さむらい小平次のしっくりこない話

世の中いつも、頭のいい人たちが正反対の事を言い合っている。
どっちが正しいか。自らの感性で感じてみよう!

タクシードライバー日記 「どちらまでですか」③ 学科試験

2022-11-28 | タクシードライバー日記


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

実は、この小平次、今の生業に就く直前、タクシードライバーを4年半ほどやっていたんです
その時のことを、インド放浪記風、日記調、私小説っぽい感じで記事にしていきます

前回は、慌ただしい入社手続きを終え、二種免取得のために会社指定の教習所に入所した、というところまででした

では、続きです。

*******************

 二種免取得のために、会社指定の教習所にやって来たのはいいが、おれは前職の関係でちょっとトラブルがあり、一週間ほど休まねばならなくなった。本社へ事情を話し了解を得て再び一週間後に教習所へ行った。
 一週間前に一緒にここにやって来た井川は、もう学科試験を受ける、そんな段階になり、差をつけられてしまった。代わりに、この日から新たに加わった3人の男と、親しくなった。

 一人は秋田から仕事を探しにやって来た、という50少し手前の山田、同じ東北、仙台からやって来た初老の男、伊勢、もう一人はおれと同い年、ここでは若手とも言える田村、と言う一見チンピラ風の男であった。

 学科試験に向けた教習は、毎日100問の模擬試験を受け、その解答について、鬼教官の岡山を中心に、ホスト教官や、ジイサン教官の解説を受けるものであった。
 模擬試験は、普通免許の学科を思えば相当に難しく感じた。この難しい模擬試験で90点以上を取らなければ実際の学科試験受検のGOはもらえないのだ。

 一週間程度勉強をして、ようやく岡山から受験許可が出た。山田、伊勢、田村、そしておれの4人、同時受検だ。受検当日、教習所の仲間たちから携帯にメールが入る。

『学科頑張れ!』
『絶対合格!』
『吉報を待つ!』

 その他諸々、いい歳をしたオヤジ達、ジイサン達、この歳になって数十年ぶりに机を並べて、同じ目標に向かって勉強する、自然と、自分たちは同期だ、そして同志だ、そんな仲間意識が芽生えていた。

 府中試験場、おれたち4人は、多少の緊張を持って門をくぐる。落ちるわけには行かない、2回までは会社の負担で受験費用を持ってくれるが、それ以上は自腹だ、この歳で転職してタクシードライバーを目指すヤツなんて、大概は金なんか持っていない、落ちて自腹で受験、そんなことは絶対に許されないのだ。

 試験は、普通免許の学科試験に比べれば多少は難しかったが、教習所の模擬試験に比べればずっと簡単なものであった。俺たち4人は、それぞれに手応えを感じて試験を終えた。

 合格発表、全員合格だ。手応えは感じてはいたが、実際の発表を受けて、おれたちは安堵の溜息をついた。すぐに鬼教官岡山と本社に報告、この後は教習所には戻らず、そのまま本社へ向かうよう指示を受けた。
 本社では、若い総務課の男に倉庫に案内され、そこで淡い紺色の上下のスーツ、指定のワイシャツ2枚、そして紺と金のストライプ柄のネクタイが支給された。いかにもタクシードライバー、と言う感じの制服だ。

『明日からは、その制服を着て実技講習を受けて下さい』

 総務課の男からそう指示を受けた。

 大学を卒業して最初に入った会社はファッション業界、ブランドスーツを身にまとい仕事をしていたおれから見れば、ダサダサの制服だったが、それでも目標に向かい一つ前進したことを十分に実感させてくれた。

 本社を出ると、東北訛りの山田が言った。

『ね、みなさん、まだ最初の一歩目ですけど、どうですか、少しだけ自分にご褒美、軽く一杯やって行きませんか?』

 伊勢、田村、そしておれも二つ返事でその誘いに乗った。明日からはまた、岡山の怒号交じりの教習、それも実技教習となれば一層厳しいだろう、今日くらいは同期、同志で、ささやかに祝杯をあげようじゃないか。

