さむらい小平次のしっくりこない話

世の中いつも、頭のいい人たちが正反対の事を言い合っている。
どっちが正しいか。自らの感性で感じてみよう!

インド放浪 本能の空腹⑫ 『夜行列車』

2020-01-21 | インド放浪 本能の空腹



こんにちは

インド放浪 本能の空腹⑫ 『夜行列車』

30年近く前の、私のインド放浪、当時つけていた日記からお送りいたしております

前回、ほぼほぼ無理やりにカルカッタを脱出、その際に出会った男と少女、乗客名簿に自分の名前がなかった私は、とりあえずはこの2人に店のオーナーが何かを言ったおかげで、なぜだかはわかりませんが、いよいよ夜行列車に乗って南の街、プリーを目指します

では、続きをどうぞ


***********************************


 おれは、男と少女と向かい合わせに長椅子に座った。

『ハロー、ジャパニー、ボクはオーズビーと言うんだ、キミは?』

 そう言って男はおれに握手を求めてきた。

『ボクはコヘイジ…』

 おれも右手を差し出す。続けてにこやかに右手を差し出す少女とも握手を交わす。この客室?、にいるのはオーズビーと少女とおれ、の3人だけだ。

 さて、今起きていることは何だろう…。

 そもそも乗客名簿におれの名はなかった。理由はわからない。長椅子は全部で三段ある、眠る時はこのまま横になれるのだろう、向かい合わせで三段ずつだから、ここの定員は6人なのだろう、つまりは、今おれが座っている座席は本来オーズビーか少女の予約した座席なのだろう、そこへおれが無理くりに乗り込んだってことなのだろう。
 長椅子の幅は狭く、人ひとりが横になる分にはさほどでもないが、二人で寝るとなったらかなり狭い、おれがここに乗ったおかげで、オーズビーと少女は狭苦しい状態で眠らなければならなくなったのだ、だから当初、好青年がおれを乗せるよう頼んだ時には、断ったのだろう、だが、オーズビーと店のオーナーの関係がどのようなものかはわからないが、力関係から断ることもできず、渋々承諾したってとこだろう、おれは少しばかり済まない気持ちになった。

 しばらく、オーズビーとはたわいもない会話が続いた。いつインドへ来たのか、プリーにはどのくらいいるつもりか、その後はどこへ行く予定か、家族は?彼女は?仕事は?そんな会話をしている内、カルカッタの街の灯も遠ざかり、窓の外はすっかり灯りひとつない暗闇となった。暗闇とは本当に暗闇である。
 日本で列車に乗り長距離を旅する、例えば夜、新幹線に乗る、トンネルに入る直前の山間、などを除けば、どれだけ田舎の方を走ったとしても、民家の灯りや車の灯り、灯が途切れることはまずない、ヨーロッパを旅した時もそうだったが、駅から駅、本当に真っ暗闇になることがある、そしてここはインド、闇も深い、そんな気にもなる。

 やがてどこかの駅に着いた。薄暗い駅だ。

『チャイチャーイ、チャイチャーイ』

 ホームからチャイ売りの声が響く。
 思いのほか、大勢の乗客が乗り込んでくる、いや、思いのほかどころではない、ものすごくたくさん乗り込んでくる、おれとオーズビーの客室?、にも乗り込んでくる、たちまちおれの周りは人で溢れた。

 (おいおい!ここの定員は6人じゃないのか?)

 やがて列車が動き出す、再び闇の世界を走る、そしてまた薄暗い駅。ここでも人が大勢乗ってくる。もはや朝のラッシュ時の満員電車のようだ。おれは押され押されて窓際に押し込まれた。オーズビーと少女がどんな状態になっているのかもわからない。

 ひどい状態だ。まさかこのまま一晩中こんなぎゅうぎゅう詰めの状態で旅することになるのか!
 地球の歩き方に、『インドの列車の旅は二等がいい!』みたいなことが出ていた。二等車には色んな人が乗ってきて、会話も弾み、色んな『触れ合い』ができるって、そんな口コミだった。だが、今、弾む会話どころか、肌まで密着して押し合う、文字通り『触れ合い』を体験しているおれは、絶対に次の移動は一等車に乗ろう、そう誓うのであった。

