ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

11/08/20 花形歌舞伎第三部「怪談乳房榎」で勘太郎の熱演を堪能!

2011-09-06 23:58:39 | 観劇

8/20は国立大劇場の「第9回亀治郎の会」昼の部から歌舞伎名所散策企画を経て、新橋演舞場の第三部公演へという欲張りな一日。ご一緒した皆さんと新宿西口のデニーズでおしゃべりをしていたら最初の舞踊劇「宿の月」には間に合わなかった。まぁ、第三部は勘太郎四役早替りの「怪談乳房榎」がお目当てだからいいかということで(^^ゞ
スイーツを食べる時間がなくなったせいか小腹が空いてしまった。そこで観劇前に三階通路に店を出していた「めでたい焼き」を食べたくなって行列に並んだ。型の周囲にはみ出した部分はお客さんに渡す前に鋏で切られてしまうのだが、切らないでとお願いしたら今回はたくさん残ったのを回してくれた。本当は焼きが甘かったりするのでダメなんだそうだけどね。客席で一口パクついたあとで思いついて撮影したので背びれの上に歯型の切れ込みあり(笑)

【怪談乳房榎 中村勘太郎四役早替りにて相勤め申し候】
「怪談乳房榎」は歌舞伎座さよなら公演の勘三郎主演の舞台を観ている。その時の記事アップであらすじを公式サイトを引用しつつ加筆して書いているが、正確でないところがあるのに気が付いた。浪人の磯貝浪江は偶然にお関と知り合ってひと目惚れしたのではなく、見初めてから近づくのだ。ここにお詫びするm(_ _)m
今回の主な配役は以下の通り。
勘太郎=うわばみ三次/下男正助/菱川重信/三遊亭円朝
獅童=磯貝浪江 七之助=お関
市蔵=住職雲海

冒頭の花見客で賑わう江戸向島の隅田堤の茶店の女として今回も小山三が出演。同じ91歳で同じ8月20日生まれという雀右衛門は長らく舞台で姿をみていないが、小山三が元気な姿を見せてくれるのは嬉しい。お関の七之助に今日が誕生日といじられていたが、まさに当日だったようだ。

前回の勘三郎がこれで最後という話が出ていたが、まさに今回から世代替わりの上演。勘太郎は大汗をかきながらだったが、早替りの熱演は若さが生きた。獅童も色悪がけっこういいじゃないかと思わせる磯貝浪江だった。これからは四谷怪談の伊右衛門なども期待できそう。七之助のお関とのバランスもよく、楽しめた。
浪江は下男の正助を騙して義兄弟となり、親の敵と偽って重信を殺す手伝いをさせた後、邪魔な赤ん坊の真与太郎を四谷角筈十二社の滝壺へ棄てに行かせる。観劇直前の十二社の散策をしてきたので、滝は今ではもうないがうっそうとした木立の中の雰囲気はなるほどと思え、より楽しめてよかった(四谷角筈と四谷がつく地名は江戸時代はかなり広域だったとのこと)。

勘太郎が赤ん坊を抱くところなどは、子息の誕生も経ているので実に情感があってよかった。父の前名の勘九郎を襲名することも決まっているし、前倒しで父の役をどんどんつとめることになったのをプラスに活かしてくれていると思う。
滝の本水のところの身代わりと入れ替わりながらの立ち回りで、身代わりの役者さんの顔がやけに勘三郎に似ているように見えてちょっと驚いた。まぁ勘違いだと思うが、早く舞台で元気な姿を見たいという気持ちがそのように見えた原因かもしれない。
この秋からの平成中村座、チケット代はお高いが頑張って観に行く決意を固めている。

8/13花形歌舞伎第一部「花魁草」「櫓のお七」
8/13花形歌舞伎第二部「新作歌舞伎 東雲烏恋真似琴」「夏 魂まつり」


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
好演でした (mayumi)
2011-09-07 16:06:52
それぞれに役者のバランスも良く 何より勘太郎が良くやっていて、楽しめた演目でした。

平成中村座、長丁場なので どう観るべきか 思案しています。
返信する
★「たまごのなかみ」のmayumiさま (ぴかちゅう)
2011-09-08 22:07:33
今回から世代替わりの上演でしたが、勘太郎、獅童、七之助のバランスがよかったです。特に勘太郎は大汗をかきながらでしたけれど、早替りの熱演は若さが生きていました。声が勘三郎そっくりと思わせられるところも何か所もありました。
一方、何年か前の秀山祭で歌舞伎座2階ロビーに展示されていた若き日の初代吉右衛門の写真を見て、勘太郎にそっくりなので驚いたことがあり、ご一緒した方に見ていただいたらやっぱりびっくりされていました。祖父の先代勘三郎が初代吉右衛門の弟なのですからやっぱりDNAがつながっているんだなぁと痛感していました。勘太郎は安倍貞任の初役の時、当代の吉右衛門に教わりに行ったそうです(こういう時代物の立ち役は父に教わるよりいいですからね)。だから、播磨屋の骨太の芸質も継承していると思うので期待しています。そうなると染五郎もうかうかしていられないと本気になってくれていて、若手が切磋琢磨している様子がよくわかります。
11月平成中村座は松嶋屋父子もご出演とのことで、チケットをとるのが大変そうですが、頑張りたいと思っています。
返信する

コメントを投稿