 おれたちは、まだ先は長いことを思いながらも、それでも少しうれしい気持ちが湧いてくるのを感じながら、早い時間から開いている居酒屋を見つけ、その暖簾をくぐった。

*******************つづく

今の感想
ほんと、デビューまではまだ、と言うよりはこれからの方が大変なんです。実技試験の合格はもちろん、その後にある、「地理試験」の合格、先は長いのです。




 
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免許返納? ついでにも一つ返納

2022-11-22 | 社会・経済


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

小平次の家では、国政、地方問わず、選挙はいつも家族で投票に行きます

若い世代は政治に関心がない、みたいなことを言われていますが、小平次の娘は、そんなに政治に対しギャーギャー言いませんが、関心が無いこともありません

娘の友人たちの話を聞くと、結構しっかりしているなあ、と感心することも多いです

娘は、コロナ前に大学に入学、社会科教師を目指し、歴史系の学問を専攻しましたが、日本の歴史教科書の偏向ぶりに嫌気がさし、音楽教師の資格を目指し、教育学部の音楽系の学科に転科しました

その上で、技術向上、青春の1ページの一つとしてJAZZ系の音楽サークルに入部、実に活き活きと学校に2時間以上かけて通っていました

ところがコロナ、大学2年から3年、授業はリモートとレポート提出、サークル活動は休止、音楽ですから、実際に楽器を演奏できない、合奏ができない、これは実に困ったことでした

二度とない時間を奪われたことは、技術向上の面でも、青春を謳歌する精神的な面でも相当なストレスになっていました

音楽の仲間たちの中には、学校に行けないのであれば意味が無い、と退学する子も何人か出てしまいました

さぞ悔しかったことと思います

幸い娘は、大学最後の1年、ようやく通常授業、サークル活動の再開、思い切り音楽に没頭しています

その娘とちょっと政治の話をしていましたら、娘が言うんです

『いくら若い世代が政治に関心を持って投票に行っても、高齢者の数が多すぎて若い世代の声が政治に反映されない』

…………

なるほど

なんと絶望的な話でしょう

こんなレポートを見つけました

『国立国会図書館 調査及び立法考査局』

これによれば、現在において20~24歳の世代と、60から65歳の格差は3.97倍(推計)だそうです

これが令和32年(2050)には、20~24歳の世代と75~79歳の格差は4.2倍にまでなると予測されているようです

先日、フォロワーの猫の誠さんからコメントで、『自民党は日本国民のあらゆる思想を比例代表しているのに過ぎない』との説をご紹介頂きましたが、その通りかな、と思います

となれば政策は、票が多い世代、金が多い企業、当然それを優遇する政策になるわけです

コロナ騒動とワクチンゴリ押し、何度も言ってきましたが、20代以下のコロナリスクなんてほとんどありません

交通事故で亡くなったり後遺障害が残る確率の方が高い、にもかかわらず、コロナリスクの比較的高い高齢者世代のために『利他的に』『大切な人を守るため』などと聞こえのいいフレーズで若者や児童、乳幼児にまで死者が出るほど危険なワクチンを打て、と言っているのを見ればよくわかります

前もって申し上げますが、もちろん、これから言うその世代の全ての人がそうではありませんし、大多数は若者の明るい未来を願っていると思います

ですが、ある世代の人たちの一部、戦後、悲惨な経験をした戦前、戦中世代の親に、自分たちの子供にこんな思いをさせたくないと、大事に育てられ、高度経済成長の恩恵を受け、ファッションで反体制を気取り、いざ就職となればさっさと髪を切り、資本主義社会に溶け込み、老後は趣味に没頭している

こういう世代の人たちが、特にジイサンたちが

『若者が外飲みしている!』

『若者が出歩くからコロナが収束しない!』

と言って、コロナリスクが比較的高い自分たちのためにワクチンを打てと騒いでいる

そしてその世代の声を票欲しさ、金欲しさで政策が決められ、若者の自由、末来を奪い、マスクの半強制、治験中ワクチンの接種の半強制で健康まで脅かしている

前にも言いましたが、小平次がそういう高齢者世代になったら、『利他的に』などと言って自分たちのリスクのために若者に『出歩くな!』『マスクをしろ!』『学校も休校でかまわない!』、そんなこと口が裂けても絶対に言いません

