神原ワールド稽古場日誌

神原ワールドが繰りひろげる劇の世界・公演のお知らせ・稽古場の模様を皆様にお届けします♡

マレフィセント

2019-10-29 13:14:37 | 演劇

 ヴェノムも変わってきたのですね。複雑化してきたこの世界と同じで、単純な構造ではなくなってきたみたいです。彼らは世界を映すのかしら。

 「マレフィセント2」を観ました。何故かTOHOさん、ハロウィンのこの期間、マイレージ会員は1200円にしてくれててありがとさん。

 すべてのものは変わることができるのかな、…とそんな希望を抱いてしまう。愛する者の為なら笑って死ねるというその眼差しは、もうそれだけで圧巻なのです。かつてブラッドピットも人ならぬものを演じていました(「ジョーブラックによろしく」)。あの時も、この男、こんなことができるのかと驚いたものです。マレフィセントも人ならぬもの(魔女)です。人ではないのに…という逆説的な展開。ドラマとしては深くて未知なる領域があって楽しい。「シェイプオブウォーター」もそうであったように、我らに想像もできない裏切りを見せ続けてくれるのならば、もう何だっていいです。もっと見せて~(^^♪

 多くを語らない主人公の心情がひしひしと伝わってくる、そんな映画がちらほらあって、最近ちょっとうれしいシマでありました。

                

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再び don`t stink

2019-10-25 11:13:35 | 演劇

 考えなしに演じることはないが、考えて演じない。

 理解しようとしてお芝居を観るとしくじるのに似ているかしら。理屈で理解するのと、感じ取ったものを自分なりに理解するのとは、全く違うものなのです。

 大先輩のデカルコマリィさんの舞踏を観ているとよく思います。かつて、いつの間にか理屈に傾いている自分に気づくことがあったので。

 何が起こているのかを考えるのではなく、目の前で繰り広げられていることを自分の中に流し込んだ上で、吐き出すもよし、受け入れるもよし、なのです。現代人は、感じることを無条件で実行し辛くなっているかも知れません。ただ見て感じるだけでも、後から思考は追いかけてきます。言い知れぬ感覚と共に。

      

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ひとりハロウィン🎃

2019-10-18 11:27:13 | 演劇

 右目がね、眼底出血しちゃって、赤いのですわ。早々私だけ「ひとりハロウィン」というわけ。なんだかな~(ただの疲れ目ですよ)(^^;)

 というわけで、今回は私、稀代の文学者と異形のものの二役をいただきました(つまりは2チームに出演します)。私のような者があのような方を演じるなんて…。でも実は、30年前にも一度演らせてもらったことがあるのです(しかも大ホールでド芯)。その時は何とか務めさせていただきましたが、今回の方が直球勝負。時間の長さは関係ないのです。密度の問題です。

 私個人は、よくからかわれます。演劇関係者から。セリフを嚙んだり、忘れたり、違うことを言ったり…。まともな俳優としては扱ってもらえないこともしばしばです。「何を言うかわからない奴」とも言われます。「スジナシ」やったら無敵なんやけどね。

 役の生理と自分の生理をマッチングさせるのが下手なのは事実です。役として感じたまま反応する時があります。勿論そんなことをしてはいけないので慌てて稽古通り修正します。当然、リズムが狂ったりします。相手役をびっくりさせることもあって、申し訳ないです。でも、私はその時私ではないのです。だから何も覚えていないことがあります。自分のやったことの記憶がないことが。集中と緊張が渾然一体となっているというか(じゃあカオスじゃん)。だもんで、よく揶揄されます。つい先日も稽古場前でからかわれました。致し方ないとはいえ、40年やってきてこれかと時々落ち込みます。

 俳優の人生には何も残りません。作家は作品が残りますが、俳優は人の記憶にしか残りません。少しでも誰かの記憶に残ることができたなら。誰かの、忘れられない「私」になりたいと思う今日この頃です。今更、「特別な人間」にはなれないかもしれないけれど、「誰かの特別」にはなれるのではないでしょうか? 

 精進いたします。皆さん、力尽きるまで観てやってください。よろしくお願いいたします。

 

                 

                       

 

 

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稽古日シェア

2019-10-11 16:38:16 | 演劇

 11月16・17日の「わらわら草紙」四の章は、4つのお話を4チームで上演いたしますので、稽古場も時間で区切ってシェアいたします。

どこも使わない日がないように注意をして(大体満杯です)振り分けます。シェア稽古場…ですね。

 福井公演から帰ってきて1か月程で次の公演。正直、疲れは全くとれていません。しかし、我らに時間はありません。5年先の約束ができない歳になってしまいました。

 よく「お客様に御観せできるようにしてから上演しなければ」と言うのを聞く。なるほどその通りだ。しかし、どこが及第点なのだろう。芝居は日々変わる(クオリティは下がらないことが前提ですが)。芝居に我々が追いつくのが早いか、芝居が逃げ切ってしまうのか。これは熾烈なデッドヒートなのですよ。我々の命を懸けたデッドヒート。申し訳ありませんが完璧は待っちゃおれませんのですわ。申し訳ない。お客様には我らの命を観ていただきますです。はい。

 

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ただいまです

2019-10-07 17:39:02 | 演劇

 劇団浮狼舎福井公演/武生演劇工房みちしるべ第1工房編「壊れた夜空」終演いたしました。

素朴で素敵な劇場でした。JR武生駅からもそんなに遠くない(でもタクシーで千円以上かかりますが)民家を改装した劇場。天井の梁が昔風の太い木材であったのが印象的でした。本当に旅芝居で来たくなるような小屋でした。福井・武生の皆々様、ありがとうございました。

いろんな所で芝居ができる。それだけで幸せです。我々は自分を輝かすところを心得ている。どうしていいかわからない人生ではなく、輝ける人生を得られて幸せです。板の上以外は適当だったりもしますが、ここぞという所があるのはやはり幸せ者です。

長閑で美しかった福井の風景、しばしさらばだ! さて次は、「わらわら草紙」だ!

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