ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

09/05/31 「60歳のラブレター」を母と観る

2009-05-31 23:42:45 | 映画(映画館、DVD、TVを含む)
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4/29に「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」を母と観て、その時の予告編にあった「60歳のラブレター」を次は観たいというリクエストに応えてMOVIXさいたまで一緒に観てきた。今回も京浜東北線の電車で合流することに成功し、チケットを確保。今日で5%オフサービスが終るデニーズカードもしっかり使って昼ごはんを食べてからしっかり観た(笑)

【60歳のラブレター】
映画のことならeiga.com」のサイトによると概要は以下の通り。

長年連れ添った夫婦が、互いに言えない感謝の言葉を1枚のはがきに綴る企画「60歳のラブレター」に着想を得て製作された、熟年男女のラブストーリー。夫の定年退職を期に離婚することになった孝平とちひろ、喧嘩は絶えないが友だちのように仲の良い正彦と光江、愛妻を亡くした医師の静夫と彼に好意を抱く麗子……3組の男女が織り成す人生の悲喜こもごもを描く。監督は「真木栗ノ穴」の深川栄洋。
主な出演者は以下の通り。
中村雅俊、原田美枝子、井上順、戸田恵子、イッセー尾形、綾戸智恵、星野真里、内田朝陽、石田卓也、金澤美穂、佐藤慶、原沙知絵、石黒賢、他

私の印象は「団塊の世代の夫婦のファンタジー」というところだ。シネコンの中でも小さな部屋で一日4回の上演回数だが昼の回は満席だったし、私たちの観た回も団塊の世代の夫婦づれが多い感じだったが、妻が観たいというのに夫がつきあっているという雰囲気。お隣に座ったご夫婦はダンナさんが30分くらいの間隔で3回も外に出て戻ってきたのでニコチン切れを我慢できなかったのだろうか(笑)
3組の夫婦それぞれに胸キュンの展開で、全く期待しないで観たわりには眠くもならず座っているのも苦痛でもなかったなという感じ。魚屋の正彦(イッセー尾形)が光江(綾戸智恵)が麻酔から目覚めるかどうかの部屋で思い出のビートルズの「ミシェル」を弾き語る場面などはイッセー尾形を見直してしまったくらいだ。けれども積極的に映画館で観なくてもTVのオンエアを待ってもいいなぁという作品だった。予想的中。

さてリクエストした母に観終わってどうだったと聞いたところ、「60歳のラブレターっていうくらいだし、やっぱり70代が観る映画じゃなかったね」と言う。最後の場面で孝平(中村雅俊)が元妻のちひろ(原田美枝子)が恋人候補(石黒賢)と一緒に季節はずれのラベンダー畑に来たところに先回りし、30年ぶりに彼女の願いに応えてラベンダー畑を大きく描いたものを見せてやり直そうと言い、彼女もそれに応える場面に白けた声を出していたからやっぱりねぇとは思ったが、ありえない甘い設定だということらしい。確かにそうなんだけれど、不況でせちがらく先行きに夢をもてない今の世の中だからこそ、こういう甘あまのファンタジーもあってもいいと私は思うが、母は今回も毒舌・・・・・。

「予告編に次に観たいのがあった?」と聞くとあったよという。ポスターを一つ一つ見ながら確認していったら、役所広司初監督作品「ガマの油」だった。なるべくリクエストに応えてはあげたいが・・・・・・(^^ゞ

映画を観た後、一人で夜ご飯を食べるのが嫌だという母親の希望をいれて映画の半券を提示して200円割引サービス実施中のバイキングの「餉餉」で食事。私と一緒の食事は嬉しかったらしいが、「次からこの店はなしね」という評価。私はやはり映画の後はお茶だけで家に帰りたい。

駅に向かっている時に「スタートレック」を観にきていた娘と父親に遭遇。出かける前に「向こうで会うかもねぇ」と言っていたら本当になってしまって笑えた。お互いに2組とも親孝行の図である(^^ゞ
今回も私は母親をJR京浜東北線で一緒に南浦和まで同行し、武蔵野線に乗るまで付き合って見送って家に戻ってきた。ここまでやれば安心のようだ。

