7月2日(木)夜 小
現在実際には3日の朝。
昨夜体験した恐怖の実話だ。
昨夜はソフトボールの打合せを兼ねて、先日も行った本八幡の焼き鳥屋に行った。
始めたのが遅い時間からだったこともあり、話が盛り上がり、店を出たのはすでに午前零時を過ぎていた。
本八幡を電車で出たのは零時拾弐分。時刻表では九分発が、何らかの理由で遅れたのだ。
この時すでに、なんとなくいやな感じはしていた。
船橋駅について、東武線に乗り換えるため階段を昇ろうとしたら、上のほうから男の人の声が。
「もう電車終わりましたよ。」
エッ?と顔を上げると、そこにはもう半分閉まったシャッターと、何か言いたげな駅員が。
「もうないの!?」
まだ零時半になっていないのに・・・・
どうりで他の客はまっすぐタクシー乗り場に向かうはずだ。みんな船橋の住人かと思ってた。
仕方なく、俺もタクシー乗り場に向かう。
この頃から本八幡の駅で感じたいやな予感がさらに強くなった。
タクシー乗り場には15人くらい先客がいたが、タクシーはたくさん待っているのですんなりと乗れた。
座席に座った時には、なんとなく身体までもだるく感じた。
運転手に行き先を告げると、なんと女性の運転手さんだった。
(深夜でも女性がいるんだ・・・・)
そう感じた瞬間、胸のあたりに異様な感じが。
走り出したタクシーの中で、助手席の窓ガラスに映る、反対向きのドライバーの名前の文字や顔写真をそれとなく確認した。
間違いなく女性だ。だが、その写真を見た瞬間!
「なんだ、おばさんか・・・・」
同時に胸の違和感が消えた。
いったいあの感じはなんだったんだろう・・・・・
胸の違和感はなくなったが、乗車時に感じた体の異変と、いやな感じはますます強くなる。
(この感じ、ヤバイかも・・・)
車内では無言の時間が過ぎていく。
車はどんどん自宅のある場所に近づいている。
運転手には、確か地名しか言っていないはず。
それなのに、何の迷いもなく俺の家の方向に・・・・
言い知れぬ恐怖感が限界に達した時、意を決して運転手に言った。
「次の信号を過ぎたところを左に入って、止めて下さい!」
「ハイ・・・あの細い道のところですね・・・」
なんで細い道だと知っているんだっ!?
そしてついにタクシーは止まった。
時刻はピタリ深夜壱時。
最高の恐怖はこのあと訪れる・・・・
「3,230円です。」
ああ~よかった~~!足りないかと思ったよ~!財布には4,000円しか残ってなかったから~。
「運転手さん、この辺知ってるんですか?」
「ハイ!かなり昔からよく通ってましたから。」
「それで詳しいんですね!」
すべての恐怖は過ぎ去った。
もう~、終電逃した時から、財布の中確認して、足りるかな~って心配だったんだよなぁ。
それに、空腹で飲んだせいか、少し酔って気分悪かったし。車内でマーライオンはしたくないな~って、そればっかり考えてた。
ああ、それにしても、終電逃すとはなあ。とんだ散財だ。
一緒に飲んでた監督から「終電乗れたか?無理だったら俺んち泊まってくか?」と心配のメールを見たのはタクシーの中だった。
ラーメンも食えなかったし。今日は残念な日だ。
でも、レバ刺しは美味しかった!しかも480円!相変わらず安い!
そして店員のお姉さんは可愛い!
ちっとも残念じゃない!
でも、飲み代と、タクシー代がほぼ同じか・・・・・トホホのホ・・・