38歳からの百姓志願~実践編。

霊峰・石鎚を仰ぎ、瀬戸内の陽光を望む愛媛県西条市、「有機菜園 藤田家族」無農薬・無化学肥料の野菜と暮らし。

仕事? 家事? 余暇?

2010年07月17日 | 農と暮らしの日記
一週間前に仕上げの土寄せをした里芋。
そのときは畝の谷間を管理機で普通に歩ける状態だったのが、今日はもうこれほどに葉が覆いかぶさってきている。約40m×5列分、種芋はすべて前作のもの。ここまでくれば、あとは乾燥が続くようなときに畝間に水を流し込んでやるだけ。9月末頃から「試し掘り」で小さいものをセットに入れられそう。

さて、写真の「空」を見てもわかるように梅雨明けである。ついに。
九州から関東まで一気に明けた(とみられる)そうだ。四国ではほぼ平年並み。梅雨入りは6月13日で平年より約10日遅れだったから、「短い梅雨」といえるのだろうが、雨量はたぶん平年並みかそれ以上に多く、印象としては「たっぷり降った、普通の梅雨」だった。末期の大雨、当地でいうところの「石鎚の大糞流し」もあった(このときです)。



土曜、予報は晴れ時々曇りで、梅雨明け発表間違いなし。
真はバレーボールの大会、渚は午前中に合唱コンクールの合同勉強会で神拝(かんばい)小へ、午後は学校でバレーの練習、薫もその当番。

午前:セットはない土曜日なので、その他の収穫と荷造り少し。作業場で在庫のじゃが芋の整理。
午後:田んぼの草とり約3時間。全体の1割ちょっと終了。夕方から夜、机しごと。



午後の田んぼの草とりは、日差しが強く、きつかった。
6/19に田植えして、ほぼ1か月、無農薬の田んぼを放置していたわけだから、それなりの状態になっていることはわかっていたが、実際に素足で入り込んでみて、溜息、または絶句。ま、それでも暑い日に水に触れながらの外仕事だから、気持ちはいい。

それにしても、誰か援農に来てくれないかなぁ、などと考えつつ。
いやちょっと待てよ。これ、「仕事」じゃないんだから、援農ってことはないよな。野菜は経営用だけど米は自給用で販売はしてないから、「お客さん」に手伝ってもらうという図式がそもそも成り立たない。田植えはまあ、「農的なイベント」ということで。

では、田の草とりは「家事」なのだろうか。
家で食べる米を作るために草とりするわけだから、お米を買いにスーパーに行くのと同じ、ということは「家事」かもしれない。家事なら、しんどいのは当たり前、そして、誰か他人に手伝ってもらうというのは本来おかしい。家のことは家の人間がしなきゃ。

だけれど、ちょっと海岸まで出かけて魚を釣ってくるのは「家事」だろうか。
なんとなく、違う気がする。家庭菜園やるのを「週末農業」と言ったりするけど、釣りは「週末漁業」とかは言わない。魚屋で買えば早いのをわざわざ釣りに行くわけだから、「釣りが趣味」、それだけである。そして、岸壁から釣り糸垂れるのどかな光景はまさに「余暇」だ。

ということは、うちの稲作は「趣味」、あるいは「余暇」?
米屋かスーパーか直売所で買えば早いのを、わざわざ作る、それも手植えだ、無農薬だ、稲木干しだっていうんだから、まさに「趣味」だ。が、「余暇」と言われると、さすがにちょっと違う気がする。いや、「趣味」と言われるのもかなり違う気はするけど。だけど、「世の中3連休」の初日、「家族はみんなどっか行っちゃったし、ちょっと出かけるかー」と、短パンにサンダルで出かけた僕、まあ、客観的に見れば「余暇」なんだろう。

……とか、つまらないこと考えながら、ひたすら草をとる。
この3連休でひと通りやっつけておかないと、発芽の揃いそうな人参、蔓の間から草が樹になりかけているさつま芋、そして数々の果菜類など、梅雨の間に猛烈な勢いで草が成長している畑が次々に待っている。そっちは「仕事」。3連休、「余暇」をたっぷり楽しんだあとはたっぷり「仕事」、である。世の理(ことわり)。43歳、相変わらず考えることがしょうもない。



誕生日を家族がささやかに祝ってくれた。
真は野菜の箱からバッタが飛び出すしかけのおもちゃ?を帰宅後にささっと手作りしてくれた。箱の各面には茄子、トマト、ズッキーニ、トウモロコシの絵があり、それぞれ葉と花もリアルに書き添えられているあたり、さすがに芸が細かい。
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2 コメント

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石鎚の大糞流し (やさしい先生)
2010-07-18 22:18:50
梅雨も明け、真夏の日射しになりましたね。
蝉の声も今年初めて気づきました。

「石鎚の大糞流し」I小日記にも書いたところでした。リンクさせていただきました。
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Unknown (藤田敏)
2010-07-21 13:31:50
ありがとうございます。
少なくともこの数年は毎年これがありますね。異常気象といわれますが、これが来ると(畑は困りますが)、地球、まだ大丈夫かも、と思ってしまいます。
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