文部科学省は1月30日、平成27(2015)年度国公立大学入学者選抜の志願状況を発表した。中間日である1月30日10時現在、前期日程が0.7倍、後期日程が1.7倍、中期日程が2.2倍で、合計0.9倍。願書は2月4日(水)まで受け付ける。
1月30日10時現在の志願状況について、国立(前期)は募集人員65,157人に対し、志願者数が44,734人で、志願倍率が0.7倍。国立(後期)は募集人員15,789人に対し、志願者数が26,584人で、志願倍率が1.7倍。国公立(前期・後期・中期)合計は募集人員101,605人に対し、志願者数が93,452人で、志願倍率が0.9倍。前年同時点と比べ、0.1ポイント上昇した。なお、前年度の確定志願倍率は4.8倍だった。
学部系統別の出願倍率は、「人文・社会」0.9倍、「理工」0.9倍、「農・水産」1.0倍、「医・歯」1.1倍、「薬・看護」1.0倍、「教員養成」0.6倍、「その他」1.4倍となっている。
2段階選抜の実施予定倍率を超えた大学は、国立が2大学8学部、公立はまだない。高倍率となったのは、国立大学は、前期が東京芸術大学(美術)5.4倍、後期が東京大学(理三を除く全科類・後期)14.5倍。公立大学は、前期が首都大学東京(システムデザイン)2.0倍、後期が愛知県立大学(日本文化)9.1倍、中期が名古屋市立大学(薬)4.5倍など。
国公立大学の2次(個別)試験出願は、1月26日(月)~2月4日(水)。出願ピークは、例年2月に入ってからとなる。前期日程試験は2月25日(水)より、中期日程試験は3月8日(日)より、後期日程試験は3月12日(木)より実施される。
国公立大入試の2次試験の願書受け付けが26日、各大学で始まった。受験生は今月17、18日に行われた大学入試センター試験の成績なども考慮し、2月4日までに志望大学に出願する。
文部科学省によると、出願が始まったのは国立大82校と、独自日程の2校を除く公立大82校。募集人員は計10万1605人。2次試験は前期日程が2月25日から、公立の中期は3月8日以降、後期は同12日以降に各大学で行われる。
今回の入試では、高校の学習指導要領改定に伴い、理科と数学を新課程で学んだ現役生が受験する。一方、浪人生は旧課程で学んでいることから、文科省は移行措置として、新旧両課程の問題を用意するなど浪人生への配慮を求める通知を出した。
平成27年度大学入試センター試験の得点調整について
平成27年1月23日
本日、独立行政法人大学入試センターから、平成27年度大学入試センター試験(本試験)の理科2の科目を、別紙「理科2換算表」のとおり得点調整することが発表されました。
なお、「理科総合A」及び「理科総合B」は、調整対象科目ではありません。
また、「地学」及び「地学1」は、受験者数が1万人未満のため、得点調整の対象としません。
本件に関する詳細については、独立行政法人大学入試センターに御確認ください。
- 独立行政法人大学入試センター(※独立行政法人大学入試センターウェブサイトへリンク)
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平成27年度大学入試センター試験の得点調整については、独立行政法人大学入試センターウェブサイトのトップページより御覧いただけます。
大学入試センターは1月21日、センター試験の平均点等一覧(中間集計)を公開した。25万5,554人の受験者データを集計した時点での平均点となっており、教科・科目ごとの平均点、最高・最低点などを掲載している。
平均点一覧では、科目ごとの受験者数と平均点、最高点、最低点、標準偏差を記載。平均点は、国語が200点満点中116.44点、英語は、筆記が200点満点中118.48点、リスニングが50点満点中35.74。
新課程の数学I・Aが100点満点中62.67点、数学II・Bが100点満点中41.95点、旧課程では、数学I・Aが100点満点中70.30点、数学II・Bが100点満点中50.22点となっている。
なお、追・再試験の実施については、407名が対象となる予定。再試験は、4大学で行われた教科・科目に対し5名が対象となり、うち3名が希望した。
早稲田大学は1月20日、2015年度一般入試・センター利用入試出願状況(速報版)を発表した。全学部の募集人員5,580人に対して、20日時点での出願者数は累計3万5,586人。同大のセンター利用入試出願は、1月20日で締め切った。
20日に締切となったセンター利用入試だが、締切日当日の消印が有効となる。願書到着から通常6日間で処理・計上されるため、センター試験利用入試の出願者数は今後も増加するとみられる。
