ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「フィールド・オブ・ドリームス」再掲

2022-01-19 16:38:42 | Weblog

              「フィールド・オブ・ドリームス」


監督、脚本・フィル・アルデン・ロビンソン
原作・ウイリアム・パトリック・キンセラ『シューレス・ジョー』
音楽・ジェームズ・ホーナー

だいぶ前に、感想をアップしたことのある本作。
また観る機会があったので、改めてレビューすることに致しました。

1989年にアメリカで公開された本作(日本公開は'90年)。

当時、二十代の中程だった私は、よく一人で映画を観に、都心の劇場へ出掛けていました(寂しい青春だなぁ(T_T))。
本作は、確か新宿の歌舞伎町の映画館で観た記憶があります。

 自分は、小学5年生くらいから、中学3年の夏くらいまで、野球をやっておりました(といっても、補欠にも入れずに、一度も試合に出たこともないのですが(T_T))

そんなこんなで、この作品が心の琴線に触れたんだと、思います。。。


ちょい、あらすじ。。。ネタバレあります。。。

物語は、主人公であるレイ・キンセラ(ケビン・コスナー)の生い立ちの自己紹介から始まります。。

ストーリーの背景で重要な関わりを持つ部分なので、ほぼそのまま、載せてみます。

「私の父の名は、ジョン・キンセラ(ドワイヤー・ブラウン)。アイルランド系の名前だ。
1896年、ノースダコタ生まれ。
彼は大の野球好きで、自身も少しマイナー・リーグでやっていたこともある。
その後、シカゴに住み、ホワイトソックスの熱烈なファンに。
1919年のワールド・シリーズの敗戦で泣き、翌年の8人の八百長事件では号泣した。
1952年に僕が生まれた。その頃すでに親父は歳をとっていた。
母は若くして亡くなった。
僕の名前はレイ・キンセラ。
おとぎ話の代わりに、父からベーブ・ルース、ルー・ゲーリック、そしてシューレス・ジョー・ジャクソンの話を。。
やがて僕は父親を疎んじるようになり、遠くの大学に入学。
思惑通り、父は苦い顔をした。
英語を専攻したが、時は'60年代、反戦デモとマリファナの日々。
そんな頃、アニー(エイミー・マディガン)と出会った。
彼女の出身はアイオワ。アイオワ・・・かすかに聞いたことのある所だ・・。
大学を卒業し、'74年に結婚。その年に父が亡くなった。
やがてカリン(ギャビー・ホフマン)が生まれた。
農場を買おうと言い出したのは、アニーだった。
36才、一児の父、そんな僕が農業を始めた。。
僕は今までの人生で、型破りなことを、したことがない。
あの「声」を聞くまでは・・・。」

レイはある日、アイオワの自分の農場のとうもろこし畑の中で、妙な声を聞く。。
If you build it,he will come(それを作れば、彼は来る)・・」
空耳かと思うと、また、「If you build it ,he will come・・」
ベランダにいるアニーとカリンに聞いても、何も聞こえていないと・・。
夕食の時にアニーにその言葉を言ってみたが、「“それ”って何?学生に時にやったドラッグのせいじゃないの?」
と、一笑に付された。。

あくる日、とうもろこし畑の中で、レイはまた、同じ声を聞く。。
頭にきたレイは、「誰だ!」と前方のとうもろこし畑を見ていると、そこに幻のように野球場の姿が浮かんで来るのであった。。

という感じで、物語は始まります。

この作品、何度か観たことがあるのですが、基本、ファンタジーなので、レイが謎の「声」を聴いたり、死んだはずの人たちが、何故か出現したり、色々あります・・・。
ワタシ、二度目に観たときは、ストーリー冒頭ですでに号泣状態になってしまいました(T_T)。。。

レイが、その野球場を作れば、きっと「シューレス・ジョー」が現れる、と言うのも、ふつう考えたら、そんなわけないじゃん、なのですが、レイの「僕は人生で、型破りな事をしたことがない・・これを逃すと・・僕の考えはおかしいかな・・」の言葉に妻のアニーは「ええ、おかしいわ。でも、あなたが思ってるのならば、やるべきよ・・」
素敵な奥さんだなぁ・・(T_T)という感じで、エイミー・マディガンのファンになってしまいました。
このエイミー・マディガン演ずるアニーは、情熱的で、聡明で、ストーリーの要所要所で、レイを支えてくれます。。


そして、レイは収穫前のとうもろこし畑をトラクターで刈り取って(とうもろこしがちょっともったいないのですが)、野球場をホントに作り始めます。カリンを膝に乗せて、シューレス・ジョーの話をしながら・・。観ているこちらも、何か胸躍るシークエンスです(^^♪
仲間の農夫たちが、その様子を遠巻きに眺めながら、呆れ返っている様子が描かれます・・。

レイは待ちます。
秋が来て、冬になり、野球場に雪が積もっても、待ち続けます・・。
しかし、雪が消えて、春になった頃、アニーとレイは、野球場にした部分の収穫がなくなったこともあって、収入が減り、これ以上野球場の維持が出来ないかもしれない・・と、夕食のあと、家計簿を見ながら、相談しているところに、カリンがやってきて、「パパ、野球場に誰かいるよ」・・・。

レイとアニーが野球場を見ると、そう、シューレス・ジョー・ジャクソン(レイ・リオッタ)が一人佇んでいました・・。
この時の、アニーの「コーヒーを淹れておくわ」というセリフは、グッと来ました(T_T)