 夜も更け、車内の灯りも消え、本来なら眠るような時間になったが、眠るどころではなかった。そんな押し合いへし合いの中、おれに密着していた隣の男が、もぞもぞと動き出した。なんとこの男、この満員状態の中で横になろうとしているのだ。少しずつ少しずつ体を寝かせ、遂には丸まりながらも横になってしまった。横になると男は、少しでも自分の領域を広げようと、足でおれをさらに窓際の壁に押し始めた。

(コ、コ、コノヤロー!)

 おれも負けてはいられない、こんな体勢のまま明日の朝まで列車に揺られるなんてまっぴらごめんだ、おれも窓側に頭を向け少しずつ横になろうと体を動かした。かなり丸まった状態だが、どうにか横になった。それでも体勢が悪い、このままでは体中が痛くなるだろう、おれは密着した足で隣の男の脛の辺りを押し返した。男もまた押し返してくる、線路を軋ませる音だけが響く暗い車内で、おれはしばらく男と寝床争いの攻防を繰り返していたのであった。やがて、互いにどうにか妥協し合える体勢を確保し、浅いながらもおれは眠りに落ちて行った。

 どこかの駅に停車するたびに目が覚めたが、それでも、この苦しい列車の旅をどうにかやり過ごそうと、また目を閉じ浅い眠りに就く、そんな繰り返しをしている内に、列車は大きなターミナル駅のようなところに着いた。そこで大勢の人が降りた。おれと寝床の確保をかけて闘った隣の男も降りた。ようやく足を伸ばして横になることができた。向かいを見ると、オーズビーが少女を抱きかかえるようにして横になっている、すまないことをした。

 再び眠りに就き、また目が覚めた時には、辺りが少しうっすらと明るくなり始めていた。次に目が覚めた時には完全に夜が明け、朝、になっていた。

 窓の外は緑、緑、緑、であった。森、というほどではない熱帯っぽい林、丈の低くい草、高い草、湿地、沼、そんな景色がしばらく続く。時折、野生なのか放牧しているのか、牛や山羊などの姿も見える、確かにおれはカルカッタを脱出したらしい。前を見ると、オーズビーと少女もすでに目を覚まし、寄り添うように座っている。


引用元 (そうだ、世界に行こう。バックパッカーの登竜門!インドの寝台列車あるある10選)

『Good Morning…』

互いに朝の挨拶を交わす。やがてまたどこかの駅に着く。

『チャイチャーイ、チャイチャーイ』

 再びチャイ売りの声…、なんとも清々しい気分だ。ダッカからカルカッタ、日本を出てから初めて味わう気分だ。ここまで、全てがおれの意志とは関係なく強引に旅が進んできた、ああ、やっとおれの旅が始まる、おれは外の景色を眺め、ようやくそんな気持ちになった。

『コヘイジ、今日泊まるホテルは決まっているのか?』

 オーズビーが尋ねてくる。ホテルを決めるも何も、こんな風に強引にカルカッタを出るつもりなんて全くなかったおれは、プリーでのことなんてまるで何も考えていなかった。

『決まっていないなら、今日はウチに泊まるといい、そして明日からは、ボクの友人のおじさんが経営しているホテルがあるから、そこに泊まるといい、一泊120ルピー、とてもきれいなホテルだ』

 まだオーズビーがどんな男かはわからなかったが、とりあえずは少し様子を見てみよう、おれはそう考えて言った。

『キミの家族がいいならそうさせてもらうよ、明日からのホテルは、一度見てから決めるよ』

 間もなくヒンドゥ教の聖地の一つ、プリーに到着するようだ。陽気は、暑くはないが、半そでのシャツで十分そうだ、いくらなんでも偽カシミヤセーターを着たままというわけにも行かない、おれは席を立ち、トイレへ行きGパンとTシャツに着替えた。

