この本の中でおもしろいなと思った箇所をすこし言うと、たとえば
著者がアメリカに住んでいた当時、所得税の最高税率が70%ほどあり
貧困をなくすために金持ちからもっと税金を取ろうという議論があった時に
金持ちの肩を持つ論者や議員が
「金持ちに課税したらアメリカンドリームがなくなっちゃうじゃないか」
と反論したんだそうです。
この意見を聞いた著者は「国民が強制的に宝くじを買わされている感じがした」そうです。
つまり買ったときの配当は大きくする代わりに、全員高い税金を払えと。
たしかに同じだ(ほとんどの人が負ける)と思いました。
話は変わりますが、消費税を上げるか、所得税を上げるかのよくある議論ですが、
みなさんはどちらを上げた方がいいと思いますか?
どっちも上げてほしくないけど(笑)、わたしだったらどちらかといえば消費税です。
あと、海外ではよくみる「物乞い」ですが、
日本ではいなくなった(かどうかは知りませんが、確かにあまり見ない)ことを
著者は、社会が豊かになったからと捉えず、
「とても厳しい時代になった」からと書いてるんです。
その原因を「お金をくれる人が少なくなったからではないか」と書いています。
まあ日本には、寄付文化というのはほぼありませんが
宗教の問題もありますよね?
キリスト教では寄付をしないと天国へ行けないとか、収入の10%を寄付しろとか。
そういうことには本書では触れていませんでしたが。
あと、自殺する人の7割はうつ病だとか・・・。
たしかに精神病んでなければ怖くて自殺なんてできない。
この本、タイトルは興味を引きますが、期待したよりつまらず冗長で、
10ページもあれば足りそうな内容だったことが残念だった。
この国の冷たさの正体もよくわからず...。
励みになるのでクリックして下さい