中東 10年後に備え決断できるか 他…朝日新聞1月5日11面より

英王立国際問題研究所長　ロビン・ニブレット氏

…前略。

-世界にとっての最大の脅威は何か。

一昨年のアイスランドの噴火、昨年の日本の大震災は経済的に結びついた世界が、いかに大自然災害にもろいかを思い知らせた。経済成長が弱々しい今、新たに大災害や大規模テロが起きた場合に世界は十分な回復力を持っているだろうか。私が問いかけたいのは 「私たちは備えができているか」ということだ。

(聞き手・沢村亙)

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ASEAN事務局長　スリン・ピッスワン氏

…前略。

教育を受けた若者が自らの暮らしに影響する問題に積極的に関与を求めるようになり、ITがその傾向を後押ししている。「投票だけしてくれれば、あとは政府が全部やる」という民主主義はもはや通用しない。

この地域にも権力が中央に集中し、国民の政治参加の余地のない国がいくつかある。経済成長に伴う不公平感も広がり、こうした国が治安の安定を損なわずにより民主的な政治体制に移るのは容易ではない。だが中東に比べれば自由の余地もあり、第二の「アラブの春」は起きないだろう。

…後略。

(聞き手・藤谷健)