 ほどなくしてプリーに到着、列車を降り、駅を出る。熱帯ではないが南国情緒を感じる。静かだ。駅前には数人のサイクルリクシャ引きがのんびりと客待ちをしている。ビル、のようなものは見当たらない。舗装されていない道路、ヤシの葉で作ったような掘立小屋、なんだかすべてがのんびりしている。
 そこへ、自転車に乗った少し体格のいい若い男が近寄って来た。男は髪に金メッシュを入れていた。インドではあまり見かけないスタイルだ。

『ハイ!ジャパニー!コンニチハ!』

 男が日本語で言う、おれは何か直感的にこの男を胡散臭いヤツだと感じた。オーズビーが一言二言何かを言うと、男は去って行った。

 オーズビーの娘、と思っていた少女も、どういうわけかそこでおれに再び握手を求め、挨拶をして去って行った。家族ではなかったのか…。

『コヘイジ、こっちだ』

 促されてついて行くと、1台のベスパ、のようなしゃれたスクーターが停まっていた。オーズビーはそのスクーターにまたがると、おれに後ろに乗るように言う。どうやらオーズビーのスクーターらしい。

『家に行く前に、朝ごはんを食べに行こう』

 オーズビーがエンジンをかける、スロットルを開く、ほどよい加速で走り出す、道の両側にヤシの木が立ち、その葉で作った掘立小屋が並ぶ。道はどこも舗装されていない。
 
 心地よい風が頬を撫でる、その風が、海がすぐ近くにあることを教えてくれる。

『ああ、気持ちいい…、カルカッタに比べれば、ここはまるで天国だ、ああ、インドへやって来て良かった…』

 おれの旅はやっぱりここから始まる…。





*******************************つづく

※注Calcutta(カルカッタ) → 現Kolkata(コルカタ) 記事は30年近く前のできごとです。また、画像はイメージです

このとき、プリーの駅前で会った金メッシュの男、のちに私はこの男と一悶着を起こすことになります。



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インド放浪 本能の空腹 ⑪ 『カルカッタ脱出?』

2020-01-09 | インド放浪 本能の空腹



こんにちは

インド放浪 本能の空腹 ⑪ 『カルカッタ脱出?』

30年近く前の、私のインド放浪、当時つけていた日記からお送りいたしております


前回は、思わぬ150,000円もの出費に意気消沈しながら、ラームと好青年と共に派手なインド映画を鑑賞、その後ラームと別れ、好青年に連れられプリー行夜行列車に乗るためカルカッタハウラ―駅へ向かう、というところまででした


では、続きをどうぞ


*******************



 カルカッタのハウラ―駅に着いた時はすでに辺りは暗くなっていた。
 1000万人もの人が犇めく大都市のメイン駅、なかなかに大きな駅だ。
 決して人が少ないわけではなかったが、街の喧騒を思えば、夜ということもあってか、思いのほか駅の構内は静かで落ち着いていた。
 イギリスの植民地時代の首都であっただけに、駅の造りも英国風に見える。
 
 インドの黒ウワサ、なんてのは幾つか聞いてきていたが、列車の旅の仕方とか、肝心なことについて、まるで予備知識も持たずに来ていたおれは、前を歩く好青年のガイドがなければ、この時点ではとても長距離夜行列車に乗るなんてことはできなかったであろう。

 インドの列車は、長距離列車だけだと思うが、切符を予約すると、列車の車両ごとに乗客名簿が張り出されるのであった。そんなことすら、好青年に連れられ、張り出された名簿を見るまでおれは知らなかったのだ。

 好青年が手配してくれた切符は、『二等』だそうで、好青年とおれは二等車両に張り出された名簿におれの名前を探そうと車両ごとに見て回った。

 一両目…、ない 二両目…、ない 三両目…、 四両目…、遂には先頭車両まで探してみたが、おれの名がどこにもない。
 首をかしげる好青年、もう一度探そう、と言っておれを促す。
 同じことを繰り返したがやはりおれの名はない。好青年の顏に少し焦りが見える。

