ヒッキーはつむじ風!!

ヒッキーが観て気に入った映画を、ブログで紹介します。

「禅ーZENー」

2009-09-30 20:58:36 | Weblog
                              「禅ーZENー」

とても素敵な作品でした(^^♪。

曹洞宗の開祖である、道元の生涯を描いたものであります。

道元の母、伊子(高橋恵子)は1207年、道元が八つの時に亡くなります。
「この世の中で、何故、人々は争い、病の苦しみ、死の苦しみからのがれられないのでしょう・・・そなたが、これらの苦しみから抜け出す道を探し出してくれるのを、母はずっとここで待っています・・・」と言い残して・・。

まぁ、詳しいストーリーは省きますが(といって、後でどんどん追加して書いちゃったのですが・・)、道元という人の生き様の一端に触れることが出来て、非常にファンタスティック(?)な気持ちになりました!

1223年道元(中村勘太郎)24才のとき、彼は宋へ修行の旅に出ます・・。
旅の途中で出会った青年僧、寂円(テイ龍進)の案内で26才の時、如浄禅師に師事。二年後、如浄禅師から嗣書を相承。
そして日本へ帰国します。

この辺りのエピソードで、中村勘太郎や西村雅彦
、笹野高史が流麗な中国語を話しているのに驚き、感服いたしました!スゴイ!!リアリズムという観点から見ると、そういうのって本当に大切ですよね~!

私は宗教とかあまり詳しくわからないんですが、この作品で取り上げられている、「禅」というものの心意気(すみませんイイ加減で(T_T)/~~)は何となく感じ取れたような気がします・・。

春は花、夏ほととぎす、秋は月、冬雪さえて涼しかりけり・・。

只管打座(しかんたざ)「あるがまま、自然の流れに身を任せ、ただ坐るのみ」・・。


物語には、遊女から出家して仏門に入る、おりん(内田有紀)が登場します。
内田有紀さん、いつもながらイイです!
 
ネタバレになっちゃうのであまり書きませんが、
おりんと俊了(高良健吾)のエピソードは、哀切極まりなかったです・・。

 
1244年、波多野義重(勝村政信)の招きで、越前志比庄に大仏寺を上棟。
二年後の1246年に大仏寺を「永平寺」と改名します。

1247年、義重の頼みで、「悪霊にとりつかれている」という北条時頼に会います。

1253年、「正法眼蔵」「八大人覚」を完成。
     8月28日、入滅。54年の生涯でした・・。

映画ではこの辺を、日本の四季をつらぬいて見事に描いています。

中村勘太郎という人は、凄い俳優さんですな。道元を演じてこれほど役になりきるとは・・!私の中では中村勘太郎=道元となりました!!

音楽は必要以上にダイナミックにならず、テーマをなぞるような感じで好感が持てました。

高橋伴明監督、凄いですね!この時代にこの一本という感じです!

大谷哲夫さんの原作「永平の風 道元の生涯」も読んでみたいです。



連続テレビ小説「つばさ」・最終回~二度目の春~

2009-09-27 20:14:57 | Weblog
                                「つばさ」

昨日の放送をもって、連続テレビ小説「つばさ」は幕を閉じた。

思い起こせば、3月30日の初回放送以来、出来る限り、毎日「つばさ」と逢ってきた・・。

こんなに「朝の連ドラ」を真面目(?)に観たのは、?十年の生涯で初めてである。

それもこれも、全てのパワーの源は、主人公「つばさ」を演じる多部未華子さんの魅力に尽きる。

彼女との出会いは、「ルート225」という映画が最初だった。
劇中で彼女は、「両親と時空がわずかにずれた世界」に放り出される中学生、という非常に難しい役どころを、リアリティを損なうことなく見事に演じていた・・。
「今までにはいないタイプの俳優さんだなぁ」と、強く印象に残ったのを憶えている。

そして、このブログでも紹介した「夜のピクニック」である。
映画の詳細はブログ本文を見ていただければ解るが、
とにかく、多部さんのナチュラル&ニュートラル(なんじゃそりゃ?)な魅力に、「この子はただ者ではない!おそるべし、多部未華子!」と思ったものである・・。

そんなこんなで、若手女優さんの中では、私的に抜きん出たイメージのあった多部さんが、「朝の連ドラ」のヒロインを演じると知った時には、大変驚き、喜んだのを憶えている・・。

