Tikara`s Photoroom

私のこれからとこれまでの写真作品を、自身のコメントと共に載せて多くの人に見ていただき、批評していただきたいと思います。

508.地球は、狙われている(3)

2016-06-21 11:57:03 | Weblog
 21世紀に入ってからの、小惑星の地球接近に関する天文事象。

2002年1月7日、「2001YB5」と命名された直径300メートルほどの小惑星が、地球と月との距離のほぼ2倍にあたる約83万キロ離れた地点を、時速約11万キロの猛スピードで通過していたことが、NASAの観測で明らかになった。これほど近い距離を小天体が通過したケースは珍しく、地球に衝突していたら米テキサス州かフランスを吹き飛ばすほどの威力によって、人類史上最悪の災害となっていた可能性もあった、という。(2002年1月9日付け読売夕刊)
  
 2029年4月13日の金曜日に、直径400メートルの小惑星「2004MN4」が地球に衝突する可能性。NASAによれば衝突の確率は300分の1で、今世紀中の衝突確率としては最高のトリノスケール2とされた。(04年12月25日夕刊各紙)
  
 NASAは、02年7月初めに発見された直径2キロの小惑星「2002NT7」が、2019年2月1日に地球の軌道に超接近して交差すると発表。監視すべき小惑星リストの最上位にこの小惑星を置いて、世界の天文台が観測を強化していくよう呼びかけている。NASAは当初、衝突の確率は25万分の1としていたが、その後、衝突の可能性はなくなった、と発表した。(02年7月25日各紙夕刊など) 
太陽系図2014 A1判
クリエーター情報なし
科学ポスター
 
・オールトの雲 
 こうした地球に飛来する小惑星は、何処からやって来るのか、その一つの答えではないかと言われているのが、実在するのかしないのかも不明な仮想天体、オールトの雲である。
 オールトの雲(オールトのくも)あるいはオールト雲(オールトうん)とは、太陽系を球殻状に取り巻いていると考えられる仮想的な天体群をいう。オランダの天文学者ヤン・オールトが長周期彗星や非周期彗星の起源として1950年に提唱した。存在を仮定されている天体は、水・一酸化炭素・二酸化炭素・メタンなどの氷が主成分であると考えられている。
 オールトの雲は、概ね太陽から1万天文単位(AU)もしくは太陽の重力が他の恒星や銀河系の重力と同程度になる10万天文単位(1.58光年)の間に球殻状に広がっているとされる。その存在は彗星の軌道長半径と軌道傾斜角の分布の統計に基づく状況証拠のみであり、想定される領域に天体が直接観測された訳ではないので仮説の域を出ないが、仮説を否定する証拠も現在のところ特に無い。その起源は、太陽系の形成と進化の過程で、現在の木星軌道付近から海王星軌道付近までに存在していた小天体が、巨大惑星の重力や相互衝突により軌道要素が変わり、近日点距離が海王星軌道の半径よりも大きな長楕円軌道に移ったとする説が有力である。この説によると、もともと海王星軌道の外側にあった天体は、エッジワース・カイパーベルト天体(太陽系の海王星軌道より外側の黄道面付近にある、天体が密集した、穴の空いた円盤状の領域である。外側の境界はあいまいだが、連続的にオールトの雲につながっていると考えられる。)として今も残っているとされている。オールトの雲には1兆個単位の数の天体が含まれると推測されている.

・グッド・ジュピター
 こうした宇宙の一角から飛来する小惑星や、その他の巨大天体から地球を守る存在として、木星がある。
 1993年に発見された串田・村松彗星の過去の軌道を解析したところ、1949年に木星に捕獲され、1961年までその周囲を公転していたことが分かった。その後、木星の引力から離脱し、現在は、火星と木星の間にある小惑星帯で太陽の周りを公転しているという(ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト)。
 今年7月、木星の表面に謎の衝突跡が発見されたが、それも同様の臨時衛星が大規模な衝突を起こした結果なのではないかと考えられている。

 このように地球に衝突して深刻な被害が出すような大型の天体は、木星に捕獲される可能性が高い。その意味では、地球は木星に守られているといえそうだ。
惑星の居住可能性を論じる場合において、木星や土星のようなハビタブルゾーン(生存可能地帯)の外側を回る木星型惑星を「グッド・ジュピター」と呼ぶことがある。ただし、ここで「グッド(good)」とは、その巨大な重力で太陽系外縁方向から飛来する彗星などを捕らえて、内惑星に影響を及ぼしにくくするという意味も含まれている。事実、20世紀~21世紀のわずか17年間にも、シューメーカー・レヴィ第9彗星などいくつかの彗星及び類似の天体が木星に捕らえられるのが観測されている。
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