 先頭に近い車両の出入り口付近でどうしたものかと、迷っているところへ、その出入り口からやや背の高い細身の男と、その男の子供、であろうか、オレンジ色のスカートに白いシャツをきた綺麗なみなりの少女が出てきた。好青年はその男を見つけると、ハッとしてすかさず走り寄り、大声で何かを話し始めた。

『☆※◆✖▼△¥%★!!』『☆※◆✖▼△¥%★!!』『☆※◆✖▼△¥%★!!』

 現地語で、何を言っているのかはわからないが、何か好青年が、その男に強い要求をしているようであった。男の方は何も言わないが、下を向いて好青年の要求を拒絶している、そんな風に見えた。
 どうも交渉はうまく行かなかったようだ。埒が明かない、と判断したのか、好青年がおれの方へ振り向き言う。

『コヘイジ!すまない、少しここで待っていてくれないか、すぐに戻る!』

 そう言って、おれの前から駅の出口の方へ向かって走って行ってしまった。
 男の方を見ると、おれを気にするでもなく煙草をふかしている。吸い終えると、おれに一瞥だけくれて少女を連れ列車に乗り込んで行った。

 一体何が起きたのだろう…。好青年は一体どこへ行ったのだろう…。本当に戻って来るのか…? おれは無事にこの列車に乗れるのか…? だが不思議と、この時のおれには不安などなかった。乗れなければ乗れないで、別にかまわなかった。そもそもこんなに急いでカルカッタを出るつもりもなかったし、切符だって150,000円の買い物のお礼にと店が買ってくれたのだから痛くも痒くもない、それならばそれで、またサダルストリートからやり直すだけだ、一日を過ごし、あの喧騒と混沌にも少しは慣れた、ポン引きや物乞いの猛攻勢にも、今度はもう少しうまく対処できるだろう。ひょっとしたら一日遅れでK君もSホテルに辿り着いているかもしれない、そんなことを思いながらおれは、好青年が戻ってきたときのことを考え、列車から離れすぎないようにしながらとぼとぼと歩き始めた。

 ふいにおれの前に、虚ろな目をした小柄な男が現れた。物乞いのようだ。大体この手の男は虚ろな目をしている、特にこの男はそう見えた。

『Money…、』

 と手を差し出す。おれはここで、先ほどラームに教わった物乞い撃退法を思い出し、やってみることにした。

 ちなみに、この時のおれは、インド男の民族衣装、丈の長い麻のシャツにズボン、ピチピチ偽カシミヤセーター、手書きCASIOの腕時計、迷彩エナメルリュック、の格好のままである。この格好なら丁度いい、おれは両手を胸の前で合わせ、小さくお辞儀をするようにして、弱々しい声で言った。

『マーイ…、ネパリー…、フォン…、(私はネパール人です)』

 物乞い男は、一瞬だけ驚いたような顔をしたが、じっとおれを見つめてから、『フッ…、』と、まるでおれを蔑むような薄ら笑いを浮かべ去って行った。

『………。』

 どうやら一先ず効き目はあったようだ。効き目はあったが…、なんだ!なんだ…! 今の笑いはなんだ!

 きっと今の笑いの意味はこうだ!

『ふん…、金持ちの日本人のくせしやがって…、ネパール人のふりをしてまで、わずかな金をおれに恵むのがいやなのか…、守銭奴が…! 』 

 きっとそうだ!そういう笑いだ!
 
