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どうしようもないこの世界をどう生きるか『カミュ|シーシュポスの神話』

2024-05-03 06:10:38 | 哲学の窓

どうしようもないこの世界をどう生きるか『カミュ|シーシュポスの神話』

□注釈と引用

*1 カミュを「哲学者」と表現することには賛否があるかと思いますが、私はぜひ彼のことを「哲学者」と呼びたい。思想と実践という意味で、彼ほどの哲学者はそうそういないと思います。 *2 最年少の受賞者は1907年に41歳で受賞したイギリスの作家、ラドヤード・キプリング。 *3 ちなみに、カミュはこの時の恩をずっと忘れずに持ち続けており、ノーベル賞受賞の記念出版の際には「ルイ=ジェルマンへ」という賛辞を送っています。 *4 今回の動画における資料の中心は『シーシュポスの神話』ですが、追加して『反抗的人間』という書籍も参照しています。この本が手に入りづらくてですね、めちゃくちゃ困りました。(結果としては知り合いに貸してもらいました。本当に手元に欲しい本なので、誰か譲ってください・・・) *5 シーシュポスの神話|アルベール・カミュ(清水徹 訳) 新潮文庫 ー幸福と理性への欲望が自分の中でうずくのを感じる。このようにして、人間的な呼びかけと世界の不当な沈黙とが対置される。そこから不条理が生まれるのだ。 *6 サルトルもこのことを強く主張しています。存在に先立った本質があり得るのは、世界を創造した神的な存在が実在する場合のみです。だから、無神論の立場を取った瞬間に「存在に先立つ本質」は成立不可能になります。 *7 シーシュポスの神話|アルベール・カミュ(清水徹 訳) 新潮文庫 ーここで、彼ら一連の実存哲学者たちのような態度を、哲学上の自殺と呼ばせていただこう。しかし、この呼び方は価値判断を含んでいない。これは、思考が思考自体を否定し、自己を乗り超えて、この否定を行うもの自体のなかへと向かおうとする動きを、便宜上こう名づけたまでにすぎない。 *8 カミュは自殺と同様に「人生には希望がある、意味がある」と考えることも思考の放棄であると言いました。厳しい・・・ *9 ちなみに、この罰を知った妻のメロペーは、あまりの恥ずかしさから姿を隠すようになったと残されています。これはBC2000年ごろ、おうし座のプレアデス星団の星が一つ消えたことを暗喩したエピソードだと言われています。 *10 もちろんその際の「意味」は、後付けで恣意的なものになります。

□参考文献

シーシュポスの神話 (新潮文庫)  カミュ (著), 清水 徹 (翻訳) https://amzn.to/4ajl0JM カミュ全集〈6〉反抗的人間 https://amzn.to/3TJhqTO 異邦人 (新潮文庫) カミュ (著), 窪田 啓作 (翻訳) https://amzn.to/3TJTwHR ペスト (新潮文庫)  カミュ (著), 宮崎 嶺雄 (翻訳) https://amzn.to/497MfWy


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