以下は前章の続きである。
前文省略。
『NEWS23』の伝統芸である本末転倒の戦略型フレーム報道は現在も続いています。
『NEWS23』の制作者にとっては、「政策」よりも「政策提案者のスキャンダル」のほうが優先される話題なのです。
そして、番組内においてキャスターはもっぱら用意された話題を余儀なく報じる操り人形に過ぎないのです。
「二人でモリカケ」指令
『NEWS23』のキャスターが番組の従順な操り人形であることを露呈したのが、2017年の衆議院解散を決めた安倍首相が番組に生出演した時でした。
星氏は安倍首相に対して、首相の解散権の行使を批判し、見解を求めました。
これに対して安倍首相は、新憲法下での解散のほとんどが七条による解散であること、臨時国会の冒頭解散も何度かあることを挙げたうえで「国民生活に大きな影響を与える大きな決断をするときには、総理大臣として国民に信を問うべきだと思っています」と回答しました。
このとき、画面には映っていない雨宮アナが小声で何かしらの会話をしているのが聞こえました。
そして安倍首相が「今回は消費税の使い道において……」と続けると、雨宮アナと駒田アナが絶妙のタイミングでシンクロして、安倍首相の話を遮りました。
雨宮アナは「総理ごめんなさい。それはのちほどお伺いします。ちょっと個人的に気になるのは、野党は山尾議員が離党しましたよね。ちょっと弱っているのではないかと。そういうタイミングを徂っての解散ではないか、とどうしても思ってしまうのですが」と言って、質問に回答中の首相に別の質問を投じたのです。
番組出演した首相に一つの質問をしておきながらその回答を遮り、個人的に気になる別の質問があるのでそちらを答えて下さいというのは極めて理不尽な展開です。
ただ安倍首相は不満を示すこともなく、雨宮アナの新たな質問に真摯に回答しました。
「野党というのは選挙がなければ政権はとれないわけでありますから、そのために常に準備をするというのが当然のことだろうと思います」
その時です。
突然どこからか、「二人でモリカケ」という声が聞こえました。
これは星キャスターの耳からたまたま外れていたイヤホンの音声をマイクが拾ってしまったことによるものです。
イヤホンには、番組制作者からキャスターに対して指令が送られていたのです。
安倍首相は気に留めずに「消費税の使い道を変えていく……」と話を続けましたが、イヤホンを付け直した星氏が「消費税についてはあとで時間を取ります」と首相の回答を再び遮りました。
そして回答不十分なままに、安倍首相に回答を求めていたはずの雨宮アナが「総理、国民に信を問うべきという意味でもこちらをまずご覧いただきたいんです。モリカケ隠しなんでしょうか」と言って、一方的にモリカケのVTRを流し始めたのです。
この一連の行動から、キャスターに指示を与えながら自ら描いたストーリーで安倍首相を貶めようとしていた番組制作者の意図がバレたものと考えられます。
過去に安倍首相が番組出演するたびにキャスターが論破されてきた暗黒の歴史を考えれば、過敏になるのも理解できますが、あまりにも演出がナイーヴ過ぎて逆に墓穴を掘ったと言えます。
ちなみに安倍首相は、二週間後に衆院選の党首討論で番組に再出演し、ボードを使って加計問題を追及しようとした星氏に対して、「あれ、イヤホンちょっと大丈夫ですか?」と声をかけました。
安倍首相はあまりにもブラック過ぎます(笑)。
無意味なサイドストーリーばかりに焦点を当てる『NEWS23』の報道のなかでも、飛び抜けて無意味な報道であったのが、人権蹂躙の独裁国家である北朝鮮がプロパガンダ目的で平昌五輪に送り込んだ美女応援団に対するパパラッチ報道です。
そのおバカぶりは次のとおりです。
この稿続く。
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