20日時点でのセンター利用入試の出願倍率は、政治経済学部11.33倍、法学部7.59倍、文化構想学部6.22倍、文学部7.82倍、商学部7.52倍、社会学部8.14倍、人間科学部(センターのみ方式)7.24倍、スポーツ科学部(センターのみ方式)4.00倍、国際教養学部8.14倍となった。
このほか、人間科学部の数学選抜方式は3.48倍、スポーツ科学部のセンター+一般方式は6.88倍となっている。
センター利用入試の合格発表は2月7日(土)から。一般入試は出願締切が1月26日(月)、試験は2月12日(木)から22日(日)まで、合格発表は2月20日(金)から行われる。
試験日 | 試験教科・科目 | 問題 | 解答 | ||
---|---|---|---|---|---|
1月17日(土) 第1日 |
地理歴史 | 表紙 | 世界史A | 問題を見る | 解答を見る |
世界史B | 問題を見る | 解答を見る | |||
日本史A | 問題を見る | 解答を見る | |||
日本史B | 問題を見る | 解答を見る | |||
地理A | 問題を見る | 解答を見る | |||
地理B | 問題を見る | 解答を見る | |||
公民 | 表紙 | 現代社会 | 問題を見る | 解答を見る | |
倫理 | 問題を見る | 解答を見る | |||
政治・経済 | 問題を見る | 解答を見る | |||
倫理,政治・経済 | 問題を見る | 解答を見る | |||
国語 | 表紙 | 国語 | 問題を見る | 解答を見る | |
外国語 | 表紙 | 英語(筆記) | 問題を見る | 解答を見る | |
表紙 | 英語(リスニング) | 問題を見る | 解答を見る | ||
音声を再生する 音量調整用音声 |
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スクリプト | |||||
表紙(別冊) | ドイツ語 | 問題を見る | 解答を見る | ||
フランス語 | 問題を見る | 解答を見る | |||
中国語 | 問題を見る | 解答を見る | |||
韓国語 | 問題を見る | 解答を見る | |||
1月18日(日) 第2日 |
理科(1) | 表紙 | 物理基礎 | 問題を見る | 解答を見る |
化学基礎 | 問題を見る | 解答を見る | |||
生物基礎 | 問題を見る | 解答を見る | |||
地学基礎 | 問題を見る | 解答を見る | |||
数学(1) | 表紙 | 数学Ⅰ | 問題を見る | 解答を見る | |
数学Ⅰ・数学A | 問題を見る | 解答を見る | |||
旧数学Ⅰ | 問題を見る | 解答を見る | |||
旧数学Ⅰ・旧数学A | 問題を見る | 解答を見る | |||
数学(2) | 表紙 | 数学Ⅱ | 問題を見る | 解答を見る | |
数学Ⅱ・数学B | 問題を見る | 解答を見る | |||
旧数学Ⅱ・旧数学B | 問題を見る | 解答を見る | |||
表紙(別冊) | 工業数理基礎 | 問題を見る | 解答を見る | ||
簿記・会計 | 問題を見る | 解答を見る | |||
情報関係基礎 | 問題を見る | 解答を見る | |||
理科(2) | 表紙 (新課程) |
物理 | 問題を見る | 解答を見る | |
化学 | 問題を見る | 解答を見る | |||
生物 | 問題を見る | 解答を見る | |||
地学 | 問題を見る | 解答を見る | |||
表紙 (旧課程) |
理科総合A | 問題を見る | 解答を見る | ||
理科総合B | 問題を見る | 解答を見る | |||
物理Ⅰ | 問題を見る | 解答を見る | |||
化学Ⅰ | 問題を見る | 解答を見る | |||
生物Ⅰ | 問題を見る | 解答を見る | |||
地学Ⅰ | 問題を見る | 解答を見る |
1月18日に行われたセンター試験2日目の数学の難易度が予想以上に高かったという受験生の声が集まっている。特に数2Bに苦戦した受験生が多いようで、「難しすぎる」などのコメントがTwitterで話題となっている。
数2Bの試験は、18日の13時40分~14時40分に各試験会場にて行われた。「数学II」「数学II・数学B」「旧数学II・旧数学B」「工業数理基礎」「簿記・会計」「情報関係基礎」が入試科目となっていたが、SNS上で話題となっているのは「数学2B」だ。
受験生からは、「半泣きで数2Bを解いてた」「数2Bがなければよかった」などの投稿が見受けられた一方で、「難しかったって言ってる人多かったから問題ない」という楽観的なコメントも見受けられた。
◆センター試験の数学2Bに関するネット上の反応の一部
「数2Bがなければよかった」
「半泣きで数2Bを解いていた」
「数2Bで滅亡悟った」
「数2Bは難しかったって言ってる人多かったから問題ない(?)」
「数2Bが難しくなってみんなショボンとしとった」
