●五感俳句429・聴覚106・大牧広4・2019-04-29(月)
○「ふらここに昭和の軋みありにけり」(『地平』2016)(→大牧広4)
○季語(ふらここ・三春)(「俳句201610」より引用)【→五感俳句-索引1・索引2・索引3 →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
【鑑賞】:ブランコの軋む音に「昭和」を聴く。「昭和」や「平成」はそれぞれ個々の記憶に色付けられる。今日は、「平成」が明日で終わる前日の「昭和の日」。そして「令和」となる。(※2019年4月20日。大牧広先生の訃報を知ることとなりました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。)
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■Pickup「元号の俳句」11句
〈天平〉
01「萩しだれ天平仏は頬ゆたか」(轡田進)(萩・初秋)(五体俳句56頬4)
〈明治〉
02「降る雪や明治は遠くなりにけり」(中村草田男)(『長子』1936)(雪・晩冬)(好きな一句)
03「外套の裏は緋なりき明治の雪」(山口青邨)(『露團々』1946)(雪・晩冬)(好きな一句)
04「枯木びつしり囲む明治の赤煉瓦」(菅裸馬)(『裸馬翁五千句』1964)(枯木・三冬)(色彩俳句67赤7)
05「明治のビルの金の窓枠銀杏散る」(橋本風車)(銀杏散る・晩秋)(色彩俳句148金4)
〈大正〉
06「大正の障子の日いろシクラメン」(小池文子)(シクラメン・三春)(好きな一句)
〈昭和〉
07「昭和衰へ馬の音する夕かな」(三橋敏雄)(『眞神』1973)(無季)(五感俳句1聴覚1)
08「枯野には昭和に帰る径がある」(藤本とみ子)(『午後の風花』2014)(枯野・三冬)(好きな一句)
09「そこだけが昭和西日の金物屋 」(大澤久子)(『ユーカラ』2010)(西日・晩夏)(好きな一句)
10「ふらここに昭和の軋みありにけり」(大牧広)(『地平』2016)(ふらここ・三春)↑
〈平成〉
11「平成七年一月十七日裂ける」(時実新子)(無季)(例句)