 酷い自己嫌悪にさいなまれたおれは、こののち、この旅の中で、決して物乞い相手に『マーイ・ネパリー・フォン』をやることはなかった。

 ややもして、好青年が戻ってきた。なぜか、あの恰幅のいい店のオーナーも連れていた。

『ハイ!ジャパニー!モウシンパイイラナイネ!』

 オーナーはにこやかにそう言うと、先ほどの細身の男と少女のいる向かい合わせの座席の窓を叩き、出てこい!、と声を張り上げた。

 少し驚いた様子で男が出てくると、間髪入れずにオーナーは男に走りより、顔を近づけ大声で怒鳴り始めた。

『☆※◆✖▼△¥%★!!』『☆※◆✖▼△¥%★!!』『☆※◆✖▼△¥%★!!』

 好青年の時とは違い、男は相当に気圧されたようで、少々うろたえるようにしながら『わかった、わかった…』と、オーナーの強い要求に従う意思を見せた。それから男はおれの方を向いて言った。

『ハーイ!ジャパニー!、これからキミはプリーまでボクと一緒だ!案内はまかせて!よろしく!』

続けてオーナー。

『ジャパニー、ゼンブOKネ!カレガプリーマデツレテイッテクレルカラ!』

 何がどうなればそうなるのか、さっぱりわからない、オーナーと好青年はおれの荷物を持ち
列車に乗り込む。向かい合わせの席、男と少女と向き合う。

『ジャパニー、サヨナラ!ヨイタビヲ!』
『Koheiji!、Very Very fun today. Enjoy travel、Goodbye!』

 オーナーと好青年が列車を降りる。

ゴトッッ…   ゴトッッ…   ゴトッッ…    ゴトッッ、ゴトッッ… ゴトッッ、ゴトッッ…

 重く強く、線路を軋ませながら列車が動き出す。こうしておれは、結局、喧騒と混沌の街、カルカッタをたった一日で旅立つこととなった。いや、どちらかと言えば、這う這うの体で逃げ出した、と言った方が正しいかもしれない。



******************つづく

※注Calcutta(カルカッタ) → 現Kolkata(コルカタ) 記事は30年近く前のできごとです。また、画像はイメージです

この時は、一体なんでこうなるのかがさっぱりわかりませんでした。店のオーナーと細身の男の関係、そういったことがなんとなく、自分の頭の中でつながって行くのはずいぶんと後のことです。






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グレタちゃん 訪日?

2020-01-07 | NEWS


グレタさん、初訪日に意欲 「今年も権力者に圧力」
出典 写真・記事 共同通信


こんにちは

小野派一刀流免許皆伝小平次です


本日は、あの国連演説で一躍有名になったグレタちゃんが日本に来たがっている、というニュースを見て、ちょっと思うところを書いてみたいと思います



グレタちゃんと言えば、国連、という世界中が注目する場において、いつまでもCO2の削減に取り組まない世界中の大人たちに向かって、強い言葉で非難した少女です

ところで、今や地球温暖化はCO2の排出が主な原因であり、各国ともその排出削減に取り組まなければならない、というのが当たり前のように言われてますが、本当に地球温暖化の主な原因はCO2の排出によるもので間違いないんでしょうか

そうではない、と言う人も決して少なくはありません

温暖化についても、実は今地球は寒冷期に入っている、という学者さんも結構います

双方の論を、小平次なりに、素人ながらも眺めてみますと、そうですね~、地球温暖化の主な原因はCO2の排出によるものだ、ってのは『ウソ』だなあ、って気がします

温暖化そのものについては、専門家の意見どうこうよりも、釣りなど、魚と戯れることが好きな小平次は、昔、夏のころ暖かい黒潮に乗って関東近辺までやって来た南方系の魚が、餌の豊富な近海に住みつき、やがて冬になり海水温が下がると生きて行けず、死んでしまい、すっかり見かけなくなる、というような事象を肌で感じていました

そのような魚を死滅回遊魚、なんて言ったりしますが、最近は真冬でも、そんな死滅回遊魚を堤防から釣ったり、見つけたりすることがあります

漁師さんの話では、以前は獲れなかった南方系の魚がたくさん網に入る、なんてことも聞きます

夏の気温も30年前では考えられなかったような猛暑が、5月にはすでに訪れる、ってことも感じています

それらが温暖化、と言われる現象によるものなのかどうかは別として、近年においては気温も海水温も、少なくとも日本では上昇気味であるのは間違いないように思います

北極の氷が溶け始め、シロクマが居場所を失い痩せ細った映像なんかを見たことがありますが、科学的データをもとに南極の氷は増えている、と言う人もいます

シロクマが痩せ細っている、南極の氷は増えている、温暖化が進んでいる、いや寒冷期に入っている、温暖化の原因は主にCO2の排出によるものだ、いや自由貿易や穀物の過剰生産などによる経済活動から派生する森林、農地の消滅こそが重大な環境問題だ、等々、このブログのサブタイトルの通り、それこそ小平次なんぞには想像すらできないほど勉強、研究をした頭のいい学者や政治家が正反対の言い合いをしています

