9月22日、朝日新聞読書欄、「著者に会いたい」から。
8歳の夏。故郷の長崎に爆弾が落ちた。
疎開先の福岡から母はひとりで爆心地に入り、旧制中学生だった兄の最期をみとって帰ってきた。
深手を負った獣のような姿に変わり果て、何も語らず、大の字になって眠りつづける母。
精神を病んでしまったことが、幼心にもわかった。
…後略。
8歳の夏。故郷の長崎に爆弾が落ちた。
疎開先の福岡から母はひとりで爆心地に入り、旧制中学生だった兄の最期をみとって帰ってきた。
深手を負った獣のような姿に変わり果て、何も語らず、大の字になって眠りつづける母。
精神を病んでしまったことが、幼心にもわかった。
…後略。