心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

丹波の秋を楽しんできました。

2022-11-09 11:07:42 | Weblog

 冬の始まり「立冬」を迎えて、木枯らしこそ吹かないものの、朝夕肩をすくめる季節になりました。ニシキギやカリンなど庭の木々も日増しに色づき始め、徐々に冬に向かって歩き出しました。
 そういえば昨夜は、皆既月食、それも惑星食の同時発生という442年ぶりの天体ショーがありました。世界のどこに行っても見えるお月さまですが、理屈では分かっていても不思議な風景を眺めました。
 そんななか、次の日曜日には大学時代を共に過ごした仲間たちとの同窓会があります。大学紛争後に解散した団体ですから、OB会員は減るこそすれ増えることはなく、対面の同窓会は今回が最後になるかもしれません。
 9月半ばに開催案内を発送したのですが、中には逝去のお知らせがあったり、常連の方からは後期高齢者となり1人で京都に向かうのが難しくなったとか、オリーブの収穫時期と重なったとか、様々。それでも、予定以上の方々にご参加いただけることになり、ほっとひと息です。
 人数が固まったところで、昨日、懇親会を予定しているビアレストランに予約を入れました。若い女性店員さんが手際よく日時、料理等を確認していきます。最後に呑み放題はいかがなさいますかと。「みなシニアですからそんなに呑みません。一、二杯ビールをいただきながら、学生時代に良くお邪魔していたお店でみんなでワイワイガヤガヤ古き良き時代の思い出を語る時間にします」と答えると、その女性、大きな声で「いいですねえ」と。ひょっとしたら同じ大学の現役学生なのかもしれません(笑)。

 さて、先週末ささやかな日帰りバスツアーで丹波篠山に行ってきました。メインは黒大豆枝豆の収穫体験、篠山城址界隈の散策でしたが、最後に立ち寄った十九山「達身寺」が強く印象に残っています。
 達身寺は、奈良時代に行基によって開創され、丹波地域で最も古いお寺の一つと言われています。平安・鎌倉時代の仏像多数を所蔵し、そのうち12躰が国の重要文化財、34躰が県の文化財に指定されているとか。丹波の田園風景が広がる一画にひっそりと佇んでいました。
 茅葺き屋根の風情ある本堂、その横の宝物殿には一木造りの仏像がたくさん並んでいました。でも、中には損傷や風化が進みなんとも痛ましい仏像もあります。その謂れをご住職に尋ねると、廃寺の時期もあったようです。そうしたことを記した古文書が残っていないとも。悲しい長い歴史を経て今日に伝わる仏像を拝見させていただきました。
 この達身寺ですが、本堂を守る茅葺き屋根の修復に合計1600万円が必要とのことで、現在、茅葺き屋根全体の修復費の半分800万円をクラウドファンディングを通じて支援を求めています。
 そうそう、丹波のお土産は「黒豆茶」でした。「血液をさらさらにし、糖尿病・高脂血症・脳卒中・更年期障害・動脈硬化などを防ぐ効果あり」との謳い文句につられてお持ち帰りでした。その香しい黒豆茶を最近、毎日いただいていますが、その効用かどうかは別にして血圧が平常値になっています。このほか、酒蔵巡りで出会った特別純米大吟醸「夢の扉」もお連れしました。音楽振動醸造装置で毎日、モーツアルト40番、ヴェートーベン6番を聴きながら醸造されたお酒です(笑)。

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