冒頭でも述べた通り、小平次は温暖化の原因は主にCO2の排出によるもの、というのは、ウソだ、と思っておりますが、小平次ごときの薄っぺらな知識でそれを言っても、あっという間に論破されてそれまででしょう

ですが、ことは地球の、人類の存亡に関わる重大事です

私たちは私たちなりに、これら正反対の言い合いを、直感的に感性で感じ取ってみましょう


グレタちゃんは16歳だそうです

『女子高生』

と言われてもいい年代の『少女』であり、『子供』です

子どもなりに、世界の貧困、同世代の子どもたちが一方で飢え苦しんでいるのを放っておけない、と立ち上がったのであれば、大人たちはできる限り手助けをしてやる必要があるかもしれませんが、どうも事はそのように見えて来ません

実は小平次の娘も、1年前まで女子高生でした

高校3年間、吹奏楽部に所属し、パーカッションを担当、学校まで少し遠かったこともあり、毎朝5時に起きて登校、帰宅はいつも夜9時前後でした

土日祝も関係ありません

最近はブラック部活、なんて言葉があるようですが、弱音を吐くこともなく、成績も落とさずやり遂げました

入部したての頃、同じパートの先輩の厳しい指導に悔し涙を流したこともありました

部員同士の対立に傷ついたり、臨時コーチの指導に疑問を持ち、勇気を振り絞り直訴したり、色々なことがありました

顧問の教師は、音楽家、と言っていいような経歴の持ち主でしたが、お若いながらも一教師として真摯に生徒と向き合ってくれる素晴らしい先生でした

3年間頑張り通し、今は大学で教員免許をとるべく勉強し、一方でJAZZ研に入りドラムを担当、吹奏楽部とは違う自由な音楽を楽しみ、青春を謳歌しております

試練も辛いこともあったと思いますが、3年間で随分と娘を成長させてくれた、と学校に感謝しております



さて、グレタちゃんは16歳

本来であれば、16歳の少女らしく、同じようにその青春を謳歌していい年頃だと思います

アスペルガー、と言われているグレタちゃんは、もしかしたら今の環境活動に生きがいを見出しているのかもしれません

ですが、先にも述べたように、地球温暖化そのものも、その原因がCO2であるというのも現時点では決して確定した論ではなく、対立する論の一方に過ぎないのです

であれば、まず大人たちがすべきことは、グレタちゃんが環境問題について一方的ではない視点を持てるよう、しっかりと勉強できる時間と空間を作る手助けをすることが先だろう、って思います

その中で、少しでも同じ年頃の同じ志を持つ若者と触れあい、学び、時に傷つき、傷つけ成長していけるよう、見守り、手助けをしてやることが先だろう、って思います

地球が今、温暖化であろうと寒冷化であろうと、その原因がCO2の排出であろうとなかろうと、危機的な状況であると言うならば、本来大人たちが子々孫々のため真剣に向き合い、議論し、解決の道筋を探すべきである、と思います

本来大人たちが議論し合うべき場所、国連などに、16歳の少女らしく成長する時間を奪ってまで、対立する一方の論に過ぎないCO2の排出削減、それを声高に叫ぶ側の矢面として引っ張り出し、一方的に大人を罵倒させている人たちがいる

16歳の少女を16歳の少女らしく成長させる、という大人としての義務を放棄し、自分たちの主張を押し通すために、大人が大人の責任としてすべき議論の場に引っ張り出し利用する人たちがいる

近い将来、もし、寒冷化と砂漠化が環境問題の重大事だ、なんてなったら、この人たちはグレタちゃんをどうするつもりなんでしょうか


腐り切った連中だと思います

で、結論

そんな腐り切った連中の言うことなんて全く信用できません

信用できませんので

専門家の論を待つまでもなく

彼らの言う

『地球温暖化の原因は主にCO2の排出によるもの』

というのは

『ウソ』

です

ついでに、地球は今寒冷期に入っている

というのは

『ホント』

です


御免!


