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中国を巻き込んだ国際ルール作り日本も積極参加を…朝日新聞1月5日11面より

2012年01月06日 15時52分11秒 | 日記
政策研究大学院大学長 白石隆さん

50年生まれ。専門は国際関係論、アジア研究。米コーネル大教授、京都大教授などを経て現職。著書に「海の帝国」など。

中国を巻き込んだ国際ルール作り日本も積極参加を
「だましだまし」で不安定化を封じるプロの芸が必要

…前略。

-それで東アジアは安定するのでしょうか。
「この地域には緊張がある。これは封じ込められない。だから、だましだまし対処していくしかない。この『だましだまし』が重要です。政治というのは半分が科学で、半分が芸、アートです。『だましだまし』という芸を国際的にうまくやっていけるプロの政治家が日本にももっと出てほしい」

(聞き手・尾沢智史)

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見えぬ壁超える若者育てよ

東京大副学長 吉見 俊哉
東京大学大学院情報学環・学際情報額府教授


…前略。

情報の流れと共に、人の越境も新たな壁を生じさせる。1990年代以降、日本の大学院では留学生が劇的に増えた。しかし、英語力や学問スタイル、大学に通う目的などが日本人と留学生で微妙に異なり、両者には目に見えない壁が生まれがちとなる。

この壁を越えるには、日本人学生の英語力強化や海外派遣も必須だが、その先では学生たちの知的な問い自体が壁を越える必要もあろう。

それだけではない。情報社会は壁が容易に越えられる社会だが、同時に容易に壁が生まれていく社会でもある。世界は一元化に向かいつつ、多元化に向かう。

そこでは知的財産権からネオ・ナショナリズムまで、様々な新しい壁も出現していく。しかし正解は、壁がなくなればいいというのではない。新しい壁の出現には理由がある。見えない壁の存在を自覚しつつ、それでも壁を越え続ける意志と能力のある若者を育てていくことに、未来の大学の役割がある。

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