大人しく、あとは若者に任せることを願います

で、提案なんですが、高齢ドライバーが自動車運転免許を返納したりしますが、どうですかね

どれくらいの年齢がいいかわかりませんが、例えば70歳になったら選挙権を『返納』するってやってみたら

小平次は自分がその年齢になったらそれで一向にかまいません

それで若者の声が少しでも反映されるのであれば、とても良いと思います

とは言いつつ、20代では自民党支持が比較的高いらしいのが気にはなりますが…

以上、極論の暴論でした

ちなみに、一部の国では、あえて『不公平』な選挙として、若者の1票を何掛けかにして格差を減らそう、という試みもあるようです

日本も18歳以上に改正しましたが、まだまだ高齢者の声の方が圧倒的に強いようです


御免!

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陰謀論者の本音

2022-11-18 | 社会・経済


こんにちは
小野派一刀流免許皆伝小平次です

『陰謀論者』小平次のたわごとを書きます

世間では
①ワクチン反対
②コロナは風邪だ
③トランプ支持
④プーチン擁護
⑤CO2が温暖化の原因ではない
⑥世界はごく一部の金持ちによって牛耳られている
⑦世界のごく一部の金持ちは、地球の人口を適正な数にしようと、人口削減計画を遂行している

このあたりのことを言うと陰謀論者とのレッテルを貼られます

小平次は④、⑦以外はすべて当てはまりますので、『陰謀論者度診断』があれば、かなりの陰謀論者判定になります

④のプーチンさんを擁護、する気はありませんが、批判を恐れずに言えば、バイデン(呼捨て)とバイデンとくっついている大資本家たちの心底残虐だと思える連中よりはマシだとは思っています

もちろん、何の罪もないウクライナ国民は気の毒でありますし、他人事ではない、という意識も強く持っていますが、今まで何度も言ってきましたが、人類は生まれてこの方戦争を止めたことなどないのです

軍事侵略はこれまで何度も繰り返されています

もし、今回プーチンさんの排除に成功しても、アメリカと大資本家を何とかしないと、また彼らの欲望によって悲劇は繰り返されます

というよりもっと悲劇的な結果になる、いや、もうすでにそれは始まっているとすら思います

⑦については、よくわかりませんが、そう言われてもおかしくはないことが今現実に起きているとは思います

コロナの尾身会長

この人はコロナ対策をリードする分科会のトップです

ですが、この約3年の間、この人から数字的なデータに基づく対策の提案など聞いたこともありません、いつも感情論で対策を訴えるのみです

反対に、今や少数とは言えない医師や専門家が、コロナの実質的脅威度について数字的なデータを示し、科学的知見によって判定し、治験中のワクチンを打つ危険性を訴えていますが、ほぼ無視されています

どちらが科学的な話をしているかは一目瞭然ですが、いまだ政府は5回目のワクチン接種を推奨し、コロナリスクの低い子供達にまで打たせようとして死者まで出しています

以前の記事でも述べましたが、厚労省という国の機関が公式に発表している数字を見れば、ワクチン接種前より接種開始後の方がコロナ死とされた人の数が3倍に増えていることがわかります

一流大学を出た政治家や専門家がこれを理解できないはずがありません

これは今起きている現実です

どうしてこんな茶番が強引に推し進められるのでしょう

ワクチン接種開始から、これまで例のないほどに日本の総死者数が増えています

決して無視して良いはずのない立場の医師や専門家が、ワクチンによる薬害も含めその原因究明を訴えていますが無視同然の扱いを受けています

このような人たちは、反ワクチンを訴えれば、医師会や学会からつまはじきにされることはあっても、尾身会長のように空き病床の補助金や、ワクチンの打ち手になって儲けられるわけでもなく、得になることなどないにもかかわらず必死に訴えています

