神原ワールド稽古場日誌

神原ワールドが繰りひろげる劇の世界・公演のお知らせ・稽古場の模様を皆様にお届けします♡

感じる心

2020-05-29 15:58:29 | 演劇

 今日久しぶりに、YouTubeで「グレイテストショーマン」の出演者によるワークショップセッションで「This is me」を聴きました。いや、観ましたかな? 歌うはご存知レティ役のキアラ・セトル。

               

 最近、ビールのCMでこの曲が使われていますが、あれにはガッカリです。弾みのある曲だからというのもあるのでしょうが、ああいう使われ方は力が抜けます。一度でも歌詞を見た方なら何の歌かお分かりだと思います。TVとはいえ、そぐわないものを見せられるのは、やはりちょっとね。

 前出の、YouTubeのワークショップセッションは本編以上の感動があります。何故かは…実際に観ていただければ、イントロデュースで真相がわかります(キアラ・セトルで検索)。

 感じる心は初めから備わっているものではないと思います。それは経験と記憶と直感によって高められてゆくものです。だから小さいお子さんに「ほらきれいだろう」と言っても、よくポカーンとしていたりします。そりゃあ色彩だとか何だとかはわかるので、何となくは感じているのでしょうが、やはりその子の人生に見合った美しさを感じていると思います。時には、見たこともないものを見てしまった時のように、理屈抜きで受ける衝撃と言うのもあります。しかし、結局はその人の人生(経験・記憶・直感)に見合ったものを感じているのだと思います。

 それでも、とても近いものを共有する瞬間というものがあります。一番わかりやすいのはスポーツですね。試合や競技は、素晴らしさを多くの人が瞬時に感じることができるものだと思います。経験も境遇も違う人たちが共に同じ気持ちになることはとても貴重なことなのです。同じ思いを受け取ってほしいと思ってもなかなか上手くいかない経験は皆さんもおありでしょう。

 ですから、演劇による共同幻想などというものはかなり高度なことなのだと思います。演劇が難しいのではなく、それに対し、心を開くことが難しいのです。好きな俳優が出ていたり、好きな曲を使っていたりすると、その突破口になったりするのでしょう。きっかけはほんの些細なもので良いのです。感じる心を育てるには、心をほんの少し開かないといけないのではないでしょうか?

  演劇はそのためにあの手この手でアプローチします。お客様もほんのちょっとAF(エーティーフィールド)を解除して近づいていただければよろしいかと存じます。まずは観にいらしてくださいませm(__)m

                     

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夏は来ぬ

2020-05-26 16:32:14 | 演劇

 「なつはきぬ」と読みます。カ行変格活用は漢字のままだとわかりにくいですね。「こ」なのか「き」なのか。「きぬ」(カ変+助動詞完了)と読めば「来た」であり、「こぬ」(カ変+助動詞打消)であれば「来ない」になります。

 また 夏がやって来ました! 夏といえば怪談。怪談といえば劇団すかんぽ長屋「深川生首橋」。7月18・19日大阪in→dependent theatre 1stにて公演の予定です。怪談というと「ダメ!」と拒否反応をされる方も多いと存じます。いろんな怪談があると思いますが、所謂この世に思いを残して逝ってしまった者の無念であったり、純粋な不可思議であったりと、そこには様々なドラマがあると思います。

                              

 では、なぜ怪談やホラーは怖いのでしょう? 

 一般的な死ではなく、特殊な状況で死と向き合うことが恐ろしいのではないでしょうか。怪談ですから、それ(死)を際立たせているので、日常見たくないものと強く向き合わなければならない。となれば、やはりそれはツライでしょうね。「死」は未知なるもの、不条理なものとして我々に迫ってきます。しかし、「死」と向き合うということは「生」を意識することにもつながります。「死」を見つめ、突き詰めていくことが「生」を追い求めていくことにもつながっていると私は思っています。ホラー好きは死が好きなわけではないのです。「生」を実感しようとしているのです。ただカタチが極端なもんだから、敬遠されがちですが…。

                    

 2010年に、劇団ハレンチキャラメル(既に解散)第4回公演で「流しの下の骨を見ろ!」という怪談をやりました。今回も4回目(夏だし)、怪談ものをやります。よかったら覗いてやってくださいな。お客様あっての私らです Σ(´∀`;)