写真は今回はなし(^^ゞ

09/05/30 春の花粉と梅雨の間隙をぬって

2009-05-30 23:59:51 | つれづれなるままに

月一回の娘の通院の後、娘は友人と池袋のオタクエリアに出かけてしまった。通院は私と一緒じゃないと行かないのだそうだ。行きたくない所に出かける時は助けが必要で、自分が行きたい所への外出は自力で行ける・・・・・・香山リカ先生が雅子妃もそうだと指摘する「新型うつ」の症状にそっくりじゃ~。まぁ、診察室には自分ひとりで入って話ができるようになっているし、あせらない、あせらないと自分に言い聞かせつつ・・・・・・(^^ゞ

私は一人で帰宅して春の花粉と梅雨の間隙をぬってやらなければならないことを一つずつやっていかなければ!
日が暮れる前にベランダにホースで水を流しながら大きな亀の子タワシで土埃と花粉を洗い流す大仕事をやる。

手すり部分にも一階の家の壁の方に流れ落ちないようにしながら水を少しずつ流して内側の壁の黒い筋状の汚れもこすり落す。ここまでやれば大きな洗濯物を物干し台に干す時に少しこすっても洗い直しにまでならずにすむ。
頑張った~!!
そして春の花粉の季節に洗えなかった冬の起毛のベッドパッドを夜洗って丸一日干しておくぞ~。ちゃんとたたんでしまえなくて押入れにとりあえず突っ込んである羽根布団にも梅雨になる前に風が通せるだろうか?
間に合って欲しいけれど・・・・・・。

09/05/23 日生劇場ミュージカル「シラノ」鹿賀丈史の心意気

2009-05-29 23:08:09 | 観劇

「シラノ・ド・ベルジュラック」のストレートプレイは未見。緒形拳の「白野弁十郎」を見逃したことがかえすがえすも残念。
Wikipediaの「シラノ・ド・ベルジュラック(戯曲)」の項はこちら←あらすじはこちらを参照。
上記にも書かれている市村正親主演の「シラノ・ザ・ミュージカル」を赤坂ミュージカル劇場で観たことがある。今度は鹿賀丈史シラノを観ることができるというのは嬉しいことだった。鹿賀の「ジキル&ハイド」を観てワイルドホーンが見込んでの世界初演だという。「マリー・アントワネット」といいこの作品といい、日本ミュージカル界の蓄えた力が海外からも認められたということだろう。

【ミュージカル「シラノ」】原作=エドモン・ロスタン
<スタッフ>
音楽=フランク・ワイルドホーン 脚本・作詞=レスリー・ブリカッス
演出:山田和也 翻訳:松岡和子 訳詞:竜真知子
<キャスト> ( )内は参考までに「シラノ・ザ・ミュージカル」のキャスト
シラノ=鹿賀丈史(市村正親)
ロクサーヌ=朝海ひかる(西田ひかる)
クリスチャン=浦井健治(山本耕史)
ル・ブレ=戸井勝海 ラグノオ=光枝明彦
ド・ギッシュ伯爵=鈴木綜馬 
佐山陽規、林アキラ、大須賀ひでき、中西勝之、金澤博、岡田静、阿部よしつぐ、家塚敦子、池谷京子、今泉由香、岩田元、岩本貴文、大江尚毅、岡本茜、神田恭兵、小関明久、小西のりゆき、守谷譲、橋桂、中山昇、福山 出、山田展弘

長く「レ・ミゼラブル」に出演していたカンパニーが「ジキル&ハイド」に続いて「シラノ」の舞台に揃っていて双眼鏡でアンサンブルまでしっかり観て懐かしく安定したアンサンブルの合唱シーンも堪能する。さらに劇団四季時代から大好きだった光枝明彦の声も加わって男声合唱の場面はもう至福の感じ。朝海ひかるは初見だが凛として美しく歌もいいしロクサーヌとして申し分なし。

鹿賀のシラノは剣豪の近衛騎士として申し分のない押し出しぶり。これは華奢な市村よりも立派な体躯ということで存在感は勝る。ところが毒舌を発揮するコミカルなテンポの速い台詞で「ラ・カージュ・オ・フォール」で感じていた危惧が増幅。映画やTVまで手を広げた鹿賀の舞台の台詞術は舞台に力を集中している市村に劣る。さらに歌の場面で鹿賀の歌唱力が明らかに衰えたことを痛感。やはり「ジキル&ハイド」がピークでご本人もそれを自覚しての幕引きだったのだとあらためて思った。声が伸びないし急に高音になるところでひっくりかえるしで悪戦苦闘している様子が贔屓としてはとてもせつない。しかし名優も老いるのだ。今年は玉三郎でもそういう舞台に遭遇してしまったし、時が過ぎていく残酷さもかみしめる年となっている。
しかし共演者がみな鹿賀丈史を尊敬の念をもって温かく支えて包み込んでいるカンパニーの雰囲気を感じて嬉しくてたまらない。そういった意味で鹿賀丈史の最後の主演ミュージカルになるであろう「シラノ」が再演されていくだろうという確信をもった。