しかし無視同然の扱いを受けています

なぜなのでしょう

素人でもわかるデータや、ワクチンメーカー自身の発表などは、すべてがコロナの脅威度と対策の釣り合いが取れていないことを示し、その脅威度と治験中ワクチンを5回も打たせる整合性などどこにもありません

なんでこんなことが起きているのか

HIVウイルスの時、日本の製薬会社はアメリカから輸入した血液製剤が危険だとわかっていた、輸出元のアメリカもその危険性を認識し、自国では使用しないことを決めていた、それを承知で多くのHIVウイルスのキャリアを生み出し、命を落とした人もいる

金儲けのために人の命なんぞ関係ない、と言う連中が確実にいるのです

そして今、アメリカで使用しなくなった在庫ワクチンをせっせと日本が買い、死者や重篤な副作用に苦しむ人を生み出している

小平次は高校生くらいの頃、なんで人類は戦争をやめないのだろう、武器を作ることをやめればいいのではないのか

子供ながらに考えました

でも、愚かな人類の抑止力として互いに武器を持ち合うことは必要なのかもしれない

でも、それにしては不公平すぎる、そしてその売られた武器は抑止力としてではなく、強国の侵略、脅しの道具として実際に使われ続けている

戦争が無くなると儲からない人達がいる、そういう人たちがいなくならない限り、悲劇は続き、いつも犠牲になるのは一般市民です

こんな世界を見ていると、一部の金持ちが世界を牛耳り、自分たちの利益のみを考え、好き放題やっている、というのはごく自然な発想です

それでも、それは今までは一般市民の目には見えにくかったと思うのですが、このコロナ騒動からワクチンゴリ押しを見ていますと、そう言った利権の胴元はもはや隠れることもせず、なりふり構わず強引にことを進めているように見えます

小平次には、一連のことは『陰謀』などではなく、ただの現実にしか見えません

昨日、テレビでパキスタンの洪水のニュースが流れていました

パキスタン政府は、CO2の排出の多い先進国が、この災害に対し支援すべきだ、と言っています

CO2の排出が温暖化の原因であることが間違いないのであれば、日頃排出削減を声高に叫んでいる連中は、CO2の排出の恩恵を受けている大投資家や、どこぞの国、にパキスタンを救済しろ、とさけぶべきですが、そんな動きは無いようです

これが、、自分たちの利益のみを考え、一部の大金持ちが世界を牛耳っている、ことの証です

プーチンさんを排除することに成功したら、また再び、一度ロシアから追い出された一部の大金持ちがロシアの資源利権を自分たちのものにするのでしょう

危険だと分かっているワクチンを世界中にばらまき、自国民がそれに気づき始めたら、飼いならされた従順な日本にその在庫処理をさせる、なんと非道で残酷な連中なのでしょう

小平次は中国なんて国も信用ならない、と思っていますが、この連中よりはマシかもしれない、最近そんな風に思います

アメリカだろうと、ロシアだろうと中国だろうと、結局のところ最終的には暴力の強いヤツにはかなわない、せめて対等に渡り合える軍事力を身につけなければ、ロシアとウクライナがどう決着がつこうが、人に言われなければマスク一つ外せない国の国民は、飼いならされ、適度に太らされ、増税で搾取され、危険なワクチンの不良在庫処理に貢がされる、今後それは手を替え品を替え続くことでしょう、それでも、マスク一つ外せない日本国民は、それがとても残酷で悲惨なことであるとも気づかず、自由を奪われ奴隷のようになることの方が楽だと思っているようです



御免!







