磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

世紀の黒い霧 原爆投下への道程

2007年07月01日 | 読書日記など
『世紀の黒い霧 原爆投下への道程』
    L.ギオワニティ、F.リード(著)/
       堀江芳孝(訳)/原書房s47年

この本が出版されたころには、フレッシュなことでしょうが、このような本はいくつも出版されているので、読んでみてさほど驚きはありませんでした。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「▲戦争に勝つためには、米国が日本に原爆を落とす必要はなかった。」


これは、多くの人たちが書かれていることですね。
もはや、日本には戦う力はなかったとも……。

--この本ではありませんが。
しかし、原爆投下された後にもきれいな服をきて、戦意高揚する輩がいたそうです。
どうして、今まで戦ってなかったのか……。
戦意高揚するだけで内地にいた人たち。
『右翼はいつも安全なところで、戦意高揚するのみで危険な目にあうようなことしない』という方もいますが、それも合っている場面でもあるだろうと、このことでは想いました。
--被爆者の助けもしないで、(他者には命をかけて)戦え!
あきれたものですね……。


そして、多くの本で書かれてある『フランク報告書』。下「」引用。

「科学者たちは『フランク報告書』においてその“実演”に反対した。」

海に投下して、デモンストレーションすればいいという。
その威力をみれば、実際に投下されればどうなるか、理解できるというもの……。

B29につめない場合は、英国機ランカスターの使用を考えていたという。


戦争をやめようとするが、無条件降伏をせまる米国。
天皇制維持を狙う日本。
それに対して、アメリカは。下「」引用。

「「この種の声は敗北する敵の、『やりがちな心理戦争の武器』であると警告した。彼は、『わが政府の政策は大統領の示した無条件降伏主義を続けて来たが今後も変わらないものである』と言明した」。」


文化のホロコーストでもある東京大空襲、そしてヒロシマ・ナガサキ……。
そこには、戦後、統治しやすいように、とことん叩いておこうという姿勢も感じられるのではないでしょうか?









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PHP文庫 人間というもの  司馬遼太郎

2007年07月01日 | 読書日記など
『PHP文庫 人間というもの』
   司馬遼太郎・著/PHP研究所2004年、2004年8刷

表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「人は、その才質や技能というほんのわずかな突起物にひきずられて、思わぬ世間歩きをさせられてしまう。」



司馬遼太郎の小説には名言が豊富ですね。
その名言をテーマごとにわけて取り上げられた本といっていいかと思います。

輝ける竜馬、くすむ現代の政治家。下「」引用。

「「日本では、戦国時代に領地をとった将軍、大名、武士が、二百年数十年、無為徒食(むいとしょく)して威張りちらしてきた。政治というものは、一家一門の利益のためにやるものだということになっている。アメリカでは、大統領が下駄屋の暮らしの立つように政治をする。なぜといえば、下駄屋どもが大統領をえらぶからだ。おれはそういう日本をつくる」
 竜馬のこの思想は、かれらの仲間の「勤王の志士」にはまったくなかったもので、この一事のために、竜馬は、維新史上、輝ける奇蹟といわれる。『竜馬がゆく 三』」

世襲制のような政治家を生み出す体質として、今もくすんでいる政治家。
われわれ庶民とは大きく意識も違うよう……。
今も竜馬が愛されるのは、この点も大きいと思う。

猥談で、西郷を誉める竜馬。下「」引用。

「猥談の節度がかんじんだ。その節度の感覚のある男ならなにをやっても大事を成せる男だ。わしのみるところ西郷は達人だな、と妙なことで西郷をほめた。」

節度がない中高年男性が多い時代ですね。
とくにエリートほどひどい気がします……。

勝が人斬り以蔵にいいたかった。下「」引用。

「勝がいいたかったのは、一人の生命と一国の生命とはおなじ重さだ、ということだったのだが、以蔵はついにわからずじまいで、そのみじかい生涯をおわった。『竜馬がゆく』」

格差社会で、人を切り捨てていくだけの政治家もわかっちゃいない。
しかし、以蔵ほどの人気もあるまい。
まだ、以蔵の方が夢や愛情がある……。
だけど、そんな夢を見たら、テロリストとかわらないかも?

