狭山下水処理場。
今日は一日勉強の日であった。
9時半SAYAKAホールでの講演会、神戸西神ニュータウン自治会長、絹川正明氏の話、「市民自治を学ぶ、自治会は変革する」を聴く、大変参考になる話であった。
私達の自治会も待ちの姿勢でなく積極的に住民に働きかけることが必要だと感じた。
午後は「まちづくり大学」で液体廃棄物の狭山下水処理場「水みらいセンター」の見学。
東池尻の10万㎡余り(甲子園球場の2.5倍)の広大な敷地に最新技術による大規模な処理施設が建設されている。
大阪府が川の流域ごとに流域下水道を設置、昭和42年富田林市狭山町金剛処理場(処理水量10,000㎥/1日)から供用開始。
その後順次範囲を広げ、大和川流域に大阪狭山市、河内長野市、富田林市を包括した大和川下流南部流域下水道を設置してきた。
現在工事している処理場の屋上はは21年度中に下の絵に描いてあるような綺麗な緑地公園になり市民に開放される予定だ。
生活排水(汚水)に多少雨水が流れ込んだ水を処理してゆく過程での水の状態。
下水管を通ってこのセンターに送られてきた下水を微生物を使って見事に再生処理しさらに河川や海水の環境汚染の元凶といわれる窒素・燐をほぼ完全に除去し東除川へ返している。
「脱水ケーキ」とは汚水を圧縮乾燥させたもので最終的には800~900℃で焼却される。
処理場の中はメッチャ広く、直径2mの流域下水管を通して流れてくる汚水は前処理設備を経由して「最初沈殿池」に入る、ここで水中の大きな浮遊物(人間の汚物)を沈殿させて取り除く。
この絵のように「嫌気層」「無酸素槽」「好気槽」「最終沈殿槽」「砂濾過槽」を経て下の写真のように綺麗な水になってゆく。
処理場の中は大きな工場のようだ。
処理場の上に上ってみた。
ちなみに下水普及率は 大阪狭山市99.9% 富田林市79.2% 河内長野市63% 大阪府92.7% 全国70.5%となっている。
下水が流れ込んでから14時間かけて最終処理された水は東除川へ放流され大和川へと流れてゆく。
敷地内に「せせらぎの丘」という小川と池が造り再生処理済の水を流しており池には大きな鯉が沢山いた。
これも下水を流し込んでくる管である。
道中土地の起伏がありスムーズに流れないのでの長野中継ポンプ場、錦織中継ポンプ場の2箇所で圧力をかけて送っている。
脱水ケーキを焼却したあと出来る砂を使ってレンガを作っている。
出来たレンガは硬くて重くコストも1ヶ¥210と高く一般に流通が難しい。
今のところは道路の舗装など公共工事に使われるケースが殆どのようだ。
下水処理場から出て帰る途中の歩道にはレンガが使われていた。
この処理場の建設費は2,000億円で現在工事を続けているが人口の減少で当初予定した処理量が必要なのか様子を見ながら進めているようだ。
大阪狭山市の年間下水道会計は
歳入 歳出
下水道使用料 8億円 公債費 10億円
地方債 3億円 建設費 1億円
一般会計からの繰り入れ 3億円 流域下水道負担金 2億円
その他 1億円 好況下水道管理費 1億円
(合計 15億円) その他 1億円
(合計 15億円)
下水道使用料8億円/年間処理量680万㌧ =117円/㌧
下水道総費用15億円/ 〃 =220円/㌧
となっている。