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タクシードライバー日記『どちらまでですか?』② 教習所

2022-11-08 | タクシードライバー日記


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

実は、この小平次、今の生業に就く直前、タクシードライバーを4年半ほどやっていたんです
その時のことを、インド放浪記風、日記調、私小説っぽい感じで記事にしてみたいと思います

前回、法律の資格をとるまで、タクシードライバーになることを決断、面接後慌ただしい入社手続きを経ていよいよ正式採用が決まった、というところまででした

つづきをどうぞ

******************

 慌ただしく住所を移転、健康診断、血圧治療、警察からの違反履歴書類の取り寄せ、などを終え、正式に採用の決定の連絡を受けた。その電話で明日の午前11時に本社へ来いと指示を受ける。
 翌日、指示通りに本社へ行くと、コワモテから契約書等の書類を渡され署名、年金手帳の提示、その他必要な入社手続きを済ませた。

 もう一人、おれと同年代と思われる、井川と言う小柄な男もおれと同じ手続きを済ませていた。

『では、井川さん、澤田さん、あなたたちは今日からウチのタクシードライバーとして、まずは二種免許の取得のため、教習所へ行ってもらいます、教習期間、研修期間は手当として一日1万円が支給されます、午後の授業に間に合うよう、急いで行ってください』

 と、コワモテから地図を手渡された。最寄り駅は東京都内であったが、東京都下、ここ、東京の中心地からは電車で一時間以上はかかりそうだ。おれと井川は急いで本社ビルを後にした。

『澤田さん、結構慌ただしいですね、午後からの授業と言うと、お昼食べてる時間もあまりないですね』
『ええ、乗り換えで新宿を通りますので、地下街で何かさっと食えるもの食って行きましょう』

 おれたちは乗り換えの際、新宿の地下街でカレーを急いで流し込み、教習所を目指した。
 井川はおれより2つばかり年上で、前職は「戦場カメラマン」だったそうだ。安定して食っていけないので、ここらで定職につこうと決めたらしい、いろんなやつがいるもんだ。

 教習所は、さびれた感じの建物に、せまい教習コース、敷地の左端にプレハブがあり、そこに数人の男たちの姿が見えた。おれと井川はまずはそのプレハブを目指した。
 プレハブの外のベンチには中年から初老の男が腰かけ談笑していた。中には数人の「生徒」たちが教習本のようなもの開き勉強していた。その奥に、おそらくは教官席、そこにはまるでホストのような顔といで立ちの、にやけた顔をした比較的若めの男が座っていた。おれたちは周囲のうだつの上がらなさそうな「生徒」たちに軽く会釈をして、ホストに声をかけた。

『ああ、新人さんね、二人は教習の前に適性検査を受けて』

 そう言われ古びた建物の方へと案内された。
 適性検査、最初にモニター画面を見ながらの模擬運転であった。免停になると受けさせられるやつだ。画面を見ていると気持ち悪くなるアレだ。



 その後は「動体視力検査」、前後左右から線が動いてきて、線と線が重なったところでボタンを押す、これも少し気持ち悪くなる。

 適性検査終了後、おれと井川はプレハブの「校舎」でいよいよ二種免取得に向けて勉強の開始だ。まずは学科の講習、大の大人、それも半数はジイサン、中年初期のおれはこの中ではおそらく最若手だろう。

 主任教官の岡山という男の授業だった。まずは100問の模擬試験を解き、その後解説付きで答え合わせをする、という授業だ。
 岡山は小柄ではあったが、関西弁で、実に厳しいスパルタ教官だった。

『おれは、この仕事に命かけてる、一日でも早く、優秀なドライバー送り出すのがおれの役目や!そのためにはビシビシ行くで!』

 机並べて「授業」を受ける、そんなことは数十年ぶり、というやつがほとんどだ、さらにおれを含め、一般社会でうまく行かなかったうだつの上がらないやつが大半だ、厳しくせざるを得ないのだろう。

『何かここまでで質問はあるか?』

 だれも質問をしない。

『ほー、質問無いんか! ほな、田中、これこれこういう場合、車はどこに停車させたらええんや?』
『え、? えっと、、、わかりません…』
『わかっとらんやないかい!!わからんのやったら何で質問せえへんのや!』
『あ、あ、すみません…』

