2017-12-23(土)
○「セーターを着るナフタリンくぐり抜け」(藤田麻依子1)
○季語(セーター・三冬)(「俳句αあるふぁ2016年12-1月号」より引用)【→五感俳句-索引1・索引2・索引3 →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
【鑑賞】:箪笥から出したばかりのセーターに首を通します。防虫剤の匂いの中を鼻先が通り抜けます。とっくり首のセーターでしょうか。
●藤田麻依子(ふじたまいこ)
○好きな一句「賀状来て恋は時効となりにけり」2
○季語(賀状・新年)(引用同上)
【Profile】:1978年京都府出身。2011年「円座」入会。→武藤紀子に師事。