 

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借りぐらしの安太郎

2020-05-23 21:15:24 | 演劇

 劇団すかんぽ長屋の物語には必ず登場する人物がいる。

 安太郎。誰も素性を知らない小博打うち。遊び人ながら剣術の心得があるやくざなあんちゃん。女の切れ目がなく(安太郎が転がり込むことの方が多い?)、長屋の皆とは良好な関係を築いている。元来は風来坊なのかもしれない。しかし、今はこの江戸のすかんぽ長屋に住みついている。彼との付き合いも4年目を迎える(私こと島上とおるが安太郎を演じます)。まだまだ謎の多い御仁です。借りぐらしのアリエッティならぬ借りぐらしの安太郎です。

                     

 元々、年に一度、人情時代劇をやろうと立ち上げた座組劇団(劇団すかんぽ長屋)でした。春秋には劇団浮狼舎(母体劇団)、神原組(演劇ユニット)とそれぞれ特徴ある演劇集団の名の下で現代劇、時代劇と毎年がんばっております。演劇界の我らもこの未曽有の事態に壊滅的な打撃を受けました。いや、まだこれからも続いて受け続けることでしょう。映像配信を駆使してがんばっている皆さん、何としても演劇を発信し続けようとするその姿勢に頭が下がります。

 私たち(劇団すかんぽ長屋、劇団浮狼舎、神原組)は実体としてのLIVEにこだわり続けようと思います。それぞれやり方は違えども、立ち止まらず発信し続けていこうという点では皆同じだと思います。立ち止まればそれは停滞ではなく、後退であると知っているのです。力を蓄え、再出発を画策している皆さんもおいでだと思います。皆さん、チャンスはあります。行く手を阻まれても、めげてなんかいられませんよね。やってやろうじゃありませんか。こちとら伊達に河原に住んでんじゃねえんだ。どんな窮地もはなっから承知の助だっての(^_-)-☆

 明日も稽古。とにかく稽古の出来る日々に感謝ですm(__)m

 

 閑話休題

 

 今年3月に逝ったY女史から32年前にいただいたカップソーサー。今も大事に使っています。一番憩う茶器です。ゆっくり珈琲を飲むときは必ずこれを使います。こんなに長く使った食器はありません。

 彼女はこれを見ているとシルクロードの悠久の時を感じると言っていました。  今は私がそれを感じています-☆

 

 

 

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「深川生首橋」発進!

2020-05-21 11:14:31 | 演劇

 昨夜は初稽古。庄内の稽古場でした。台本(10p)も発端から好調にスタート!やりまっせ~!

 今度は怪談「深川生首橋」。夏にやらんともったいない。どんな話になるのか、乞うご期待。                ☆BGMは なぜか東宝「宇宙大戦争」www.youtube.com/watch?v=-Qep0es_pUU

 稽古を終えてさて晩ご飯、というてもまだ休業緩和前日。しか~し、十三は結構、アンダーグランド。ラーメン屋、食堂とガッツリ開いてる店もちらほら。昨夜はライオンカレー(カレー屋さん)でしっかり食べて(白峰さんはトッピングぷらす)帰りました。店を出ると未だに信じられないほどの人通りのなさ。広い交差点はほぼ無人の様子でした。でも稽古終わりは飯を食って(時には酒も飲んで)帰ります。ダァー!

                    

 

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死に至る病

2020-05-20 12:48:58 | 演劇

 哲学者ケルケゴール曰く、「死に至る病とは、絶望のことである」。

 では「絶望」を止めるのは「希望」だろうか?でも「希望」という言葉はあまりに曖昧だ。

 「絶望」を止め、翻してくれる活路とは? 

 それは「可能性」である。可能性は活路であり、絶望を打ち砕ける唯一の方法なのではないだろうか?

 そこに選択肢が、道が生まれるのではないだろうか?その道を歩み出して、初めてそこに「希望」が生まれるのだ。

 可能性を見出せ。そして、その道(選択肢)をただ前へ前へ。 今はただひたすら前へ進むのだ。

 

                                  Go a head. make my day.

                                                             

 

 

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