作品そのものは冒頭にあげた原作の戯曲をよく踏まえられている。市村主演の舞台ではド・ギッシュ伯爵の横恋慕のあたりの記憶があまりないのだが、今回はそのあたりも鈴木綜馬のコミカルな芝居が生きてとても印象に残った。その伯爵も最後には立派に騎士道を発揮するという美味しい役を鈴木が熱演。シラノの友人役のル・ブレの戸井勝海はジキル博士の友人のアターソンに続いて温かな人柄がにじむ好演。
合唱シーンがとにかく見事!開幕の芝居小屋の場面、シラノの御用達のラグノオの店の場面、ガスコン青年隊の場面もとにかく何役もこなすベテラン勢の歌声を堪能。佐山陽規の声も個性的で大好きだ。

舞台装置もなかなか凝っていて見応えあり。最後の場面、赤く色づいた葉(ちょっと大きすぎたけど)が落ちて尼僧院に庭を敷き詰めるところはNHKの大河ドラマの「天地人」の「紅葉のような家臣になれ」と兼続に諭す母の場面も思い出す。綺麗だなぁと観ていると、だんだんとシラノの致命傷の血と血を吐くようにロクサーヌへの想いを死に際に吐露するイメージが湧いてきて、その色と重なっていく・・・・・・。

今回はロクサーヌという従妹との幼い頃の思い出も何度も繰り返されたし、何度もシラノが想いを伝えようとしてできなくなるというもどかしい場面も印象に残っているし、その上での最後の告白なので切なさが増幅されている。

幼い頃からロクサーヌはシラノが美貌だけでなく自分が語りかける言葉にきちんと反応してくる知性のきらめきにどんどん惹かれていったのだろうとか、ロクサーヌもシラノの言葉で刺激されて知性感性も磨かれていったのだろうとか、二人の関係の築かれ方への想像が広がる。しかしそれだったらなおのこと、ロクサーヌにはバルコニーの告白の声をしっかり見破って欲しかったと思うのだが、そこはやはりクリスチャンの美貌に心を奪われて理性の目が曇っていたのだとしか思えない。

シラノは最後の最後にロクサーヌへの想いを告白し、「男の心意気」だけを持っていくと言って息絶える。白野弁十郎と同じく「男の心意気」なのねぇと思いながら噛み締めてみていたが、またはっと気づいた。ジキル同様に愛する女の腕の中で死んでいく主人公の役なのね!と。鹿賀丈史の主演作にふさわしい幕切れだ(^^ゞ

きっとファイナルと銘打った公演まで再演があるだろう。ちゃんと毎回一回はしっかり見せてもらうつもりだ。
クリスチャンのダブルキャストの中河内雅貴が友人の通うダンススタジオ所属と最近になって知った。評判がよかったとのことで再演時に是非観たいと思っている。

写真は今回の公演の宣伝画像。

09/05/28 減感作療法、アイビーの植え替えその後

2009-05-28 23:59:48 | 医療・介護・福祉など

日曜日の記事の後、アップできずにいたらご心配の電話をいただいたりしてしまった。コメントへの返事も滞り、恐縮至極である。
土曜日に「シラノ」、日曜日に演舞場歌舞伎昼の部、火曜日に演舞場歌舞伎千穐楽夜の部と観劇が続き、月曜日には減感作療法の注射だったし、水曜日は一ヶ月ぶりに渋谷からマネージャーがやってきてのミーティングとなんだかんだと日々燃え尽きてしまっていた。
気がつくとどこででも「疲れちゃったなぁ」と独り言が口をついて出ていて、自分で気がついて苦笑いだ。ボキャブラリー貧困の極みだ。

写真は昨年の10月に自宅のベランダの小鉢から職場の近くのお壕の側に植え替えさせてもらったアイビーのその後の姿を今日のランチで外に出た時にちょうど雨の合間だったので携帯で撮影したもの。最近、何人ものスタッフが雑草をとる作業をしてくれているので周囲が綺麗になって全貌を現した(笑)やっぱり家に置いておくよりも元気だ。

