虹の架け橋

2004年の44歳から綴ってきたブログ。塾長として、男として、父親として、そして爺として、感じたことを記した記録。

上野塾卒業式 **15の花道**

2021-03-28 | 塾長日記
15の花道

本日は上野塾卒業式に参列してくれてありがとう。卒塾式ではなく卒業式にした訳を話します。あなた達はひとつの業(ぎょう)、[業とは仕事、技、なりわい、学問を指します]にひとつの区切りをつけ、新たな旅立ちの日を迎えました。区切りを付けることは「節目」を付けること。これから更に伸びていくため、自分自身を強くするため、幾多の困難に遭遇しても折れない心と行動力を備えるために一区切りの節目を付けることが必要だと感じたから上野塾卒業式を開きました。



今年度はコロナ禍の中での生活でした。ずっとマスクをしたままでの学校生活。ほとんどの部活動の大会もなくなりました。修学旅行も体育祭も文化祭もすべて中止の年でした。塾でもそうでした。合宿も特訓も夜学も朝カレーも年越し蕎麦も何一つやってやれませんでした。本当に心残りです。



だからここに約束します。3年後あなたたちをもう一度上野塾に招待します。今度は「卒業式」ではなく、「旅立ち式」としてあなたたちを迎えます。今年の3月22日、高3生の先輩達から高校の勉強の仕方、将来の道選択、夢を持つことの大切さを年齢の近い先輩達から聞くことができました。それはまさに実学としての声、言霊でした。あなたたちは高校に進学したからもうこれで好きなことがやれて楽(らく)が出来るなんて思っている者はいないと思います。



今年の岐阜県公立高校英語の長文に No rain ,no rainbow .がありました。雨が降らなければ虹も出ない。苦しんだ経験があるからこそ、この喜びがあるのです。また「努力した者は必ず報われる」といいますが、すべては当てはまらないと思います。でも「報われた人」を良く見ると、間違いなく「努力している」と言えるのです。



Now, you are on the stating line. こんなフレーズが受験講座の教材にありましたね。覚えていますか。今、全員が一斉にスタートラインに立ちます。輝かしい過去も苦しかった過去も書き換えることは出来ません。しかし「今」と「未来」は自分でどんな色にも、どんな器にも変えられます。



3年後、成長した姿を是非見せてください。今は夢が見当たらなくても、3年後にはきっとおぼろげながらにも見えてきます。夢を諦めないことです。夢を追いかけることです。夢は逃げません。自分が歩みを止めない限り、夢を掴めます。その後どうするか・・・。それを3月22日に高3生に話しました。あなたたちも聞いていました。覚えている者はいますか?忘れてしまってもいいのです。道に迷ったり、道が分からなくなったらまた会いに来てください。何度でも話します。私の生き方は変わりませんので。



今日という日は、決してあなた一人で迎えられた訳ではありません。私が「尊敬する人は誰ですか」と問えば間違いなくあなた達は「お父さん、お母さん」だと答えるでしょう。親にとって子どもは宝者。親は自分の子どもに命を賭けられます。自分の子どもの命が危ない時、躊躇せず自分の命を投げ出すのはあなた達のお父さんでありお母さんなのです。これは親になって初めて分かることです。あなた達もその年齢になったらきっとこの言葉の真意が分かると思います。



でもあなた達のことが可愛くて可愛くてたまらないから、大事に大事に育てるのか?腫れ物に触れるように接するか?・・・。いや違います。それはあなた達の自我が育っていない幼少の頃は溺愛することもあります。しかしこの十五歳の歳を迎えたあなた達をオブラートに包むように接する親はおりません。現に上野塾に通わせていただけたことがあなた達の自立を願うお父さん、お母さんの思いなのです。それに応えたく私たちはあなた達と接してきました。





今日はその節目です。
黒田、嶋津、佐村、そして私が、あなた達に上野塾塾の卒業式を贈ります。
あなたたちの未来のある「15の花道」です。
おめでとう。
そしてありがとう。

令和3年3月27日 
                       上野塾 塾長 上野義行

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