http://www.sankei.com/module/edit/pdf/2015/01/center_sugaku2B_Q.pdf
大学入試センター試験は18日、全国の690会場で理科と数学が実施される2日目の日程が始まった。新学習指導要領で学んだ高校3年生は、学習範囲が広がった新課程の問題に挑戦。浪人生らには、旧課程に対応した科目も設けられた。
新課程の理科は、「生物基礎」など基礎4科目と、「物理」など専門4科目の計8科目から受験科目を選択。浪人生らはこれに加え、旧課程の6科目からも選べる。
数学にも旧課程の科目が設けられたが、「数学2」は新旧両課程で共通。いずれも平均点に20点以上の差があった場合は得点調整を実施する。
今年の志願者数は昨年より1540人減の55万9132人で、試験を利用する大学と短大は過去最多の849校。
センター試験後の予定は、平均点の中間発表が21日、得点調整の有無公表が23日、平均点の最終発表が2月5日となる。
2015年度の大学入試センター試験は、2日目に実施される数学と理科が、新しい学習指導要領に沿った問題が出題される「新課程元年」試験。今回だけ浪人生への経過措置で旧課程の出題もあるが、新課程は学習範囲が広く、浪人生は背水の陣で試験に臨む。
「新課程の問題に対応するために勉強範囲が増えるのは困る」。京都市内の予備校に通う橋口萌名さん(21)の将来の夢は医師。国立大医学部を目指して4度目の挑戦だ。旧課程問題を選択した橋口さんは「何とか今年で終わりにしたい」と意気込む。
国公立大の理系学部志望の近田大志(たいし)さん(19)=川崎市=も「旧課程試験がなくなる以上は今年で合格しないと」。東京芸術大音楽学部を目指して1浪中の山川杏佳(きょうか)さん(19)は「私たちは最後のゆとり世代と呼ばれ、受験でも損していると感じる。今年で決めたい」と話す。
◇文系回復の兆し
志願状況にも変化の兆しが見える。「理系人気が続くが、就職状況の大幅改善や国際系学部に注目が集まり、文系学部に人気回復の兆しがある。特に私立大の法、経済系学部が上昇している」と分析する。
私立名古屋高(名古屋市)3年、浜野天暢(たかのぶ)さん(18)の周りにも、国際系の学部を希望する友人が多い。浜野さんは経営者になる夢があり、私立大の経営学部を志願するという。
福岡県立修猷館高を卒業し、1浪中の二宮清香(さやか)さん(19)の志望先は京都大総合人間学部。「文理の垣根が低い学部で教育関係を学び、国際協力の仕事をしたい」。札幌西高3年の阿部良祐(りょうすけ)さん(18)は北海道大の総合理系を志望。薬剤師を目指す阿部さんは「薬剤師は手堅い仕事で、就職も有利だと思う」と話す。
大学入試センター試験が17日、全国で始まった。初日に行われた国語の評論はツイッターに関する内容で、インターネット上で話題になっている。
文章は評論家・佐々木敦氏(50)の「未知との遭遇」で、インターネット上で簡単な内容でも他人に質問しようとする人や、逆におせっかいで教えたがりな人がいるという傾向や、盗作の問題などについて論じている。
この内容を受けツイッター上では「クソリプ(つまらない返事を送りつける)、パクツイ(パクリツイートの略。他人のツイートを盗用すること)の話だ」などと話題に。「センター国語」がYAHOO!のリアルタイム検索急上昇中ランキングで1位になった他、ツイッターのトレンドワードに入るなどした。
著者の佐々木氏は自身の文章が掲載されたことを人づてに聞いたことを明かし、「どんな設問だったんだろ。なんだか申し訳ないですね。そもそも俺が正解できるのかという」とツイッターで反応していた。
http://www.sankei.com/module/edit/pdf/2015/01/center_kokugo_Q.pdf
◆第1日:2015年1月17日(土)
・地理歴史・公民(2科目選択)… 9:30~11:40(※1)
・地理歴史・公民(1科目選択)… 10:40~11:40
「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」
・国語… 13:00~14:20
・外国語…【筆記】15:10~16:30、【リスニング】17:10~18:10(※2)
「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」ただしリスニングは「英語」のみ
◆第2日:2015年1月18日(日)
・理科1(2科目選択)… 9:30~10:30(※2)
「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」
・数学1… 11:20~12:20
「数学I」「数学I・数学A」「旧数学I」「旧数学I・旧数学A」
・数学2… 13:40~14:40