そして「つばさ」を見ていくうちに、私は紛うことなき多部未華子さんの一ファンになっていったのであります・・。

この川越を舞台にした朝の連ドラ「つばさ」は、所々に唐突にサンバのカーニバルのダンサーが登場する、それまでの「朝の連ドラ」にはないビックリするようなストーリー展開で、視聴者の方からは、「荒唐無稽すぎて、よろしくない」というような意見も結構あったようですが・・・、

私は(まぁ、主演女優さんのファンだから、と言われるでしょうが)、サンバのシーンも、狙いとしては面白いなぁ、と思って見ておりました。
こういう世知辛い時代に、脚本家の方が、せめてもの「風」を贈りたかったんだと思います。
私も含め、日本人は、感情を表に出して踊るなんて、下手ですからねぇ・・。

そんな訳で、最終回でつばさは、川越に残って、ラジオぽてとを守っていくことを決意します・・。
 
真瀬は優花をつれて、新天地、佐賀へ旅立ちます(涙)・・。そこで待っていたのは、みちる(山本未來)でした・・・。

一方、「私は女神なんかでなくていいの・・」小江戸の麻子が肩を寄せる相手は・・・そう、斎藤でした・・・!

甘玉堂を継ぐことを決めた知秋には、万里からデートの誘いが・・・♡!!

そして翔太は、サッカーのコーチの資格を取るためにブラジルへ渡る日がやって来ます・・。「こんどこそつばさに負けないくらい、強くなって、戻って来る・・!」
微笑むつばさを翔太は強く抱きしめました・・・。

最終回ということで、ハッピーなお話がてんこ盛りでしたが、アンジェラ・アキさんの歌う主題歌「愛の季節」にのせて、とても爽やかなエンディングでした・・!

出演者のみなさん、そして「つばさ」を影で支えておられたスタッフのみなさん、お疲れ様でした!素敵なドラマをありがとう!

そして多部未華子さんのさらなるご活躍を願ってやみません・・!







「フレフレ少女」

2009-09-26 20:34:57 | Weblog
                             「フレフレ少女」

昨年11月に公開された、新垣結衣主演の青春“応援団”コメディでござります!

本をこよなく愛する眼鏡をかけた文学少女だった、主人公百山桃子(新垣結衣)が、ひょんなことから、櫻木高校応援団第50代団長となり、弱体化した応援団に新風を吹き込むという、まさに泣く子も黙る(?)百花繚乱(?)の応援団ムービーなのであります!!

と、私も結構期待して観たのですが・・・??

一言で感想を述べよと言われたら・・・・・映画館で観なくてよかった・・・でしょうかね・・。

偉そうな事を言うようで恐縮なのですが、脚本、演出、キャスティング、全て弱いような気がしますねぇ・・。

悪く言ってしまえば、「新垣結衣に応援団の服着せれば1本撮れるだろう」みたいな感じがしてなりません・・。

イイシーンもいくつかあっただけに、(ボールを桃子に当てた野球部員が、保健室に謝りに来るシーンなんか、爽やかでよかったっすねぇ)もったいないっすね!

唯一、おかまのチアリーディング部部長、釜本さんを演じた加藤諒さんだけが、
ひとり、水を得た魚のような生き生きとした演技をみせていました(^^♪!!

しかし、主人公の名前が、「百山桃子」・・。釜本さんは、おかまだから「釜本」・・・・・。
まぁ、役名はあくまでも役名ですが・・・。逆にこれが狙いなんでしょうか・・・??

「蛇にピアス」

2009-09-19 18:59:12 | Weblog
                             「蛇にピアス」

ビリビリ来ましたぜ!!

こんな素敵な映画だとは思っていませんでした。映画館で観ればよかった!

蜷川幸雄さんの演出、脚本(宮脇卓也氏と共同執筆)、素晴らしいですね。観る者をグイグイ引き付けてゆきます。

そしてこの作品の魅力を決定せしめたのは、何と言っても、主人公“ルイ”を演じた吉高由里子さんの瑞々しさではないでしょうか・・。

月並みな表現で恐縮ですが、まさに「体当たり」の演技でした!

舌のピアス(これ多分本当にやってます!!)、後ろ手に縛られてのSM的なセックス・シーンetc・・・。
教育上ははなはだよろしくないシーンが連続しますが、ただ単にイヤラシイという訳ではなく、大人の鑑賞に充分堪え得る作品に仕上がっておりました!

