ゴキブリ「発生リスク」が高い街はどこか? 有効な対策は
産経新聞 6月7日(土)16時0分配信
“家庭の大敵”ゴキブリが活発化する季節がやってきた。そんな中、ゴキブリ駆除の相談サイトを運営する大阪市の会社が日本初という「都道府県別ゴキブリ発生リスク」を発表したり、ゴキブリを萌え系美少女に擬人化したキャラクターを登場させたりと、ユニークなゴキブリ対処法を提示して注目されている。ゴキブリの生態や出没頻度をよく知った上で、適切な対応をとってもらおうという狙いとか。ゴキブリに悩むあなた、参考にしてみては-。(格清政典)
■ゴキブリが活発化するのは気温25度
ゴキブリのほか、ネズミやシロアリなど害獣・害虫駆除の相談を受け付けている「マイスタースタジオ」という会社で、都道府県別ゴキブリ発生リスクは、同社が運営するサイト「ゴキブリ駆除マイスター」に寄せられた相談件数をもとに算出した。昨年4月から今年3月までに同サイトに全国から寄せられた相談は1042件。これを各都道府県ごとに世帯数で割り、全国平均を1として相対化した数値が発生リスクだ。
相談件数は東京(302件)と大阪(162件)だけで半数近くを占め、それぞれの発生リスクは東京2・35、大阪2・11となった。全国平均に比べ、東京と大阪は2倍以上も発生リスクが高いことになる。これに続くのが京都府と神奈川県の1・51。
一方、北海道からの相談はゼロ(発生リスク0)で、青森、岩手、山形の各県がそれぞれわずかに1件(同0・1~0・13)。データは、発生リスクが都市部で高く、寒冷地で低いことを改めて示したと言えそうだ。
「ゴキブリが生息する最適な気温は25度。相談は夏になれば都市部を中心に圧倒的に増えてくる」とマイスタースタジオの上田満さん。同社は、提携する駆除の専門業者60社も紹介している。
■最大の有効手段は自宅に入れない
「嫌いな虫ランキング」では、必ずといっていいほど、トップに君臨するゴキブリ。自宅でゴキブリを見つけて大パニックにならないためにも、事前に生態を知っておくことは重要だ。
その第一歩は当たり前だが、もともと野生で生息しているゴキブリを絶対に家に入れないこと。上田さんは「水と食料があり、外敵から身を守る隠れ場所がたくさんある家が、ゴキブリの生息に適している」と指摘する。
侵入経路は玄関や窓だけでなく、クーラーの室外機につながるエアコンのホースや換気扇、床下などにも及ぶことから、なかなか目が行き届かない場所も警戒する必要がある。「ゴキブリは数ミリの隙間さえあれば、簡単に侵入してきます」と上田さん。
さらに、ゴキブリが寄りつかないように清潔な環境を保つことも必要。庭やベランダの植木鉢の下は、ゴキブリの絶好の隠れ家になるので、それらは室内に持ち込まない方が賢明だ。少し意外なところでは、不要になった段ボール。隙間がたくさんあり、保温効果があるなど、ゴキブリが好む環境がそろっており、なるべく早く処分した方がいいという。
ゴキブリはかなりの雑食で、野菜などの食べ物はもちろん、床に落ちた人間の髪の毛やせっけんなどまで食べてしまう。調味料も含め餌になるようなものは、密閉された空間に置いておくことも大切だ。
■大量発生させないために…
ゴキブリは繁殖力が強いため、注意していても気がつけば大量発生していたということも。家庭で見かけるのは、ほとんどがチャバネゴキブリとクロゴキブリといわれるが、チャバネゴキブリは約1カ月に1回30~40個の卵を、クロゴキブリは5~6日間隔で約25個の卵を産む。しかも、1回の交尾だけで何度も産卵することができるというから恐ろしい。
「一匹だけ見かけたのならそう問題はないが、頻繁に見かけるようなら、どこかにゴキブリの巣ができている可能性がある」と上田さん。
■なぜかマスコットキャラが人気
同社は昨年12月、ゴキブリを擬人化したマスコットキャラクター「黒羽(くろはね)いつき」をホームページに登場させた。
触角のように飛び出した前髪が特徴で、64人きょうだいの59番目、年齢は「人間なら15歳」という設定。食べることが大好きで、特技はかけっこ(時速300キロで走るとか…)や壁のぼり、危険察知…と、まさにゴキブリそのものだ。
サイトでは、突然カサカサと逃げ出したり、触角に落ちたパンくずを食べたりといった、いつきの突拍子もない行動も紹介。いつきは英語圏のほか、スペインやチェコ、インドネシアなどのサイトでも紹介され、その特異なキャラが海外でも注目されているという。
また同社はいつきをデザインした抱き枕も製作。プレゼントキャンペーンを実施したところ、約1カ月間で約2000件の応募があった。キャンペーンでは、実物のゴキブリの生写真をプリントした抱き枕も同時出品され、応募者には選択権がなく、どちらかが当たるという趣向で、サイト上には「ゴキブリ生写真抱き枕の当選者に幸あれ!」といったコメントも見られた。
「もともとゴキブリ自体に悪意はありません。ただ人間の都合で嫌われているだけ。だからこそ、かわいいキャラクターでゴキブリの生態を知ってもらえればと思った」と上田さん。