「数学II」「数学II・数学B」「工業数理基礎」「簿記・会計」「情報関係基礎」「旧数学II・旧数学B」
・理科2(2科目選択)… 15:30~17:40(※1)
・理科2(1科目選択)… 16:40~17:40
「物理」「化学」「生物」「地学」「理科総合A」「理科総合B」「物理I」「化学I」「生物I」「地学I」
(※1)「地理歴史、公民」および「理科2」については、登録した科目数によって試験開始時間が異なる。第1解答科目と第2解答科目の間の10分間はトイレ等で一時退出できない。
(※2)理科1は試験時間60分で必ず2科目選択解答する。1科目のみ受験はできない。
2015年度のセンター試験の時間割について。
1日目(1月17日)
試験時間 | 試験教科・科目 | 配 点 | |
---|---|---|---|
【2科目選択】 10:40~11:40 (60分) |
地理歴史 公 民 |
「世界史A」 「倫 理」 「政治・経済」 『倫理、政治・経済』 |
【1科目選択】 200点 |
13:00~14:20 (80分) |
国 語 | 『国 語』 | 200点 |
【筆 記】 ※英語のみ 17:10~18:10 (60分)※2 |
外国語 | 『英 語』 『ドイツ語』 『フランス語』 『中国語』 『韓国語』 |
【筆 記】 ※英語のみ 50点 |
2日目(1月18日)
試験時間 | 試験教科・科目 | 配 点 | |
---|---|---|---|
9:30~10:30 (60分)※3 |
理 科(1) | 「物理基礎」 「化学基礎」 「生物基礎」 「地学基礎」 |
【2科目選択】 100点 |
11:20~12:20 (60分) |
数 学(1) | 「数学Ⅰ」 『数学Ⅰ・数学A』 |
100点 |
13:40~14:40 (60分) |
数 学(2) | 「数学Ⅱ」 『数学Ⅱ・数学B』 「工業数理基礎」 『簿記・会計』 『情報関係基礎』 |
100点 |
【2科目選択】 16:40~17:40 (60分) |
理 科(2) | 「物 理」 「化 学」 「生 物」 「地 学」 |
【1科目選択】 200点 |
大学入試センター試験が17、18の両日、全国690会場で実施される。志願者数は前年度より1540人減の55万9132人で、今春に高校を卒業する生徒のうち志願者の割合(現役志願率)は42・5%で過去最高となった。
現在の高校3年生から、理科と数学は学習する範囲が広がった新学習指導要領に基づく新課程で学んでいる。このうち理科の出題範囲が広がった。
浪人生など旧課程で学んだ受験生は、今回限りの経過措置として、旧課程に対応した問題を選択できる。双方の平均点に20点以上の差があった場合は、得点調整も実施する。
大学入試の本格的な幕開けを告げるセンター試験が17、18の両日、全国で行われる。学習指導要領改訂前の浪人生と、学習範囲がより広い新たな課程で学んだ「脱ゆとり」最初の世代がともに受験。新旧指導要領が混在する今回は、数学と理科で異なる課程に対応した2通りの問題が用意される。しかし経過措置は今回限り。浪人生からは「来年度は受験科目が増えるので不安」という声も多く、まさに“背水の陣”の様相を呈している。
「一から学ばないといけない来年はつらい」
宇都宮大教育学部(文系)を目指すさくら市、男子予備校生(19)は、来年度の負担増を考えると「今年で決めたい」という。
この男子予備校生の場合、今回は理科を「生物Ⅰ」で受験するが、仮に経過措置のない来年度だと、生物に加え、化学や物理などで受験する必要があるという。
矢板市、女子予備校生(19)も「受験科目が増えるのは大変。正直、私大も含めて合格できたら今回必ず進学したい」と話す。
また、新課程は現役生と希望する浪人生が選択できるが、旧課程は浪人生だけで競うことになる。
いよいよ今週末に大学入試センターが実施される。気象庁の週間天気予報によると、センター試験当日の1月17日と18日の天気は、北日本から西日本の太平洋側は晴れ時々曇り、北日本から西日本の日本海側は曇りや雪の見込み。
気象庁が1月13日10時45分に発表した週間天気予報によると、センター試験当日の1月17日と18日の天気は、北海道や東北、西日本の日本海側では、気圧の谷や寒気の影響で曇りや雪の所が多い。一方、関東甲信地方や近畿地方では、晴れ時々曇り、降水確率は20~30%となっている。
2015年度の大学入試センターは、過去最高の849大学が参加。このうち、国立大は82校、公立大は84校、私立大学は523校、公立短大は16校、私立短大は144校。志願者数は前年度比1,541人減の55万9,131人で、現役生は前年度比12,073人増の45万5,391人、既卒者は前年度比1万3,186人減の9万8,728人、高卒認定合格者などその他は前年度比428人減の5,012人となった。