1月31日の夜、仕事を終えて帰ってきた私の目に映ったのは、自宅のマンションの駐車場から見える、凍えるような冬空に浮かぶ、大きな満月の姿だった。空気の澄んだよく晴れた夜空だったので、慌てて自宅に帰りついてから、すぐ愛用のデジカメを持ち出して、煌々と光る満月に向けて、レンズを向けて、立て続けにシャッターを押し続けた。月は多くの伝説を、世界中のいたるところの地域に生じさせている。月の見えない場所は、地球上には無い。アポロ計画の宇宙船が月に到達している現代では、月が何も無い砂と岩石だけの天体であることを知らない人は、ほとんどいない。それでもこうして、夜空に浮かぶ満月を見上げていると、ある種の畏怖に近い感情が沸いてくるのを、多くの人たちが感じるだろう。人間だけではない。月に向かって吠えるコヨーテやオオカミ、また多くの海洋生物が月の満ち欠けに合わせて、その生態活動を、パターン化させている。月が、砂と岩石に覆われただけの、地球の衛星に過ぎなくても、まだその神秘のヴェールを完全に脱ぎ捨てて,その全容を露わにしているわけではない。当夜撮影したした月の写真の数々。
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