ここで、レイとシューレス・ジョーがノックやバッティングをするのですが、シューレス・ジョーは実際には、はるか昔に亡くなっていて、野球場に現れたのは、いわゆる「幽霊」なのですが、描き方は生きている人間と変わりない様子で、描かれています。それが逆に、新鮮な感じがしました。

カリンの「あなたは幽霊なの?」という問いは、微笑ましいものがあります(^0_0^)
ただ、レイとアニーが、シューレス・ジョーを家に招こうとすると、彼はグラウンドの端に引かれたラインのところまで来て立ち止まり、そこから外へは出ませんでした。。

「次回来る時は、仲間も呼んでいいかな?」と言って、外野の後ろのとうもろこし畑に戻る際、
「レイ、ここは天国か?」の問いに、「ここはアイオワだよ」と笑顔で答えるレイでした。。。

この作品は前述のように、セリフがとてもウィットに富んでいて、脚本がイイなぁ・・と、思いました。

野球場に、1920年の事件で永久追放になった、ホワイトソックスの8人の選手たちが現れます・・。当時のユニフォーム姿で。
しかし、シューレス・ジョーを含むこの選手たちが、レイとアニーとカリン以外の者には見えない、という設定が、面白いですね(^0_0^)
ストーリー終盤で、その「見えない」という設定が、物語にとても関わって来るのですが。。

ストーリーとしては、レイがさらに「Ease his pain(彼の傷を癒せ)」という声を聞き、その「彼」が、'60年代に若者たちのシンボリックな存在だった作家であるテレンス・マン(ジェームズ・アール・ジョーンズ)だと気付き、マンを訪ねてレイは旅に出ます。このテレンス・マンのモデルはサリンジャーだとのこと。

ボストンの古びたアパートで隠遁していたマンをレイは何とか連れ出し、フェンエイ・パークで野球観戦している時に、「Go the distance(最後までやり抜け)」という三つ目の「声」が。その「声」はマンにも聞こえます。

電光掲示板に現れた「アーチー・グラハム」を訪ねて、レイとマンは長距、ミネソタ州・チゾムまでやって来ます。
亡くなったはずのアーチー医師(バート・ランカスター)に、レイは出会い、彼の「メジャーで打席に入り、ピッチャーにウインクをして、三塁打を打つ」という一生の夢を聞きます。

テレンス・マンを乗せて、レイがアイオワの自分の野球場に車で戻る途中、ヒッチハイクしていた青年「アーチー・グラハム」を拾うことになります。

ストーリー終盤、色々なエピソードは、全て、レイが作った野球場に収斂されてゆきます。


私が思うに、人は、完全な善人とか、完全な悪人とか、は、あまりいないんじゃないかな、と。
程度の差こそあれ、誰しも複雑な思いを抱えて生きているのではないだろうか、と。

だからテレンス・マンがいう「しかし野球は辛くも踏みとどまった」というセリフに涙が出るのかな、と。

それに、「夢」というものは、叶わない事のほうが、大部分かな、と。
三塁打を夢見て打席に立ったアーチー・グラハム青年が打った、一本の「犠牲フライ」のように。
何かの歌でもあったが、“叶わないから、「夢」と呼ぶのでしょう”みたいに。

だから、せめて映画の中では、本作のように夢を見たいなぁ。。。と思う訳であります(^0_0^)


それを作れば、彼は来る・・
シューレス・ジョーがレイに囁く。
キャッチャーが面とレガースを外すと。。。

この映画を見ると、泣き虫オジサンになってしまうなぁ。。(T_T)

この作品、音楽もあまり扇情的ではなく、不思議な夢を見ているような気持ちになる感じがして、好感が持てます(^^♪

暮れてゆく地平の彼方から、この野球場に次々とやってくる車のヘッドライトが延々と続いていました。。。

自分は'60年代中程の生まれなので、この作品で語られる'60年代のアメリカの事とかよく解らないけど、この映画は忘れがたい、とても好きな作品です。。。(^0_0^)




ヒッキー的満足度★★★★★






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4 コメント

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Unknown (鉄)
2021-01-29 20:20:45
最後父親と再会する所は感動した
鉄さん こんばんは♪ (ヒッキー)
2021-01-29 21:31:32
ラストのキャッチボールですね(^0_0^)
エンドロールの一番最後に「For Our Parents(すべての親たちに捧げる)・・」と出ます。
いいエンディングだなと、思いました(^0_0^)
なるほどーーーーー (宮ちゃん)
2021-02-02 18:16:15
ヒッキーさん、野球少年だったんですねーー
だから、なおさら?なのかもですけど
ストーリーを読ませて頂いてたら
ヒッキーさんが、いいなあ!って感じる気持ちが
分かってきましたーーーーーーー
それと、うるうる?になる、せつない気持ちーー
夢?ですねーーー
叶った夢も、叶わなかった夢も
時が経てば、懐かしく愛おしい思い出に変わるーー
それが、人生というものなのでしょうか?
ヒッキーさん、ありがとうですーーーー!!!
宮さん こんばんは♪ (ヒッキー)
2021-02-02 19:24:46
そうなんですよ、野球少年だったですよ~(^^♪
でも、試合どころか、バッティング練習もちょっとしかやらせてもらえない、補欠のさらに後ろだったです~(^0_0^)
そのくせにピッチャーでもないのに、遠投の練習でひじを痛めて、なまいきに針を打ちに通ってました~(^^♪
今でも準備運動しないと、ボール投げると、すぐ痛くなります~(T_T)
夢って、なかなか叶わないですね~。。。
切ないものがありますね~。。。
そんなこんなで、この映画がツボにはまったんでしょうね~(^^♪
宮さん、コメント有難うございました(^0_0^)

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