自宅ベランダに残った大きな植木鉢の寄せ植えの方は水をやるのを全く忘れてしまっていてこの春先に枯れ果てているのに気がついて愕然とした。花粉症の季節は洗濯物も部屋干しするので全くベランダに出ることがなく、水やりのことなどすっかり忘れ果ててしまっていた。(ありし日の姿はこちら)

ことほどさように余裕がなくなると全く放置状態にしてしまうという自分が本当に情けない(T-T)やはり「サボテン女」の一人であることを自覚!その点、子どもはお腹が空けば空いたと泣くし騒ぐしするからちゃんと世話をせざるをえない(笑)

火曜日に久しぶりに1フロア上の女性の先輩方お二人とランチをご一緒し、通りがかりにこのアイビーを見ていただいて説明したら・・・・・・。
「こんなのだったらいいけれど、家で飼えなくなったペットを捨ててあちこちでそこにいないはずの生き物が繁殖してたりするわよね」という話題になった。確か六義園だったかどこかの池でミドリガメやら変わった形の亀やらがたくさんいて鯉のエサを横取りするので驚いたことがあった。ペットショップで買った生き物だったら飼えなくなったらまずはお店と相談してみるとか今後はそういうルールも必要かもとかチラっと思ったりもする。

そうそう、減感作療法の進捗状況のご報告を簡単に。
前々回に3週間おきから4週間おきになったが、今回の花粉の濃度がちょっと濃くなったようで注射した直後から痛痒く、久しぶりに赤くなった大きさをノギスで測られてしまった。3日たった今日も痒くていつのまにか掻いてしまっている。この闘いもつづく・・・・・・。

明日以降、ボチボチと観劇の感想をアップするつもりですm(_ _)m

09/05/26 演舞場五月歌舞伎千穐楽夜の部の簡単な感想

2009-05-26 23:59:07 | 観劇

写真は歌舞伎座正面に千穐楽の垂れ幕がかかっているところだが、その前を通りをはさんで通り抜けて新橋演舞場千穐楽の夜の部へ。
「鬼平犯科帳 狐火」は一昨年の「大川の隠居」より話自体もぐっと色っぽいのもよかった。芝雀のおまさの色っぽさが見もの!

福助の「お染の七役」は予想通り(笑)ちょっと張り切りすぎで土手のお六などがちょっと下品すぎに感じた。一番よかったのは久松の姉の御殿女中の竹川。4月の「伽羅先代萩」の沖の井の好演を思い出す。ただこの日は竹川登場の早替わり時に片側の眉を布で隠した上のメイクが失敗していたのが残念。あの桃色のひと刷毛はお六のメイクと間違えたんじゃないかと思えた。

お染に横恋慕する錦吾の番頭たちのチャリ場も今風のネタ満載だったが、千穐楽だけにてんこもりだったかもしれない。お染と付き従う女中の芝のぶの二人で客席に下りるところの会話も千穐楽だと盛り上がっていたし、そういった意味では楽しかったのだけれど・・・・・・。
確かに七役の早替わりに客席は湧いているが、私は玉三郎で一度見ていて早替わりの仕掛けも新鮮に感じない。やはりこの話は長すぎるのだが、これを飽きさせないのが立女形の度量なのかもしれないとも思ってしまった。福助はまだまだだと思う。

最後の場面で「なりこまや」の字が大書された傘をもった四天との立ち回り。桜吹雪が舞台一面に降りしきる中、何人もの四天が何度もとんぼを切って盛り上がった。ところが最後に真ん中あたりの一人が桜の紙吹雪に足をすべらせて着地を失敗し、頸から肩にかけて痛打していた。福助もしっかり振り返っていたが、本人が大丈夫そうだったので客席にニッコリしていたが、けっこうなダメージだったのではないかと帰り道々心配になった。
「さて本日はこれぎり~」となるところを千穐楽バージョンで「さて今月はこれぎり~」と福助が口上を述べての幕切れ。
私も長丁場の観劇、頑張りました!!

せっかくの写真があるので後日追加でアップしましたm(_ _)m

09/05/24 娘がさいたま市長選で初投票!

