のんびり娘の謎

10円が2個で、、、12円?今日の前の日は、、、前の日?のんびり娘のお答えは、理解できない謎ばかり。さぁ、どうする?

忘れられない子供達

2013-11-18 08:37:21 | 先生方に②参考になれば
学級崩壊状態のクラスから、いち早く逃げ出すように
教室の外に出るようになってしまったA君。

もともと持っているものもあって、敏感に色々なことに反応してしまう。

今は、お医者さんからのアドバイスもあって、
先生方も無理に教室に戻そうとはしなくなったけれど、
最初のうちは、彼が落ち着いたら教室に戻るように誘導して、
そして、彼が暴れるという悪循環を起こしていた。

彼は、嫌な気持ちをなかなか忘れない。
忘れることが出来ないのだと思う。

だから、一見落ち着いた状態に見えても、
教室に戻って、彼をイライラさせた原因を作った子を見ると
また、怒りの気持ちが噴き出して、いきなり
(彼にとってはいきなりではないのだが・・)
殴りかかったりしてしまうの。


忘れられないというのは、辛くて厳しいなって思う。

誰だって、嫌な思いの一つや二つは生活の中で毎日体験しているけど、
他の楽しい記憶に上塗りされて、忘れていくから生きやすい。

でも、彼は、嫌な記憶の方をしっかり覚えて忘れない。
嫌な記憶のあるところには行きたくない。
だから、どんどん自分の居場所が狭まってくる。

塗り替えをしてあげたいのだけれど、
教室は、崩壊状態を他の先生達が必死で支えている状況だから、
行かせれば、悪い方の記憶がまた重ねて塗られていく。

だから、彼が教室から出てきたときは、
その判断を褒め、嫌な記憶を良い方へ塗り替えられるように、
語りかけてきた。
「そこで出てきたのは、正しいね。イライラ虫に負けなかったね。」
という形で、まず、彼が自分のことを嫌いにならないように。
自分の判断力に自信を持てるように。
そして、「イライラしたら殴る」ということは「負け」だと
認識してくれるように。

そして、彼をイライラさせた原因を分析する。
彼もまだ2年生だ。イライラさせられた原因が
彼の誤解だったりすることもままある。
それを、丸ごと受け入れて、彼を正しいと受け止めてしまえば
かえって彼が狭くなり、今後の生活がきつくなるから、
誤解があれば分析して解くし、
他の子供も、彼と同じように「成長の途中」なのだと
話していく。

今できないことはたくさんある。
その「できないこと」に拘って、自分で自分を辛くしている
A君には、「できている」ことに目を向けさせたいから。
そして、A君自身が他の子に向ける
「できてないから許せない」という視線もやわらげてあげたいから。



忘れられない脳だから、嫌な記憶はなるべく薄めていくように、
良い記憶は、繰り返し語らせて強化する。

そんな話しかけを心がけています。

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