つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

付喪神大集合!

2007-03-01 20:59:33 | 木曜漫画劇場(紅組)
さて、リバイバル第3弾の第821回は、

タイトル:雨柳堂夢咄(其の一~其の十一)
著者:波津彬子
出版社:朝日ソノラマ

であります。

鈴:久々に「マリア様がみてる」を全巻読み直してるLINNで~す。

扇:何でいきなり『マリみて』の話なんだっ! と突っ込むSENでーす。

鈴:え? だって、ホントに1巻から読み直してんだから、仕方ないじゃん。
しかし、やっぱこの小説、主人公の祐巳ちゃんが出張ってなければ、斜め読み街道まっしぐらやなぁ(笑)

扇:そりゃ、一人ぐらいはまともな人間がいないと話にならんだろう、この世界。

鈴:まぁ、そりゃそうだ。
……つか、だいたい祐巳ちゃんのお姉さま(祥子)からして子供だからなぁ。

扇:ああ、あのお姉様ぶってるガキか。

鈴:二度目も思いっきりファンに喧嘩売ってんな(笑)
まぁ、まったく否定しないが
しかし、このままで行くと、「マリみて」のあとは「彩雲国物語」あたりをまた読み返しそう……(爆)

扇:そして、その次は『乃木坂春香の秘密』を読み直すんだな?(笑)

鈴:なぜわかる!?(笑)
まぁ、さすがにそれはない……だろう……と思う……に違いない……。
……あ、それより「9S」の続き読むからそれはないっ!

扇:ハマってるねぇ。
つーか、やっぱ君に電撃勧めたのは正解だったな。
ほっといても、どんどん良さげなものを選別してくれる。(笑)

鈴:をい、こら。
……まぁでも、実際、電撃は無節操なだけあって、いろいろといいのも悪いのも揃ってるからなぁ。
だが、このところ、意外にそれなりに読めるのがあるので、ラノベの日曜日は電撃が多い。

扇:他が悪いとは言わんがな。
ファミ通文庫とジャンプノベル外しとけば大丈夫だろう。(偏見)

鈴:ファミ通文庫は、まぁ、まだマシかな。
メディアファクトリーはやめとけ(笑)
とりあえず、いままで読んだ中で、まぁ、キャラ小説でないものはないし、ストーリーもかなりいまいちなのしかなかったから。
ジャンプノベル……あれ、まだ生き残ってたの?

扇:MFか……一番売れ線ぽい『ゼロの使い魔』がプチヒット行かなかった時点で、キツいかも知れんなぁ。
ジャンプノベルのその後は知らん。多分、まだ出てるんだろうけど。
あ、もう一つ外すのがあった。初期の富士見ミステリーはやめとけ。レーベル立ち上げるために、既存の作家に無理矢理ミステリぽいものを書かせて大失敗してる。
秋田禎信とか冴木忍とかが書いたミステリはとても読めたもんじゃなかったぞ。

鈴:富士見ミステリーは……。
以前読んだ「ROOM NO.1301 おとなりさんはアーティスティック!?」で、もういいです、って感じやなぁ。
あ、でも「9S」の葉山透がこの文庫で出してるみたいだから、これだけは読むかも。

扇:『ルーク&レイリア』シリーズか。
悪くなさそうだから、俺も探してみるかね。
いや~、ホント、『自動作家評価システムLINN』って便利だわ。(笑)

鈴:待て、私が先に読む(笑)
……って、なんだその自動何たらってのは!
だいたい、読み方がぜんぜん違う……はずだが、評価は大して差はないな、そういえば……。

扇:褒める本の評価はまちまちだが、けなす本の評価は大体同じだな。
あ~、ただ、女性作家に対する評価は大きく好みが分かれるかも知れん。
同じ作品を読んでそこに流れる空気を、暖かいと取るか、ヌルいと取るかの違いはでかいぞ。

鈴:けなす……あー、「IX ノウェム」とかな(笑)
でも、女性作家の評価ってのはわかるわなぁ。暖かいとぬるいは、梨木香歩なんか、顕著だろうなぁ、そういうとこ。
私は雰囲気に浸れれば、それでとりあえずOKってとこが大きいからなぁ。
いかにも感性派の読み方だな(笑)

扇:俺は最悪の場合、楽屋裏まで読んじまうからなぁ。
梨木は……多分もう読まないだろう。
下手ではないが、致命的なまでに合わない人だ。

鈴:そういうところが理性派だよなぁ、相棒は。
……しかし、梨木は……エッセイの数十ページを読んでから、読む気がなくなったな(爆)
やっぱり、作家は作品で語ってくれ、って言うのがあるからなぁ。

扇:このまま続けると第888回のネタがなくなりそうだから、本題に入ろう。
以前、LINNが紹介した骨董品不思議奇譚です。
長いこと使われてきたおかげで妖怪が宿った品や、故人の強烈な想いが込められた品などを巡る人情話がメイン。
基本的に一話完結ですが、長く続いてるだけあって、たまーにメインキャラ絡みの話が連続して描かれることもあります。

