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不正けし誤って栽培 関東など1都18県に流通
産経新聞 5月26日(木)20時50分配信
東京都は26日、麻薬および向精神薬取締法で栽培などが禁止されている「不正けし(ハカマオニゲシ)」が福島県内の園芸業者で栽培され、2349鉢分が関東や近畿地方など1都18県に出回ったと発表した。都は、都内の販売店に店頭告知を要請し、関係自治体に情報提供するなどして、広く回収を呼びかけている。
都によると、発見された「不正けし」は、福島県南相馬市内の園芸業者が海外から鑑賞用のケシとして仕入れ、誤って栽培。観賞用のケシの一種「オリエンタルポピー」として販売業者が2744鉢を購入し、1都18県のホームセンター計94店舗で販売したという。
今月18日に「ハカマオニゲシと思われる植物が生育している」との情報提供があり、都の担当者が調査したところ、東京都東大和市で、不正ケシ2株を発見し、流通経路を調べていた。
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Wikipediaより引用
ハカマオニゲシ(袴鬼芥子または袴鬼罌粟、学名:Papaver bracteatum)は、ケシ科ケシ属の多年生植物。植物体中に高濃度の麻薬性アルカロイド、テバインを含むため、日本では麻薬及び向精神薬取締法により原則栽培が禁止されている。
分布 中央アジアのカフカース地域(トルコ北東部、イラン北部、アルメニア、アゼルバイジャン)が原産地である。
きわめて近縁のオニゲシ Papaver orientale や Papaver pseudo-orientale (この種には標準和名が付いていない。あえて付けるならニセオニゲシ)とともにケシ属中に Oxytona 節を構成している。この3種は原産地が重なるので野生下においても交雑するが、人工的に交雑させ固定した品種群が今日オニゲシ又はオリエンタルポピーの名で世界中で栽培されている園芸植物である。
生態 外観や特徴、生活環までオニゲシとまったく同じであるので、詳細はオニゲシの項を参照されたい。特に強調されるオニゲシとの相違点として、
花色が真紅である。
花弁の基部に黒斑が生じる。
花弁のその下に俗にハカマと呼ばれる苞葉が生じる(本種の名の由来)。
といった特徴が挙げられているが、これらは野生株のオニゲシと比較した上での相違点であり、本来雑種である園芸用のオニゲシ(オリエンタルポピー)には同様の特徴を全て有する品種が存在することがわかっている。ゆえにこれらは種同定の決め手にはならない。苞葉については園芸用のオニゲシ(オリエンタルポピー)のそれは本種に比較し数が少ないとの報告もあるが、それだけでは素人には区別はまず無理である。
人間との関係 日本では、麻薬及び向精神薬取締法によりアサやコカノキなどともに麻薬原料植物に指定されており、厚生労働大臣の許可を得ない栽培は禁止されている。しかし広く一般に栽培されており、全く問題のないとされている園芸用のオニゲシ(オリエンタルポピー)との区別は専門家でも容易ではない。
また問題とされているテバインについても、品種によって本種以上にそれを含有する園芸用のオニゲシ(オリエンタルポピー)があることも報告されている。
イギリスなど、本種に栽培規制がかかっていない国から輸入された園芸用のオニゲシ(オリエンタルポピー)の種子袋にはよく本種が紛れ込んでいる。日本で仕分けした種子の袋にも本種が紛れ込んでいる場合がある。
関連項目 オニゲシ
麻薬及び向精神薬取締法
参考文献 平成14年度国立医薬品食品衛生研究所業務報告 P.201, 2002
薬学雑誌 113(11) 「一般家庭に栽培されているOxytona 節(Papaveraceae)植物の調査-麻薬原料植物ハカマオニゲシ( P.bracteatum )について」 P.810-817, 1993