資本主義について書かれています。下「」引用。

「資本主義は本来、物をつくつて売って利潤を得ることなのに、しっかり者の社長たちが企業を引きずって、それ以外のことでもうけはじめた。それが日本の経済をめちゃくちゃにし、人心をも荒らしてしまったということがある。 『土地と日本人』(「現代資本主義を掘り崩す土地問題」)」

司馬遼太郎にとって、資本主義はよいもののようであったようです。
モラルを大切にする珍しい作家・司馬遼太郎。
モラルがないというのが特質のエロ・グロ・ナンセンスの多い業界のなかで、特筆されるのは当然のことでしょうね。


外交についても名言ですね。下「」引用。

「繰り返すようだが、外交は一国の利害で割りきられた政治技術の範囲を出ることがないのである。
 が、孤絶した環境のある日本においては、外交は利害計算の技術よりも、多分に呪術性もしくは魔術性をもったものであった。」

どうも、いまだに日本は奇妙なもの。
いや、奇妙をこえて気色が悪いものになっていると司馬遼太郎ならいいそうな事態になっています。
魔術にかかわっている人たちは何をしているかも理解できないようです。









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ONE LOVE/PEOPLE GET READY Bob Marley

2007年07月01日 | 読書日記など
世界は一つ!

ONE LOVE/
PEOPLE GET READY

Bob Marley


レゲエの神様ですね。
--吉田神社にも祭ってほしい人ですね。

こういう方を目標にして生きたら、ご利益があるやもしれません。

それを記念して、雅楽でこの曲を演奏することも、平和を愛する日本の神様たちもお喜びになられることでしょう。


昔の日本人はインドや中国の神様も神様としたのに……。
了見が狭くなったものです……。
--それとも、ぼくが広すぎるのか……。


このタイトルがジャマイカ・フェスティバルのタイトルについてますね。

GlayのアルバムのタイトルもONE LOVEでしたね。

















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083 戦争が……

2007年07月01日 | ライト小説
総理がコジキでコジキがソーリィー

四章、ゼロサム社会




083 戦争が……


「十代っていったら、楽しいはずの年齢じゃないの」

「そんなことないでしょう。十代なんて、楽しくないですよ」

「人によって違うんだよ」
と、ソーリィーは笑った。

……どうして、こう自分自身を物差しにしてしか考えられないのだろう。

「でも、若い子どもたちまでもが、追い込まれているってことですなあー」
熊谷老人は苦痛の表情をした。

「いやいや、そうじゃないって、愉快犯なんですよ。人殺しっておもしろいってねえー。あきれたもんだよ!」

青年の世界は、すべて楽しさを人は追い求めているようだ。

--これも、また自分自身を物差しにしている……。

「そんなものがおもしろいのだろうかあー」
ソーリィーは服をしぼりながらいった。

「おもしろいわけがないなあー」
青年でも、理解したようである。

「そうさねえー、追い込まれているから、そんなことが楽しいなんて、思い込んでしまっているだろうねえー」
と、熊谷老人は幽霊のような顔をしていた。

「追い込まれるとわけがわからなくなる……。それが人間ってものですね」

「ところが、プライドだけは一人前。……だから、空威張りしたくなるんだろう。バカにされたくないから、異常な行動をとるんだろう。ホラーや猟奇的な映画やマンガも目にするから、それがいいもののように勘違いもしているのだろう……」

「人に勝つ、そんなことのみが価値があるように育てている……。それなら、当然そうなるものだろうなあー。私の子供のころは負けるが勝ちだったよ」

「戦争も子どもたちに悪影響を及ぼしていると思う……」

「そうだね。人を殺すことがヒーローなんだから、これも個人の戦争とでもいいたいのだろう……。」

「しかし、ベトナムでヒーローになった人たちも決して幸福な生活を送っているとは限らない。」

「心を荒廃させることは間違いないね。」

「それは誰にでも、わかることではないだろうか?」

「わからない人たちもいる……。わたしの年齢でもいる…」
熊谷老人は寂しそうだ。

「いい戦争なんて、ないんだ。人と人が殺し合う……。そんなことに美しさなんてない。」








閑話休題

人は立場によって、

それぞれの考え方をもつものですね。

これは、仕方がないことです。

しかし、仕事をする立場、

公人という立場を忘れた発言は、

世の中の多くの人に不信をあたえ、

希望を失わせます。

「原爆投下しょうがない」
と久間氏発言 責任問題に発展も
【中国新聞】'07/6/30


最近は偉い人たちが社会全体のことを配慮できず、

われわれ庶民は困ったものです……。











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