この夏を快適に過ごすためにも、まずは黒羽いつきの行動を参考にゴキブリについて勉強してみてはどうだろう。
ゴキブリ駆除などの相談は、「ゴキブリ駆除マイスター」のホームページ(http://t-meister.jp/gokiburi/)へ
■ゴキブリが活発化するのは気温25度
ゴキブリのほか、ネズミやシロアリなど害獣・害虫駆除の相談を受け付けている「マイスタースタジオ」という会社で、都道府県別ゴキブリ発生リスクは、同社が運営するサイト「ゴキブリ駆除マイスター」に寄せられた相談件数をもとに算出した。昨年4月から今年3月までに同サイトに全国から寄せられた相談は1042件。これを各都道府県ごとに世帯数で割り、全国平均を1として相対化した数値が発生リスクだ。
相談件数は東京(302件)と大阪(162件)だけで半数近くを占め、それぞれの発生リスクは東京2・35、大阪2・11となった。全国平均に比べ、東京と大阪は2倍以上も発生リスクが高いことになる。これに続くのが京都府と神奈川県の1・51。
一方、北海道からの相談はゼロ(発生リスク0)で、青森、岩手、山形の各県がそれぞれわずかに1件(同0・1~0・13)。データは、発生リスクが都市部で高く、寒冷地で低いことを改めて示したと言えそうだ。
「ゴキブリが生息する最適な気温は25度。相談は夏になれば都市部を中心に圧倒的に増えてくる」とマイスタースタジオの上田満さん。同社は、提携する駆除の専門業者60社も紹介している。
■最大の有効手段は自宅に入れない
「嫌いな虫ランキング」では、必ずといっていいほど、トップに君臨するゴキブリ。自宅でゴキブリを見つけて大パニックにならないためにも、事前に生態を知っておくことは重要だ。
その第一歩は当たり前だが、もともと野生で生息しているゴキブリを絶対に家に入れないこと。上田さんは「水と食料があり、外敵から身を守る隠れ場所がたくさんある家が、ゴキブリの生息に適している」と指摘する。
侵入経路は玄関や窓だけでなく、クーラーの室外機につながるエアコンのホースや換気扇、床下などにも及ぶことから、なかなか目が行き届かない場所も警戒する必要がある。「ゴキブリは数ミリの隙間さえあれば、簡単に侵入してきます」と上田さん。
さらに、ゴキブリが寄りつかないように清潔な環境を保つことも必要。庭やベランダの植木鉢の下は、ゴキブリの絶好の隠れ家になるので、それらは室内に持ち込まない方が賢明だ。少し意外なところでは、不要になった段ボール。隙間がたくさんあり、保温効果があるなど、ゴキブリが好む環境がそろっており、なるべく早く処分した方がいいという。
ゴキブリはかなりの雑食で、野菜などの食べ物はもちろん、床に落ちた人間の髪の毛やせっけんなどまで食べてしまう。調味料も含め餌になるようなものは、密閉された空間に置いておくことも大切だ。
■大量発生させないために…
ゴキブリは繁殖力が強いため、注意していても気がつけば大量発生していたということも。家庭で見かけるのは、ほとんどがチャバネゴキブリとクロゴキブリといわれるが、チャバネゴキブリは約1カ月に1回30~40個の卵を、クロゴキブリは5~6日間隔で約25個の卵を産む。しかも、1回の交尾だけで何度も産卵することができるというから恐ろしい。
「一匹だけ見かけたのならそう問題はないが、頻繁に見かけるようなら、どこかにゴキブリの巣ができている可能性がある」と上田さん。
■なぜかマスコットキャラが人気
同社は昨年12月、ゴキブリを擬人化したマスコットキャラクター「黒羽(くろはね)いつき」をホームページに登場させた。
触角のように飛び出した前髪が特徴で、64人きょうだいの59番目、年齢は「人間なら15歳」という設定。食べることが大好きで、特技はかけっこ(時速300キロで走るとか…)や壁のぼり、危険察知…と、まさにゴキブリそのものだ。
サイトでは、突然カサカサと逃げ出したり、触角に落ちたパンくずを食べたりといった、いつきの突拍子もない行動も紹介。いつきは英語圏のほか、スペインやチェコ、インドネシアなどのサイトでも紹介され、その特異なキャラが海外でも注目されているという。
また同社はいつきをデザインした抱き枕も製作。プレゼントキャンペーンを実施したところ、約1カ月間で約2000件の応募があった。キャンペーンでは、実物のゴキブリの生写真をプリントした抱き枕も同時出品され、応募者には選択権がなく、どちらかが当たるという趣向で、サイト上には「ゴキブリ生写真抱き枕の当選者に幸あれ!」といったコメントも見られた。
「もともとゴキブリ自体に悪意はありません。ただ人間の都合で嫌われているだけ。だからこそ、かわいいキャラクターでゴキブリの生態を知ってもらえればと思った」と上田さん。
この夏を快適に過ごすためにも、まずは黒羽いつきの行動を参考にゴキブリについて勉強してみてはどうだろう。
ゴキブリ駆除などの相談は、「ゴキブリ駆除マイスター」のホームページ(http://t-meister.jp/gokiburi/)へ
最終更新:6月7日(土)21時13分