以下は前章の続きである
また、名誉教授に関しては、7月に入ってから〈官房副長官就任時から今年6月まで、「大臣規範」で定められた兼職の届け出をしていなかったことがわかった〉(「朝日新聞」七月八日付)などと報じられました。
これも濡れ衣です。
兼職届は職務の実態があって初めて提出すべきものだというのが内閣府の判断であり、勤務実態のない名誉職は届け出する必要はないとしています。
私は官房副長官就任時に自分の役職をすべて列記して内閣府に相談しており、「この団体は補助金が出ているから会長を辞職してくれ」と言われて退任したものもありましたが、千葉科学大学の名誉客員教授に関しては意図して兼職届を出さなかったのではなく、出す必要がなかったのです。
しかし、六月に民進党(当時、現在は立憲民主党)の逢坂誠二衆院議員がこの件に関する質問主意書を内閣に提出したため、同日に「そういうことなら一応、出しておこう」と兼職届を出したところ、今度は「どさくさ紛れに届けを出した」と言わんばかりの記事を書かれたのです。
この稿続く。