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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

●方法俳句0114・数詞効果06・諧弘子・2013-01-31

2013-01-31 00:00:05 | 方法俳句

方法俳句0114・数詞効果06・諧弘子・2013-01-31


○「皿割れば百の凶器となる寒夜」(諧弘子01)

季語(寒夜・冬)

皿が微塵に割ると多くの鋭利な凶器が生まれます。この数詞の「百」は凶器の数でもあり、人間の狂気の度合いでもあります。

 

諧弘子(かのうひろこ)(1922~2011)

代表句「寝待月耳殻になみだ溜め眠らん」02

季語(寝待月・秋)

東京都出身。→伊丹三樹彦の「青玄」を経て「野の会」創刊に参加。→楠本憲吉に師事。無鑑査同人。第2次「青玄」にあって一際注目を浴びた新人作家であった。「野の会」創刊号の巻頭作家。青玄新人賞受賞。

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●色彩俳句0114・黒07・野沢凡兆・2013-01-30

2013-01-30 00:00:05 | 色彩俳句

●色彩俳句0114・07・野沢凡兆・2013-01-30


○「時雨るるや黒木つむ屋の窓あかり」(→野沢凡兆03)

季語(時雨・冬)

時雨の降る夕暮れ時の黒木を積んでいる家。モノクロの世界です。その家の窓から灯火の色がもれています。時代が時代ですからそれほど強くない窓明かりでしょう。

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●五体俳句0114・膝02・金子皆子・2013-01-29

2013-01-29 00:00:05 | 五体俳句

●五体俳句0114・02・金子皆子・2013-01-29


○「人ら老い冬の薺にをつく」(金子皆子01)

季語(冬の薺)

ご存知「薺」は春の七草のひとつですが、ここでは春にまだ早い冬の薺を詠んでいます。年老いた人たちが膝まづいて冬の薺を摘んでいます。

 

金子皆子(かねこみなこ)(1925~2006)

代表句「谷卯木慟哭は誰も知らない」02

季語(谷卯木・夏)

埼玉県出身。→沢木欣一の「風」入会。1930年、風賞受賞。→金子兜太の「海程」入会。1946年、海程賞受賞。海程同人。1947年に兜太と結婚。1963年、現代俳句協会賞受賞。

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●五感俳句0114・痛覚04・大石太・2013-01-28

2013-01-28 00:00:05 | 五感俳句

●五感俳句0114・痛覚04・大石太・2013-01-28


○「雪来るか座りだこ疼く橋の上」(大石太01)

季語(雪・冬)

 家を無くして座っている橋の上。都会の空にも雪の来る匂いがしてきました。尻の座りだこがじんじんと疼きます。「ホームレス夢泣(2001)」

 

大石太(おおいしふとし)(1941~2006)

代表句「生きすぎたと交番に相談に行く」02

季語(無季)

鹿児島県生まれ。高校卒業後、金融関係の会社に勤めたが、顧客とのトラブルで解雇され、その後、ホームレス俳人として注目を集めた。

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●次元俳句0114・周囲(空間)03・三浦樗良・2013-01-27

2013-01-27 08:55:00 | 次元俳句

●次元俳句0114・周囲(空間)03・三浦樗良・2013-01-27


○「立臼のぐるりはくらし夕時雨」(三浦樗良01)

季語(時雨・冬)

夕闇のせまるなか時雨が降り出しました。さて、土間のなかには臼が置かれています。その四方にもおもての闇がまとわりつきはじめました。

 

三浦樗良(みうらちょら)(1729~1780)

代表句「春の雪風ふきあれて日の暮るる」02

季語(春の雪)

江戸中期の俳人。伊勢志摩鳥羽の生まれ。伊勢山田、のち京都に住む。→与謝蕪村らと親交があり、中興俳壇の一雄となった。

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