鈴:……あんまり突っ込みどころがない紹介やなぁ。
まぁ、実際そのとおりなんだが……。
とりあえず、雨柳堂と言う骨董屋にやってきた(迷い込んだ)骨董品にまつわる出来事をオムニバスで語る和風ファンタジーであります。

扇:何もボケることなく進んでるので調子狂いますが、そのままCMに参りましょう。


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鈴:では、本編の主人公の蓮(名字不明)
祖父が営んでいる骨董店「雨柳堂」で手伝いをしている孫で、その骨董品の本質や、そこに宿る物の怪などを見抜く程度の能力(東方風)を持つ。
ゲストキャラの持ち込んだ骨董品や事物にまつわる出来事やその思いから、「美味しんぼ」の山岡&栗田夫妻のように、何となく解決に導くことを得意とする。
美形ながら、基本的に飄々とした様子で、たまに(物の怪が見せた幻ながら)少年っぽくないほどの艶を見せるなど、や○いファンにはたまらないシーンをもこなす万能キャラ。

扇:狂言回しで、神様キャラだからな、この子。年齢不詳だったり、性別が怪しかったり、生い立ちが謎だったりするのは仕方あるまい。
では、本作の数少ない常連キャラの一人、篁 青二郎。
闇の世界の住人で、贋作を作っては売り歩く、ある意味骨董屋最大の敵。
元は陶芸家一門の後継ぎだったが、血のつながらない兄に遠慮して家を飛び出し、逆に彼を追い込んで破滅させてしまったという暗い過去がある。
特殊な力こそ持たないものの、立ち位置はそのまんま『ダーク側の蓮』であり、幾度となく短編のメインを張っては、ちょっとした気まぐれで人助けなどもしたりするキャラ。
蓮と違ってあちこちを転々としているため、旅先で事件に巻き込まれるというお約束も多く、作者にとってはかなり有り難いキャラだと思われる。
ちなみに、この手のキャラのお約束として、やたらと女性にモテる。(笑)

鈴:では、いろいろと出ながらも定着しなかった本編のヒロインの釉月。
骨董品の繕いをする家に弟子として住み込みで働く少年……もとい、少女で、雨柳堂の骨董品に宿る物の怪たちに大人気のおとなしい少女。
手にした、壊れた骨董品のあるべき姿を見ることが出来る蓮と類似の能力を持った子で、篁との因縁がある物語のキーパーソン。
しかし……んなことより、釉月ちゃんってかわいいよね、素直だし、引っ込み思案だし。
おじさん的に、かわいい子だし、かいぐりかいぐりしてみたいよねぇ。
幸せになりなさい、って感じよね(爆)

扇:萌え萌えなおっさんはほっといて……後、誰かいるっけか?

鈴:萌え萌えって言うな!
まぁ、後は……いねぇなぁ。
蓮のじいさんとか、ほぼ毎回出張ってるのはいるが、紹介するまでもなかろう。

扇:ま、この三人さえいればどうにかなるわな。
雨柳堂に持ち込まれてくる骨董品絡みでトラブルが発生し、その回のゲストキャラが蓮のサポートを受けてそれを解決するのが基本パターンで、たまに篁や釉月が客の知人役だったり、客そのものだったりする話が入るって感じだからなぁ。

鈴:そうねぇ。
あとは、釉月や篁にまつわる話がいくつか続いて、連作っぽい感じになるのが入るくらいだな。
基本的には、1話完結のオムニバスだからねぇ。

扇:まぁにゃ。
ただ、ゆっくりとだが釉月の過去が明らかになり、それに篁を絡ませることによって、マンネリ防止をしているのは好感が持てる。
人物の顔の描き分けは少ないものの絵は綺麗だし、和風テイストな雰囲気は良く出てるし、オススメなのは間違いないやね。
いつ終わるのか不明なのが、難点と言えば難点だが……。

鈴:まぁ、確かにいつ終わるんだ、これ、って気はするよなぁ。
とりあえず、釉月と篁の決着がついたらいいころだとは思うがねぇ。
ともあれ、ちょいとひとを選びそうな気はしないでもないが、確かに絵は綺麗だし、基本は1話完結のオムニバス。
掲載雑誌からホラーか? と言う感じがあるひともいるだろうが、話そのものはおもしろいのでオススメであります。
と言うわけ、今回の木曜劇場、通称木劇は、この辺でお開きであります。
では、再見~

扇:そういや、これってネムキだったな……。
まぁ、ハロウィンだって、『カルラ舞う』とかいう普通の少年漫画載せてたんだし、いいとしよう。
物語の内容にまったく触れてませんが、いい感じの人情話です。
では、今日はこのへんで。さようなら~



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