つくすの折にふれ

旅の思い出などを

高知へ行ってきました ②

2013-04-25 10:01:00 | インポート
 ほろ酔い気分で高知の街を歩きます。ひろめ市場の周辺から商店街へと歩いていきます。アーケードの通りがあり、飲食店が並んであり、地方の中心都市と同じような雰囲気です。ただ、ラーメン屋さんがあまり目につきませんでした。こうして、1時間から2時間ぼんやりと街を見て歩くのが好きで、自分が泊まった街では必ずやってきました。でもなかなかその地方らしさを感じさせる街は少ないものです。あちこちの商店街や飲食店街を通りながら高知駅まで行ってみます。
 なかなか風格のあるいいデザインの駅舎です。駅全体を杉材で造った大屋根が全体を覆っています。くじらドームと呼ばれるそうです。その駅前広場に土佐の三偉人の大きな像が並んで立っています。坂本龍馬を真ん中にして左に武市半平太、右に中岡慎太郎です。高知の人々は大きな像を建立するのが好きなのでしょうか。昨年の高知旅行でもずいぶん見かけました。同じ広場に、大河ドラマ「龍馬伝」で使われた生家のセットを展示している「幕末志士社中」という観光施設があります。
 そしてホテルへもどります。途中にある大きな屋台に寄りました。安兵衛というお店で餃子が名物とのことで、餃子とお酒をいただきました。まだ、時間が早いせいかたくさんの席がある大型屋台なのですが、客は自分とほかに2人の3人でした。焼き餃子ですが、揚げ餃子に近いもので、普通の味と感じました。ここでは、お酒1本にとどめてホテルへもどりました。ホテルにもどると10時過ぎでした。すぐに寝みました。
 いつもどおり早くに目が覚めました。いい天気です。この日の飛行機が12時15分発なので、あまり観光のことは考えて来ていませんでした。でもせっかく来ているのだから、時間を有効に使ってどこかへ行こうとあれこれ考えながら7時過ぎから朝食をいただきます。あの料金で込みなのですから盛りだくさんのメニューではありませんでしたが、バランスのとれた和洋の料理が用意されていました。しっかりいただいてホテルを出発しました。まず駅へ出ることにしました。
 桂浜へ行こうとバスの時間を調べたのですが、駅前からの便は少なくて行くことは無理なようです。では、牧野植物園へはどうかと調べてみたら「MY遊バス」を使うと行ってこられそうです。そのバスは高知市内の有名な観光スポットを巡るバスで、1日乗り放題という観光に便利なバスです。このバスの最初の便は9時出発です。バスの運転手さんに、牧野植物園にはタクシーがいますかと確認するといますとのことで、これに乗ることにしました。1日券は1,000円なのですが、この植物園までは600円とのことです。
 バスは市街を出て五台山に登っていきます。それほど高い山ではありませんが眺望はすばらしいものです。そして、9時30分に県立牧野植物園正門につきました。そこでは5人の乗客が降りました。ここには客待ちのタクシーはいません。そこでチケットブースで確認すると、南門の方にいますというので、安心して見学を始めました。ちなみに入場料は700円ですが、あのバス利用者の特典で600円でした。
 正門を入ると庭園を取り囲むように木の温もりを生かした端正な建物と回廊が対称的にあります。とても静かで、素晴らしい景観です。この建物は、建築家内藤廣の設計になるもので、環境を生かした名建築物としてよく知られているものです。
 本館に入ると、牧野富太郎博士の94年の生涯と、その偉大な業績を紹介する導入展示になります。その最初のビデオコーナーで、博士の生涯を概観させてもらいます。そして、土地の高低差をうまく生かした回廊を進むと、展示棟に入ります。ここには、牧野博士の生涯と業績を少年期、青年期、壮年期、老年期で分けて展示しています。時間があればじっくり見学したいところですが、10時30分にはここを出発しないと飛行機に遅れる心配がありますので、時計とにらめっこしながら展示や植栽を見ていきます。
 静かです。数えるほどしか人と会いません。
 それにしても、日本の植物学をゼロから創り出したともいえるすごい人がいたということ、経済的に恵まれないなかでこうした業績をあげた人がいること、自分はほとんど知らなかっただけに感心して見学させていただきました。園内はよく手入れされていてとてもきれいです。ときは花の春、さまざまな花も咲いています。50周年記念庭園には、大きな皿鉢料理に見立てた見事な花皿鉢が、牧野博士と縁の深いお酒「菊の露(司牡丹)」のトックリと並べて展示されていました。最後には温室があります。
 駆け足でしたがこの植物園を訪ねてよかったと思っています。次の機会にはもっとじっくりと見学したいと思います。南門の前には客待ちのタクシーがいました。空港連絡バスのバス停まで行ってもらいました。1,430円でした。運転手さんが、また、ゆっくり来て下さいと言葉を掛けてくれました。
 バスに乗って空港へは11時20分過ぎには着きました。手荷物検査を受ける前に飲み物を物色すると地元ゆかりのしょうがチューハイとゆずチューハイがありました。それと、ちぎり揚げ、昆布の巻きずしを購入して出発ロビーに入りました。この便も空いているようで、あまり待合客はいません。それで、ロビーで早めのお昼を食べました。いいおかずと飲み物で、安い昼食となりました。帰りの空もけっこう見通しがよくて、千葉マリンスタジアムやアクアラインの海ほたるなどがよく見えました。
 電車を乗り継いで野田市駅着が15時30分過ぎ、母がショートステイからもどってくるのを迎えることができました。
 安上がりでしたが自分にとっては贅沢な旅となりました。
 いやータタキが旨かったです。
 (了)


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