映像の色もとても綺麗で、それだけでも充分雰囲気に浸れます!
人の“肌の色”がとても美しく撮れているのが印象的でしたね。
「入れ墨を入れる」というのが、この映画のストーリーの重要な要素となっているので、「肌を綺麗に撮る」というのが、大命題だったんだと思います・・。

ちょいネタバレになりますが・・・。
ルイが街行く家族連れなどを見ながら、「こんな世界にいたくない・・。とことん暗い世界で身を燃やしたい・・」
と心中でつぶやくシーンがあります・・。
なんか、好きなセリフですね・・。

原作から直接持って来たのかどうかは判りませんが、この作品には素敵なセリフがいっぱい出てくるんですよ・・!

共演者陣としては、
主人公ルイの恋人、アマを演じた高良健吾さんもよかったんですが、
アマの先輩で、ルイの「舌ピアス」や「麒麟と竜の入れ墨」を入れることになる“シバ”を演じたARATAさんの存在感は抜群でした。「この人怒らせたら怖いやろうな~・・。」思いましたもん。

こうなってくると、是非原作も読んでみたいなと、思うわけであります・・。
金原ひとみさんの同名の芥川賞受賞作を読んでみま~す!!

P.S.井手らっきょがどこで登場しているか・・探しながら見るのも一興です(笑)








連続テレビ小説「つばさ」~最後のラブレター~

2009-09-17 21:05:18 | Weblog
                               「つばさ」

「つばさ」も残すところ、あと数回になってしまいました(涙)・・。

毎朝、つばさに会えるのがあたりまえのようになっていたこの頃・・。

先日は川越まで「つばさ展」も見に行って参りました(意外にショボくてガッカリでしたが・・)

来週いっぱいで「つばさ」ともお別れです(T_T)/~~。

なにか、娘を嫁にやるような(なんじゃそりゃ!?)心持であります。

こんなに真面目にNHKの朝ドラを観たのは、初めてですな!

オーラスはなんとなく判ってはいますが、観てのお楽しみにしておきます。

ラジオぽてとの運命やいかに!・・・・・!?

「トウキョウソナタ」

2009-09-17 10:04:54 | Weblog
                           「トウキョウソナタ」

この作品の評価は二極化するのではないでしょうか・・。

佐々木竜平(香川照之)、妻の恵(小泉今日子)、長男・貴(小柳友)、次男・健二(井之脇海)・・。
この、どこにでもあるような四人家族が、徐々に、崩壊していきます・・・。

竜平は、突然会社をリストラされます・・。しかしそれを家族には言いません。

貴は突然、アメリカの軍隊に入ると言い出します。反対する竜平を相手にせず、本当に入隊してしまいます・・。

健二は、竜平に反対されたので、密かにピアノ教室に通い始めました・・。

恵は、聖母のような包容力で、すべてを包みこもうとしますが・・・。


映画は、1つの家族の崩壊と再生を、時にコミカルに、時にシニカルに描いてゆきます。

竜平のリストラはひと事だとは思えませんね・・。日本のサラリーマン社会は、一度でもレールを外れると、再びレールに戻ることは非常に困難なシステムですからねぇ・・。何十年か前は、やり直しがきいた世の中だったらしいですが・・。「せちがらい」というひと言では説明の出来ない何かが、あるような気がしてなりません・・。

小泉今日子は、包容力のある母親を見事に演じていました・・!
この映画の「軸」となっていましたね!
健二に「ピアノ」を許すシーンは、井之脇君の本当の母親のようでした!

長男・貴は、ストーリー冒頭では、髪の毛のせいで顔がよく見えなかったのですが、「どこかで見た俳優さんだなぁ・・。」と思ってみていました。
後半で髪を束ね上げて、やっと判りました!
NHK朝の連ドラ「つばさ」に出演している、小柳友さんなのですな!
この人、カッコイイっす!!

井之脇海君演ずる健二は、さめているようでいて、実は任侠肌でもあり、おやじ(竜平)に殴られても泣き顔一つみせず、反撃にキーボードをぶちまけるなど、
オレのガキの頃よりずっとカッコイイ少年です!!

ストーリー全体的には・・・私自身があまり「家庭」というものに、思い入れが無いので・・・。
正直、とらえどころのない作品だったかな・・・という感じです。

後半、役所広司も出てくるんですがねぇ・・・。

まあ、健二君、ピアノ許してもらえて、よかったね・・といったところでしょうか・・・。