フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

粘り腰

2016-06-05 22:44:48 | Weblog
相撲の話ではありませんよ。久しぶりに地下鉄の中で、お父さん、お母さんに挟まれて4人兄弟が笑いながら話しているのに出会いました。一番下の男の子がお母さんにお兄ちゃんの意地悪を訴えているようでした。そうです、兄弟姉妹は最初の競争相手。我々の子供の頃にはすき焼きの肉を取り合うようなけんかの練習相手が兄弟姉妹だったのです。
しかし少子化の現代では社会でいきなりリハーサルなしで他人を相手にけんかを始めなくてはなりません。けんかをしてもいいのですが、仲直りすることが大切です。しかし兄弟姉妹がありませんから身近で練習できませんよね。だから仲直りの方法がわからないのです。思いどおりにならないと、もういいやと考えてしまいます。すると人生何事にも粘り腰みたいなものが欠けてしまうのですね。生きていく上でこの粘り腰が何より必要です。
ノーベル賞を受賞した化学者達は一様に粘り腰を持った人達で諦めることを知らなかったからの結果でしょう。大家族にはそんな恩恵もあるようです。