91年から20歳以上の学生に国民年金への加入が義務付けられた。
そして97年1月からは基礎年金番号が導入された。
しかし91年から96年までの間で国民年金を支払い、この間に卒業して就職
した学生の国民年金が就職後取得した基礎年金番号に統合されていない
ことが発覚したと新聞に出ていた。
社保庁のやってきたことがいかにその場その場での場当たり的な思いつきで
行われてきたかがよく分る。
しかし年金保険収入を増やすために社保庁の方で一方的にに学生に加入を
義務付け国民年金番号を振り当てておきながらまた新たに基礎年金番号を
導入した時その統合が大変な作業になることは分っていただろう。
それを見落としていたなど普通では考えられない。
基礎年金番号を導入するに当たってそれに関係する関連業務については
念には念を入れて検討されたはずである。
上部のシステムを作る部署では当然統合事項に入っていたと思う。
素人が普通に考えても思い当たるだろう。
またその統合作業が大変な作業になることも理解していたと思われる。
いまいろいろ不備が指摘され大勢の人を投入し、莫大な税金をかけて
やろうとしている作業は当然その時にやらなければならない仕事であった
のだから。
上部管理部門は机上で思いつき発案するだけで実務を行うのは下部の現場
だからそれがいかに大変な作業であっても自分たちの知った事ではない。
最終的に考えられるのは統合作業をし入力する現場ではこんなややこしい、
面倒な仕事は日常の業務の中で処理しきれないことは分っていた、だから
後回しにされ、放ったらかしにされ、忘れられていたのが真実だと思う。
彼等の仕事は責任感もなければ、責任を追及されるシステムにもなって
いないのだろう。
仕事に対するノルマもなければ、評価されることもないのだろう。
可哀想だといえば可哀想だがそういう組織になっているのだ。
ただ黙って責任のない仕事をしておれば好況、不況に左右されることなく
世間並みの給与とボーナス(全て我々から巻き上げた税金)が貰えるのだ。
私の知り合いが以前勤めていた会社は大阪のビジネス街にある新しい、
広い、立派なビルの一部分に入っていた。
そのビルには大阪の社保庁の中枢が2フロアーも借りていた。
そのビルに用事があってエレベーターに乗ると社保庁の入っているフロアー
からノーネクタイでスリッパを履いた人がよく乗ってきた。
何かまわりの人と雰囲気が違うのだピリッとした緊張感がなくだらしなく
見えるのだ。
今にして思えばヤッパリと理解できた。
アベチンゾウは好きではないが彼らのことを「クズ」と言い、「クズは排除
する」といった、これには同感だ。
ぜひ徹底的にやって欲しい。
ついでに政界の「クズ」も排除して欲しいが・・・
この「クズ」を守るためにいろいろの法案に反対をしているのが「民主党」
「社民党」「共産党」だ。
社保庁に限らず公務員には組織の欠陥があるのだ。
社保庁の場合トップに数十人のキャリアがおり、その下に数百人の国家
公務員がおり、さらにその下に一万数千人の地方公務員がいる。
そしてその身分は決まっており仕事でいくら頑張っても上には行けない
組織になっている。
だからお互いの仕事はバラバラで脈略がないのだろう。
役人は頭から自分たちが偉いのだという意識で仕事をしている。
だからこちらから申告しない限り何も教えようとはしないのだ。
まず役所の方から何もかも情報を開示するようにならなければ何時まで
経っても同じことの繰り返しになるだろう
この根は深い、我々有権者はどう判断すればいいのだろう?