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旧島越駅舎はメルヘンだった

2024-04-05 00:13:39 | 「青春18きっぷ」花の旅 北海道 Ⅱ

 白井海岸駅を過ぎた後、列車は海を離れ、トンネルを抜けて普代(ふだい)川を渡ると普代駅に到着しました。

 


 晋代駅に着く直前に海が見えましたが、海の手前に大きな水門が築かれていました。

 


 列車は普代駅を出ると再びトンネルに入ります。


 列車が田野畑駅に至るまで、普代トンネルや羅賀トンネルに潜る場所の海岸に、高さ200mの断崖が8㎞も続くダイナミックな景観の北山崎園地があります。

 


2010年8月11日撮影


 この地形は地盤が隆起し、海面が低下することで造られました。


 北山崎一帯は、荒れる波の浸食が強く、津波の影響もあって、段丘面の下部が削られ、幅広い窪みができて、その上の岩盤が崩落し、ほぼ垂直に切り立つ崖が造られたそうです。

 


 この北山崎の海岸沿いに、波打ち際から200mの断崖上部まで登る約20kmの自然遊歩道が整備されています。


 全コースの踏破は健脚向きだそうですが、新緑や紅葉の季節に、お弁当を詰めたリュックを背負って、潮風を頬に感じながらノンビリ歩いてみたいものです。

 


 列車は羅賀トンネルを抜けて田野畑駅に停車しました。


 駅は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に登場する人物の名から「カンパネルラ田野畑駅」の愛称を持ち、「畑野駅」の名で「あまちゃん」のロケ地に使われました。


 しかし、この日は列車がトンネルに入ると、窓の外側が水滴で曇り、トンネルを出ても水滴の曇りが取れません。

 

 車内は冷房が効いて涼しいので、湿度が高いトンネルに入ると、窓が曇るのです。


 田野畑駅に着いたとき、窓ガラスが曇ったままで、写真を撮ることはできませんでした。


 田野畑駅を出た列車は3分後に島越(しまのこし)駅に到着しました。

 


 2010年にこの辺りを訪ねた時、当時の島越駅の駅舎は八角形の塔屋にらせん階段を付けたモダンな建物でした。


 2010年のドライブ旅行で、普代から県道44号に入り、北山崎の段丘上を走り抜けて海岸線に降りると、目の前に突然おとぎ話に出てきそうな建物が現れたので、車をUターンしてシャッターを切った記憶があります。


 そしてこの駅舎は3.11の津波によって跡形もなく流失してしまいました。

 


 以前の駅舎があった場所には「島越ふれあい公園」が整備されていました。

 


 島越駅を出発した列車は再びトンネルに入りました。


 最初は浜考トンネル529m、次が切牛トンネル1,824m、そして小本トンネル5,174mで、島越駅から次の岩泉小本駅間8.5㎞の約90%弱がトンネルです。


 なので、次の写真は岩泉小本(いわいずみおもと)駅です。


 駅の近くを流れる小本川には、日本三大鍾乳洞の一つである龍泉洞から湧き出る水が流れ込んでいます。

 

 

 

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