2009-05-24 23:59:08 | つれづれなるままに
演舞場昼の部の歌舞伎から帰る時に自宅に電話。私が帰るまでに出かける用意をしておいてねと言ったのに、案の定まだ寝起き状態だった娘(最近はほとんど昼夜逆転状態(^^ゞ)。
買い物に行っている間に用意をしてもらって軽くおやつを食べてからようやく行動開始。
夜の7時近くになって一緒に近くの小学校の体育館の投票所に行き、初投票。自転車に乗っている間も悩んでましたが、白票ではなく候補者を選んで名前を書きました!私とは違う人でしたが、そんなのはかまいません。感想を聞いたら「一応全部の候補をネットとかでマニフェストとかも調べて考えたし、なんか一歩大人になった気がした」とのことでした。
夜御飯を食べていたらNHKで開票速報で民主党支持候補の当確が出た。浦和市長時代から6期目をめざしていた現職が落ちました。とにかく多選はいけませんよ。

09/05/22 新型インフルエンザ対策、カリフラワー、娘の選挙デビュー近づく

2009-05-22 23:58:36 | 医療・介護・福祉など

ついに首都圏にも新型インフルエンザにかかった人が出て、マスクをしている人が増えてきた。私は春の花粉の時期から続くマスク生活で慣れてはいる。駅へ向かう自転車でもつけているのは日除け効果が主目的で、駅に着くとはずしてしまい、電車の中だけちゃんとつけていたりする(^^ゞ

私の職場でも社内ネットの「職員の掲示板」にインフルエンザ対策が更新されてはアップされている。まず海外出張は当面禁止で私的旅行も家族も含めて全面自粛要請が出た。昨年の12月に娘とイタリア旅行に行っておいて本当によかった。昨日も渋谷の本部で海外事務所に出向していた元の同僚と会ったので帰国の指示でこちらにいるのだと聞いた。大阪の事業所ではマスクを支給して通勤時着用義務付け。いろいろと大変である。

家ではネット依存の娘がせっせと情報を仕入れていて「お母さん、手にすり込んで使うアルコールの消毒薬買ってきてって言ってるのにまだなの?」とうるさく点検される。実は「ちゃんと手を洗えばいいじゃん」と思っているので無視している。
【我が家で用意済みのもの】
1.マスク=父親が品薄になって欠品になるぞと早くから娘に1箱買い与えた
2.うがい薬=ヨード系の中くらいの瓶(あまり使いすぎるのはよくないらしいが私はあの刺激感がけっこう好きで毎日使ってしまう)
3.発熱時用に水枕かわりのソフトタイプ1個だけ=常に冷蔵庫で冷やされっぱなしになっているが罹るとしても寝込む日がずれることを祈る
4.おでこに貼る冷やすシート=ちょっとだけね
5.スポーツドリンクの粉末タイプ2味=ミネラルウォーターは常に箱買いしてあるのでそれに溶かす
6.果物の缶詰何缶か=発熱して点滴が必要なのに医者にいけない状態になったら(当初は「御飯が食べられなくなった時」と書いたのを修正)、果物の缶詰のシロップを薄めて飲むと点滴がわりになると国立衛生研究所の女性の研究員さんが言っていたのをTVで以前見て買ってある

実家の母に電話をしてこの週末は行けないと言ったらガッカリされたが、次の週末に映画に連れていく約束をしっかりさせられた。ちゃんとリハビリに行っているし、医者の薬が変わって変調があるのを今度ちゃんと相談してくるし、最近はもったいないので外食も減らして家でちゃんとつくって食べているよと一人で頑張っていると報告してくれた。マスクとか買って備えてあるかも聞いたところ、実家の近くのスーパーでは一人2枚までという売り方をしているから売り切れてないから大丈夫ということだった。それはなかなかいい売り方をしてくれていると感心。しかしながら問題は母親が神経質でマスクをつけていられないことだ。苦しくってダメだというまぁ過呼吸で救急車を呼ぼうとして妹に落ち着かされたこともある人だからなぁ。なるべく出歩かないでいただこう。えっ?映画の時はどうしよう??

今週は月曜の春の健康診断と金曜日に研究会のオブザーバー参加で二度も渋谷の本部へ行った。2年間出向していた研究所の研究会で今回報告する方の資料収集に協力したためによんでいただいたのだが、当時一緒にいた研究員の方が立派に大学の准教授になっていて座長をされていて、最後に当時の研究所の同窓会のような雰囲気でこれを機会にこれからもオブ参加をと言ってくれたのが嬉しかった。一応26年も勤めているし、その前の歴史的資料の扱いも好きなので有難いことだ。今の職員で50年史を真面目に読んでいる人はほとんどいないだろうし、70年史をつくることがあれば定年前にお役に立てるのだが(^^ゞ

そちらに出かける前に久しぶりに「マヌエル」でポルトガルランチ。常連の女性と一緒に行くことが多いのだが今回はさらにもう一人ご紹介してもらって3人でランチ。オペラをよくご覧になる方でそういう話やら裁判員制度が始まったことから死刑廃止論まで話が盛り上がった。私は廃止派で彼女は維持派。(わが家でも娘は維持派なので論戦はものすごい(^^ゞ)きけば法学部出身とのことで楽しく盛り上がれてよかった。遺族の感情論問題は死刑廃止先進国の状況を知りたいと思っている。

子羊肉の野菜煮込みはちょっとしょっぱかったのでパンがすすんでしまった。今日はカリフラワーのスープが一番おいしかった。
カリフラワーといえば写真は5/3に買ったものを携帯で撮影したもの。近所のスーパーの地元野菜コーナーに並んでいたのだが、かなり大きくて立派で傷みがなくて綺麗だったのに300円くらいだったので思い切って買った。頑張って切り分けて酢を入れて茹でて食べたが、GWで家で食べた中で一番美味しかった。量もすごく多くてそれぞれの器に小分けして一回食べて残りもサラダボール代わりの丼いっぱいになった。
最近はもう当たり前になったブロッコリーも昔は売っていなくて結球状のサラダ用の野菜といえばカリフラワーだった。でも手頃な値段ではなかったし、すぐに傷んで黒くなってしまっていることが多いのでなかなか買う機会は少なかった。でも美味しいし憧れの野菜だった。なんか今回は感動して写真まで撮ってしまった次第。

お疲れモードでなかなかブログアップもできていないが、土曜日は鹿賀さん主演のミュージカル「シラノ」、日曜日は演舞場で吉右衛門歌舞伎なので頑張りたい。

そうそう日曜日はさいたま市長選挙で娘が晴れて選挙権行使デビュー予定。歌舞伎から帰ってから一緒に投票に行く予定。「誰にいれたらいいかわからないよ~」といいつつ選挙公報も見せたらちゃんと読んでいた。そうそう投票してその後に判断ミスに気がついたら自分でちゃんと痛みを感じてちょうだいね。

09/05/16 封切日にゲキ×シネ「五右衛門ロック」

2009-05-18 23:57:35 | 映画(映画館、DVD、TVを含む)

劇団☆新感線の「五右衛門ロック」は早々にゲキ×シネになることを予想して確信犯的に観劇を見送っていた。そうしたらなんと自宅近くのシネコンでの公開もありという予想を上回る嬉しいオマケつきで5/16に封切り。
自転車で10分のシネコンにはなんだかんだと足繁く通ってしまうし、そこで「五右衛門ロック」の宣伝ポスターがババーンと貼られてしまったりすると、いつ観ようかとソワソワする。ところが上映期間が短いことがわかったので急遽、何も予定の入っていない封切日に娘も誘って2回めの上映にかけつけた。

【劇団☆新感線RXシリーズ「五右衛門ロック」】
やはり埼玉の地の映画館では劇団☆新感線もそうメジャーではなく、土曜日の封切日だというのに余裕のよっちゃんで希望する最後列の席がとれた。デニーズランチを食べて少し遅れていったら予告編なしだったようで始まってしまっていて失敗~。しかしながら「五右衛門ロック」のタイトルまでには間に合ったからまぁいいや(^^ゞ
<スタッフ>
作:中島かずき 演出:いのうえひでのり 作詞:森雪之丞
<キャスト>
古田新太、松雪泰子、森山未來、江口洋介、川平慈英、濱田マリ、橋本じゅん、高田聖子、栗根まこと、北大路欣也、他
<あらすじ>「演劇ライフ」の記事が一番詳しいのでご参照を!

先月観た「ムサシ」も巌流島その後のお話だったが、こちらの「五右衛門ロック」も釜茹での処刑後のお話ということでこういう有名なエピソードを踏まえると芝居がつくりやすいのだなぁと妙に納得。
今の日本で一番人気のある泥棒物の「ルパン三世」にもルパンの仲間として十三代目石川五ェ門が登場するくらいだし、今回の「五右衛門ロック」も主要3役がそのパロディ的なキャラクター設定だと思った。五右衛門がルパン三世、真砂のお竜が峰不二子、岩倉左門字が銭形警部だろう。次元や五ェ門は抜きだね。

劇団☆新感線の舞台も時間が長いが、今回は超豪華なキャストそれぞれに見せ場をつくり、これでもかこれでもかというくらい盛りだくさん。楽しさいっぱいお得感いっぱいの舞台だった。

古田新太の五右衛門はその存在感の大きさと愛嬌で大百日鬘のような髪型もどてらのような衣裳から赤褌がのぞくのも魅力的。峰不二子ほど胸が大きくはないけれどお色気たっぷりの松雪泰子のお竜もいい。その動きのいい踊りっぷりには映画「フラガール」を思い出した。綺麗なんだけどコメディも大丈夫なところが劇団☆新感線にはハマる女優だと思う。江口洋介の左門字は三枚目もやれるのかという感じでよかったがギター侍の場面は頑張ってるのはわかるが他の出演者に比べるとちょっとインパクト不足。そうなると冗長な場面に感じてしまうのが残念。
「メタルマクベス」に続き王子役の森山未來は井上芳雄そっくりに見えた。二人とも素顔は地味だが舞台メイクが映えてノーブルな顔になる。歌も頑張っていたがなんといってもダンスで魅せてくれる。川平慈英とのタップ合戦も見応え十分。
橋本じゅんと濱田マリのボノー・シュザク夫妻も可愛くてよかった。まるでパイレーツ・オブ・カリビアンのジョニー・デップみたいな拵えも笑えた。濱田マリはNODA・MAP「走れメルス」以来だと思うがこういうハイテンションがぴったりだし、やっぱりTVの「あしたま」の声と同じ声という馴染み感が嬉しい。
川平慈英はこまつ座の「私はだれでしょう」以来。右近健一と二人でイスパニアの死の商人役って胡散臭さがブルーチーズくらい臭っていて美味しかった(笑)
そして劇団☆新感線初参加の北大路欣也のクガイの存在感が素晴らしい!!高田聖子のインガとお竜の二人の女が惚れ込むのも無理はないし、王子に最後は父の素晴らしさを見せつけるのに人間の大きさを感じさせる魅力いっぱいのクガイだった。

麻薬のような成分を含む岩塩「月生石」の島を消滅させてともに沈んでいくって、宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」のようだと思った。この宮沢賢治の思想も最近読んだ『地獄の思想』で捨身飼虎のような仏教思想だとわかって感心したばかりだったのだが、中島かずきの書く物語はエンタメだけでなくこういうところまで行き着く魅力がある。
まさにエンタメストーリーの中心にはこういうぶれない軸が通っていて、そのキャストが北大路欣也だったというのがまた素晴らしい作品だったと思う。本当の主役はクガイだったんじゃないかという観方もできる。いろいろな角度から楽しめる上質な作品だった。

しかしこれは家でDVDでは観ないだろうなぁ。また次にゲキ×シネで上映する企画がある時に大画面で観たい。あ、うちのTVが14インチだからってわけじゃないですよ(笑)

ゲキ×シネ「五右衛門ロック」公式サイトゲキ×シネ初となるパンフレット発売とあったのでしっかり買う。ページ数は多くないが舞台写真がしっかり入っているのと読むところが充実しているので800円でもこれなら文句なし(笑)写真は私のメビウスの上に置いて携帯で撮影したパンフレット。表紙が実にカッコいい!

09/05/17 5月文楽観劇+『國文学』文楽特集の増刊号を購入

2009-05-17 23:58:28 | 美術・本

国立小劇場の5月文楽公演を一部二部通しで観劇。一日雨と覚悟していたが朝の内に上がってくれて少々気が楽に。気圧が低いと調子が悪いということもあるが、疲れがどっと出ていた一週間だったのでやはり通し観劇はきつかった。
それでもそれぞれ見応えありの演目。第二部ではあいらぶけろちゃんさんと久しぶりにご一緒できてお話できてよかった。さらに幕間に「夢文楽」ブログの管理人さん(ハンドルネームが覚えられなくてごめんなさい)をご紹介いただいたことにも感謝m(_ _)m

一日劇場にいると売店にある書籍やCD・DVDのコーナーを見る時間も長くなる。『上方芸能』6月号の国立文楽劇場25周年特集も気になって迷ったが、今回は『國文学』2008年10月臨時増刊号=を購入。書籍の見本誌に並んでいたのをじっくり見せてもらって内容の豊かさにこれなら1785円出しても惜しくないと思った。
帰宅時にさっそく文雀さんのインタビューを読み始めたが面白い。

写真は『國文学』2008年10月臨時増刊号の表紙画像。
以下に目次をご紹介しておきたい。
人形の役作りとかしら割り―吉田文雀師に聞く
:聞き手・後藤静夫
文楽の配役:横道萬里雄
四つ橋文楽座:肥田皓造
文楽の面白さ:水落潔
舞台が開くまで:山田庄一
〈舞台鑑賞〉「本朝廿四孝」:富岡泰
文楽のCD:大西秀紀
文楽の映像資料:飯島満
古浄瑠璃から近松へ:阪口弘之
人形浄瑠璃黄金時代:内山美樹子
浄瑠璃の十九世紀:倉田喜弘
大正・昭和・平成の文楽史:高木浩志
民俗芸能と文楽:齋藤裕嗣
近松と文楽:井上勝志
近世語と文楽:坂本清恵
義太夫節の音楽的研究:垣内幸夫
「趣向」と「虚」:黒石陽子
歌舞伎と文楽:河合眞澄
寄席芸と文楽:荻田清
操り人形考古学:加納克己
五行本の世界:神津武男
文楽読書案内:児玉竜一

09/05/12 いろいろ宗教の勉強中+「ネパールのつどい」

2009-05-15 23:58:47 | つれづれなるままに

私の一番好きなミュージカル「レ・ミゼラブル」のファンテーヌの歌「夢破れて」の中の「♪いま地獄に落ちて~♪」の気分が続く昨今、宗教への勉強心が強まっている。とはいいながら通勤の往復の電車の中やひとりランチでちょっとずつ読み進んでいる。
まず、ひろさちや『仏教に学ぶ八十八の智恵』(PHP文庫)。“六波羅蜜”の「波羅蜜」とは「彼岸に到る」ということでその方法が6つあるからそういうのね。88の小話で書かれていてとてもわかりやすかった。
次は玲小姐さんにお借りして挫折していた梅原猛『地獄の思想―日本精神の一系譜』(中公新書)に再チャレンジ。一回目にあれほど入っていけなかったのに機が熟した感じで面白くて仕方がない。釈迦から親鸞までの仏教思想の変化と源氏物語から太宰治までの日本文学への影響に納得。
今は『仏教とキリスト教―どう違うか50のQ&A―』(新潮選書)を読んでいるところ。
イスラム教については昔『イスラームの日常世界』片倉もとこ著(岩波新書)を読んでそれまでの偏見をあらためたものだ。
キリスト教・イスラム教についで3番目の信者数をもつと思われるヒンズゥー教にはどうにもまだ手が出ないできた。カースト制度と結びついているところがどうにも嫌悪感があってダメなのだ。きっと何かきっかけがあればとは思うのだが・・・・・・。

2007年8/6のネパール音楽の夕べとシニアボランティア報告会に書いた職場の先輩のOさんが2年の任期を終えて帰国され、5/12に職場の労組の自主グループ主催の報告会があった。
その先輩が現地で知り合った子どもたちの就学援助のNGOである「HEE-NEP」の活動に協力して職場でも里親が20数人になっていて、今回は9年間日本から通っているボランティアのTさんをお招きして里子へ学用品を届ける活動の録画映像をみながらお話をうかがった。やはりネパール人と日本人の感覚の差は大きいようで難しさを感じながら続けてこられたようだ。小さな時から就学援助してきた子が大学生になり活動を担い手になったらバトンタッチをして、その経験を今後の御自身の日本に戻ってのNPO活動に生かしていきたいと思っているとのことだった。
ネパールにもカースト制度が厳然としてあって大きな格差があるようで政府系の人材開発の援助はどうしても上の方からになってしまい、それをNGOがカバーしている感じがした。そのあたりがどうにも歯痒い気がして仕方がない。

その後、夫婦でサーランギ奏者バラット・ネパリ(Bharat Nepali)さんにネパール音楽をご習っているOさんがお二人で一曲演奏してくれた。Oさんはマダールという太鼓、オツレアイさんがサーランギ。なんとかという愛の歌の演奏だったが、下手で申し訳ないとおっしゃりながらだったが、お二人の息がぴったり合っていていい雰囲気の旋律を楽しんだ。

Oさんはネパールの帽子をかぶり、オツレアイさんも現地で自分用に作ってもらったというズボンの上に長めの上着をつけるチュニックドレス風の民族衣装に着替えてくれての演奏でネパールの雰囲気に包まれた。
こういう機会は有難いなぁと思う。
写真は演奏中のOご夫妻を携帯で撮影したもの。