文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

だが、大野記者はそんな雲の中の「言葉」を、この長いコラム記事の最大の論拠として使っているのだ。 

2018年03月01日 18時12分47秒 | 日記

以下は前章の続きである。

しかも、この都内の居酒屋での場面というのも、そもそも実際にどこの誰が、いつどこで、口にしたのか、まったくわからない。 

だが、大野記者はそんな雲の中の「言葉」を、この長いコラム記事の最大の論拠として使っているのだ。 

しかし、このコラムのゆがみの核心、その最もひどい部分は、その陰謀説の「言葉」からひねり出す教訓や意味である。

そのひねり出しの過程が支離滅裂、一人よがりなのだ。

そのユニークな9.11テロ米国政府陰謀説の日本にとっての意味づけは、以下のようだった。 

(グローバル化や少子高齢化で、自分たちの暮らす社会がうまく把握できなくなっている。その不可解さ、複雑さにうんざりして、わかりやすいストーリーを求めたくなる。悪者をさがしたくなる。そこに陰謀論や排外思想、フェイクニュースがつけ込む) 

以上の大野記者が述べる、日本での傾向は冒頭の居酒屋での「9.11テロは米国自身が仕組んだ」というデマと同じ現象だというのである。つまり9.11テロ陰謀説は日本社会の現状の結果であり、症候でもあるというのだ。

この稿続く。


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