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新年あけましておめでとうございます 今年の目標 若者と語ろう!

2020-01-05 | 日記・思い出・愚痴・雑感の備忘録



新年明けましておめでとうございます


本年もまた、宜しくお願い申し上げます



当記事は、加筆訂正をしようとしたところ、誤操作をしたため、一括で削除されてしまいました(泣) 復元もかなわず…


そのままにしていてもよかったのですが、コメントを下さった方もいらっしゃるので一先ず、同じことは書けませんので、要約して公開させていただきます


なぜ、自分がブログを書くのか


それは当たり前のことですが、自身の内心、感情を発信したいからにほかなりません

特に時事や歴史について書くときは、今の日本の状況を憂う気持ちからだと思います

小平次よりも、今の日本の現状を憂い、もっと理論的にブログなどで多くの人が発信しているにも関わらず、一向に日本の状況は良くならないどころか悪くなっている


それでも、たとえ主義主張が異なれど、根っこの価値観を共有できるのであれば互いに啓発しあいながら少しでも前に進んで行けるのではないか

しかしながら、やはり微力であることに間違いなく、世の中を変えるには政治的な力が必要、にも関わらず、国政、地方問わず選挙の投票率は若年層を中心に低いままであり、これではどうにもならない


で下記サイト

投票率を上げるために「各人の意識を変える」のはどうやら無理。ではどうするか

若年層の投票率が低いのは、政治に無関心の言うよりも

『よくわからない』

という、より素朴な理由であり、無理に上目線で選挙へ行け!、とやってしまうと、何か宗教のように感じ、押し付けられている、と感じてしまうそうです

「選挙が周りで話題になったこともなく、教えてもらったこともなく、新聞をよむ習慣もなく、テレビニュースを見る習慣もない」という環境にずっと身を置いてきた人たちだから

つまりは環境の問題が大きいようです

上記サイトに、良し悪しは別として、若者を選挙へ行かせ、投票率を上げるためのアイデアが出ています

日本人には効果的な方法かもしれません

日本人は、他人に迷惑をかける、とか、逆に人のためになる、と言ったことの方が、自分自身のため、よりも行動の基準になり得る、ということが実験でわかっているそうです
そういった特性も選挙の投票率を上げるのに役立つかもしれません


小平次は今、毎月1回、地域の大学生数人と、それぞれ持ち回りでテーマを決め、皆の前でプレゼンをしてもらい、その後それについてみなで考える会を主催しています
前々回、小平次が担当、江戸時代の農民の暮らしぶりについて語りました
理系学生君は、歴史の勉強は暗記ばかりでつまらない、と言ってましたが、小平次がある時点での米の収穫量、年貢の量、人口などのデータに基づきその暮らしぶりについて話しますと、大変興味を持ってくれて、これまでの圧政の中、搾取され、重税にあえいでいたイメージとはまるで別の江戸時代の農民の姿が浮き上がったと言い、質問や自分の想像も語ってくれました

今年の小平次の目標は、このような実生活の中で若者たちと語り、決して押し付けにならないよう、自分自身の感性で選挙へ行く重要性を感じてもらえるよう手助けをすることです

以上が、令和2年1月5日に投稿した記事の概要です 加筆訂正しようとしていた部分もあり、最初の記事とは少し違い、あくまで概要を述べただけですので、当初コメント頂いた方や、応援ボタンを押して頂いた方には失礼なことをしてしまい、深くお詫び申し上げます




本年も何卒宜しくお願い申し上げます



御免!
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