 これから学科試験の合格、その後の実地試験の合格、早いやつでも1か月はかかるらしい…。その間このスパルタ教育に耐えなければならない…。少しばかり辛いかもしれない。それでも、本当に数十年ぶり、周りはジイサンと中年ばかりだが、同じ目標に向かって机を並べて勉強する、切ないような、恥ずかしいような、よくわからない、教室の一番後ろの席で、目の前の光景を眺め、おれは複雑な気持ちになりながらも、同じ目標に向かって共に学ぶ「仲間」がいること、少なくともこれは幸せなことだ、そして家族のためにも頑張るしかないのだ、おれは岡山の怒声交じりの講義に耳を傾け、鉛筆を強く握りしめた。


*********** つづく

今の感想
もちろん全てではありませんが、いい歳してタクシードライバーになろうって人は、なんかしら人生うまく行かなかった、とか、組織での人間関係がいやになったとか、もちろん自分も含めてそういう人が多い、というのは今後実感していきます。本来書きたいのは、デビュー後のお客様のことなんですが、もう少しデビューまでかかりそうです



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どこへ避難?

2022-11-04 | 社会・経済


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です

前回に続き「タクシードライバー日記②」を書きかけていたんですが、あんまりにも『Jアラート』がうるさいので…、先にそちらの記事を


昨日の夜、妻とテレビ見てましたら、NHKではずっと『Jアラート』のことを言ってまして

『対象地域の方々は、身の安全を確保できる場所へすぐに避難して下さい』

と、連呼しているんです(ちょっと言葉は違うかもしれません)

あんまりうるさいんでNHKに電話しました

小平次
『あの、今ずっとNHKさんが北朝鮮がミサイル発射したって、それで「身の安全を確保できる場所」へ避難しろって言ってるんですけど、ミサイルが飛んできてるんでしょ?「身の安全を確保できる場所」って具体的にどこなんです? 国民から受信料取って放送している公共放送なんですから、何処に避難したらいいかも言わないと、無責任な言葉になっちゃいませんか?建物の中、とか言ってましたけど、ミサイルでしょ? そりゃだめですよ』

電話口の女性
『ご意見として伝えておきます』

小平次
『あと、ミサイルが太平洋側に落下したらしい、みたいな報道もありましたが、それって、つまり日本本土上空を通過した、ってことですよね?』

電話口の女性
『その点についての詳細はこちらではわかりません』

小平次
『外国からのミサイルが本土上空を通過し、国が緊急避難を呼びかけ、公共放送が「身の安全の確保を何度も訴えている、これってもはや戦時下ではないですか?空襲警報ですよね? 津波や地震ならばともかく、ミサイルですよ、公共放送として、国に対しもはや戦争が始まっていると、強く訴えて下さい』

電話口の女性
『ご意見として承りました』

まあ、仕方のないご回答です

さて、何人かのフォロワーさんが、『本当にミサイル飛んでるのか?』との疑問をもってらっしゃいます

誰か見た人とかいないんですかね

今回20発以上発射されたそうで、最高高度は2000キロだそうです
そこまで上がってしまうと目視できないんでしょうけど、落下を開始したら船とか、近くの港とかから見えないものなのかなぁ

と思ったら今年の3月の記事ですが、防衛省が「ミサイル関連と推定される飛行機雲」の動画を公開していました

「推定される」

ということなので、確証は無いってことですかね

小平次は現行憲法を「廃棄」し、強い軍事力をもつべきだと考えていますが、ミサイルが飛んできてるから、というわけではありません

自民党の改憲案には断固反対です

非常に残念ながら人類は戦争をやめたこともなく、核保有国も核を捨てる気もない以上、日本は憲法を廃棄し、軍事力を強くしなくては、いつまでもアメリカと対等になれず、宗主国として崇め奉り、属国のまま仕え続け、宗主国とその他の大資本家たちの奴隷化から逃れられない、と考えているからです

まあ、今の日本の政治家たちの大半は、統一教会の件一つ見てもわかるように、自分の保身と金にしか興味がない、国民がどれだけ貧しくなろうと関係ない、国民が貧しくなればどこの国の人間でもかまわず、国土や国の財産を売って儲けようとする連中ばかりですので、まともな憲法を作ることなどできないと思いますが…


御免!



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