38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

小さい大きい、安い高い。

2011年03月18日 | 農と暮らしの日記
収穫・出荷中の9月播き人参。
これはスーパーに並べるものだから洗ってある。写真の2本組みで400g弱、198円の値札を付ける。スーパーではこの価格は上限ぎりぎり、というか、すでに上限を超えているようだ。なかなか売れない。単価は500円/kgで同じなのに200g弱の小さな人参2本組みに98円を付けたものはほぼ即日で売れる。見た目はこの198円のほうが形も肌もきれいでおいしそうな気がするのに、貧相な外観の98円が先に売れる。98円の小さい人参を2倍量つめた「198円」も作ってみたことがあるけれど、それはやはり売れにくかった。

ということは、買われる理由は「1本が小さい」からではない。
「1パックが安い、少ない」からだろう。葉ものと違って日持ちがするわけだから400g買ったからといって無駄にして捨てる心配もなさそうなものだが、「使い切り」が意識されているのだろうか。この数日メディアをにぎわしている「買いだめ」とは逆の現象だ。袋は同じものを使っているから98円のほうが資源の無駄遣いだ。とまで言うなら98円袋をやめればいいようなものだけれど、それでは小さい人参が大量に余ってしまい、それも「無駄」だ。飲食店などでまとめ買いしてもらえば包装の無駄が省けるだろうと言われる。確かにそれはその通りで、そういう注文を取っていたこともある。けれど、お店のほうが長続きしない。また余る。安くすれば使い続けてもらえるだろうと言われるかもしれない。けれど、小さいからといって安くする理由がこちらにはない。手間を考えればむしろ高くしたいくらい。とかなんとか、毎朝ぶつぶつ言いながら袋詰めする。ひとりきりの楽しい時間だ。



金曜、晴れ。予報通り朝は冷え込み、2、3℃か。日中も寒い一日。
朝:6時過ぎからごはん。薫がスーパー出荷、ついでに市内配達。
午前:僕は宅配便その他のセットの追加の収穫と荷作りの仕上げ。
午後:じゃが芋の種芋を切る。日曜からは雨の予報なので、その前に明日植え付ける予定。



東北地方太平洋沖地震発生から1週間。
メディアの関心は完全に「津波」から「原発」に移っている。「想定外」という言葉、その想定外の場合にはまた何か手の打ちようがあるという時にしか「想定」などという軽い言葉は使ってはいけないのではないかと思う。その先に手がない場合、そもそも「想定」などしてはいけないのではないかと思う。

<本日の野菜セット>例
里芋・じゃが芋のいずれかまたは両方、人参、春どり大根、蕪(最終)、菜の花(小松菜、蕪、チンゲン菜、白菜から1~2種)、その他セットにより、ほうれん草、春キャベツ。
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