晴耕雨読 in 神鍋高原

~ものづくり・工場改善の本の紹介を中心に~

V字回復の経営 / 三枝匡 / ものづくり・工場改善 事業再生

2024年02月18日 | ものづくり・工場改善 事業再生


今年の冬は短そうですね。
スキー場は既に閉鎖したところがあります。

******************************************
 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第489回(2024年2月19日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 V字回復の経営 / 三枝匡 / ものづくり・工場改善 事業再生
******************************************

 今回は、「事業再生」の第二弾として、三枝先生の「V字回復の経営」という本をご紹介したいと思います。三枝先生は著名なコンサルタントで、現在はミスミという会社経営者をされています。複数の会社での事業再生の経験から、成功する事業再生のポイントがわかりやすく書かれています。というより、成功する事業再生のポイントが実に生々しく書かれています。他の方の事業再生の本を読んで思うのは、経営関係の指標や再生計画の作成がメインで、個人的にはなぜこれで再生計画が成功するのかよく分からない実感できないという感想を持っていましたが、この本を読むとこうすれば事業再生の成功の確率が高くなることを強く感じます。

1.目次
 プロローグ 不信事業をいかに蘇らせるか
 第1章   見せかけの再建
 第2章   組織の中で何が起きているのか
 第3章   改革の糸口となるコンセプトを探す
 第4章   組織全体を貫くストーリーをどう組み立てるか
 第5章   熱き心で皆を巻き込む
 第6章   愚直かつ執拗に実行する
 エピローグ 事業変革の成功要因
 あなたの会社でもこうした症状が見られませんか
 変革を成功に導くための要諦50

2.ポイント
 文庫本ですがページ数は458ページにも及び、大変読み応えのあるものになっています。短時間で読もうとすれば、「エピローグ 事業変革の成功要因」と「あなたの会社でもこうした症状が見られませんか」と「変革を成功に導くための要諦50」を読まれればいいのですが、第1章から第6章のストーリーの中に特に「「変革を成功に導くための要諦50」が埋め込まれており、最初から読まれるのが良いと思います。
 前回紹介した植田先生の本では、事業再生の「7つの鉄則」を記載しましたが、記載されている鉄則は全て重なると思われます。変革のリーダーの選定、経営危機の原因究明、明確なビジョン・戦略の明示、専門家を活用する、組織整備と人事を行う、社員の意識を改革する。しかし、この本では、具体的にどの順番でやっていけばよいのか、どれとどれを並列に進めたらよいのかがわかりやすくなっています。
 不振企業の症状50として、「あなたの会社でもこうした症状が見られませんか?」が記載されていますので、自社の状態のチェックリストにも使えると思われます。数点挙げてみますと、症状14 会議の出席者がやたらと多い、症状19社内では顧客の視点や競合の話がなく、内向きの話ばかり、症状23 商品別損益がボトムラインで語られていない。

3.データ
 著者   三枝匡
 出版社  日本経済新聞出版社(日経ビジネス文庫)
 出版年  (2001年)
 ページ数 458p
 外観
  

 最後に、再度になりますがストーリー仕立てで大変面白く読めますので、興味のある方は一読ください。

井上直久

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

企業再生7つの鉄則 / 植田統 / ものづくり・工場改善 事業再生

2024年02月04日 | ものづくり・工場改善 事業再生


まだまだ寒いですね。

******************************************
 ブログ 「晴耕雨読 in 神鍋高原」 
   第488回(2024年2月5日(月)配信)・・・・・毎月第1第3月曜日配信予定
 企業再生7つの鉄則 / 植田統 / ものづくり・工場改善 事業再生
******************************************

今回から新しいシリーズとして「事業再生」のシリーズを始めたいと思います。
 コロナ禍が終わり、ほぼ通常状態に戻りましたが、企業はゼロゼロ融資の返済が始まっています。企業経営は苦労が多い面がありますね。そんな中で1年ほど前から勉強している「事業再生」に関する本を今後数冊ご紹介していきたいと思います。関係する本の中には経営改善計画の立て方などを記載したものもありますが、これらは省きます。

 まず最初にご紹介するのは、上田統先生が書かれた「企業再生7つの鉄則」です。この本は日米の事業再生の11の成功事例事例と1つの失敗事例を紹介して、その中から成功につながる鉄則を抽出されたものです。

1.目次
 序章  なぜ今、企業再生なのか
 第1章 なぜ企業は危機に陥いるのか
 第2章 日本の成功事例に学ぶ
 第3章 アメリカのターンアラウンドの教訓
 第4章 企業再生 7つの鉄則
 第5章 <実践編>企業再生の障害をどう取り除くのか
 第6章 危機に陥らないために何をすべきか

2.ポイント
 日本とアメリカの事業再生事例から共通性があるとして抽出されたのが7つの鉄則ですが、この鉄則は説得性が高いものと思います。

 ①変革のリーダーとなるべき経営者を選ぶ
 ②経営危機の原因を究明する
 ③明確なビジョン・戦略を示す
 ④コスト・人員の削減を素早く実施する
 ⑤専門家を使い、法的仕組み、M&Aを使いこなす
 ⑥組織整備と人事を行う
 ⑦社員の意識を改革する

 これらの鉄則は、読めばわかるところもありますが、しかし体に染みついたものでないといけません。体に染みついたものでないと実践ができません。その点から、第2章と第3章をしっかり読み込んでおく必要があります。その結論がこの7つの鉄則になります。
 事業再生はこの鉄則に尽きるのではないでしょうか。

3.データ
 著者  :上田統
 出版社 :日本経済新聞社
 出版年 :2011年
 ページ数:288p
 外観
 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする